1月最終週。
満月明けの朝は、ささやかな雪化粧で始まった。
細かい、小さな、軽い雪。
この雪は、朝のうちに融けて逝った。
*
この日より、自分も、現場施工開始。
一週間前は
やっと土が入ったところだった。
その後じわじわ
ハード系の工事が進んでいた。
いつものように、曲線が多いデザイン。
肝心な曲線のライン出しは、自分が必ず調整する。
感覚的なものだが、数センチずれているだけでも、なんというか、「気持ち良さ」が違う。歴然と。
あっちをもうちょい出して、こっちをもうちょい引っ込めて。
極まった。
レンガを積んで行く。
そんなこんなで
ハードのラインが 大方出来て来た頃合いで、
ソフトの段階へ。
植栽。
植物の植え込み。すなわち、
自分の出番。
木を入れると、突然立体感が生まれる。
初日は大モノまで。
同時進行で、建物の中も、外も、動いている。
夜。
月が異様に明るかった。
ここんとこ毎日満月なんじゃないかというような、真ん丸な明るさ。
*
火曜。
花モノを植えて行く。
5時を回ってもまだ明るい。
日が長くなった。
夜。
またしても、
月が明るい。
家に帰れば、
バラのつぼみの2つ目がぐんぐん開いている。
*
水曜
目地が入る。
フロント塀が出来た。
自分は、追加の植栽植え込み。
あっというまに夕暮れに。
*
木曜。
今週末に一件プレゼンが控えているので、午前中は事務所でプランニング作業。
午後、現場へ。
日当りの様子を見て、
ハナユ(ユズ)とギンモクセイの位置を入れ替えたり。
ずいぶん出来て来た。
しかしまだ、終わっていない。
お施主さんの希望で、メインはハーブガーデン。
宿根草のボーダーガーデン。
なので、今の時季は、みんな小さいし、どうしても地味になる。
けど、写真を撮らなきゃいけないので、そこをなんとか。
なかなか悪くないんじゃないかな。と、思う。
しかしまだ、終わっていない。
*
シンボルツリーは
4mのピンオーク。
この集合住宅の主木材が、オークだから。
なにげに、
明日がリミット。間に合うのか?間に合うのか?
あちこちのあれやこれやが終わっていない。
月は
つぶれて来た。
やっぱり異様に明るい、琥珀色の月だった。
*
金曜。
グラベル(砂利)がやっと入る。
締まる。
弊社の奥でずっと鎮座していた、アンティークのでかいバードバスが
やっとお嫁に。
表札が、
取り付けられる。
アイアンの、アンティーク調さび仕上げ。
現場の職人が手一杯なので、アイアン作家さんご自身に取り付けもお願い。
バーナーで焼いて仕上げていた。
良い。
その他、
立水栓とか
中央の‘花の小島’を突っ切る道に仕切りを仕込んで、ウッドチップを敷くだとか
室外機カバーの高さ調整だとか、
土の表面にバーク堆肥をマルチングだとか、
木酢液希釈水を撒いたりだとか、
色々。
そんなこの日は、
とても暖かかった。
*
理想としては、今日終わりたかったんだけど、
あれやこれやが終わらず、
夜になってしまふ。
残された時間は、
引き渡しの明日・午後2時まで。
というか、
もうこの日から、2月になっていた。
週末のプレゼンのため、残業ついでに帰るのを辞める。
生暖かい、バタバタと騒がしい、
春一番のような風が吹いていた、その夜。
*
土曜。
ついに、ほんとのリミット。
あたたかい、心地好い朝を迎える。
朝一、新規別件の打ち合わせへ。
焦りを抑えつつ。
*
再び、現場へ。
洗い作業が始まっていた。
駐車場、出来。
というか、全部一応、出来上がり。
正面。
メイン入り口から。
タイサンボク'リトルジェム’なめで、庭を垣間見る角度から。
自分が気に入っている角度。
もっと手前の、門塀から奥を垣間見る角度。
アイアン文字の色味・質感と、アンティークのレンガ塀と、そこに落ちる木の陰との調和具合が、
うまくいったな、とほくそ笑んだポイント。
花もろもろ。
もっと豪勢になる初夏が、待ち遠しい。
バードバスからウッドチップの小径。
角のギンモクセイ。
この日やっと立った、英国アンティークの外灯。を、囲むエリア。
立水栓。
この庭の花の、一番重要なカラー、白+ピンク+青。
毎回、なるべく自分にとっての「初挑戦事項」を組み込んでいる。
今回の‘初モノ’は、照明計画。複数のガーデンライトの配置。
わからないことだらけだった。わからなくて時間がかかって、腹が立った。
結局、ほとんど電気屋さんに助けてもらった。
そんな感じで、
出来た。
年間メンテナンスも任された。これが一番、嬉しい。
自分が誕生に携わった庭の成長を見守れる事、
竣工の瞬間から始まる、長い年月を寄り添う事が出来るのは、
とても嬉しいし、ありがたい。
清々しい空だった。
この日、日中は20度近くになった。
この現場の隣には、2年前に手がけた集合住宅の庭があって、
ロウバイが、やっと、咲いた。
昨日の晩の荒ぶれた暖かい風と、この日の春の陽気さ。
ところが、
立春以降に吹いたやつでないと、「春一番」とは認定しないらしい。
でも多分、「春一番」だったんだと思う。
今年は季節が遅れ気味だ、、と思いきや、の、急展開。
この夜、
秋田からやってきた友人と、久々に会って、
いつもの馴染みの居酒屋さんで呑んで食べて。
帰りに、見つけてしまった。
梅。
ちょっと早過ぎ、拍子抜け。
梅にはまだ、心の準備が出来てなかった。
すぐ頭の上にあるライトの所為だろう。
それから、
菜の花・・・。
野川沿いのサイクリングロードは、ちょっと早い。
*
日曜。
朝からバタバタ、プレゼンのための見積とプランと絵の仕上げ、
ギリギリ間に合わせて、プレゼン。
これはちょっと、だめかもな、、とうっすら思ってたけど、
前向きに進んだ。
ほっと一息ついた、夕方。
事務所の庭の一角に目をやると、
ネコヤナギの花が咲いて居た。
たしか一年前、
切り花で買って来て、庭先のバケツに突っ込んだまま 放置して、
春が過ぎ夏が過ぎ秋が過ぎ冬を迎え、
今に至る、
ネコヤナギの切り枝から。
、、強いな。と、感心する。
*
小春日和を忘れさせるように、
夜、また冷え込む。
しかし、余韻の湿度が残っている。
春を感じさせる湿度の、気配。
そういえば、
節分だったようだ。
ということは、
明日が、立春。ということになる。
そして、一週間後。
目下、どんどん潰れて細くなっている月が 朔となり、
新月の朝。
「旧正月」を迎える。
*
満月明けの朝は、ささやかな雪化粧で始まった。
細かい、小さな、軽い雪。
この雪は、朝のうちに融けて逝った。
*
この日より、自分も、現場施工開始。
一週間前は
やっと土が入ったところだった。
その後じわじわ
ハード系の工事が進んでいた。
いつものように、曲線が多いデザイン。
肝心な曲線のライン出しは、自分が必ず調整する。
感覚的なものだが、数センチずれているだけでも、なんというか、「気持ち良さ」が違う。歴然と。
あっちをもうちょい出して、こっちをもうちょい引っ込めて。
極まった。
レンガを積んで行く。
そんなこんなで
ハードのラインが 大方出来て来た頃合いで、
ソフトの段階へ。
植栽。
植物の植え込み。すなわち、
自分の出番。
木を入れると、突然立体感が生まれる。
初日は大モノまで。
同時進行で、建物の中も、外も、動いている。
夜。
月が異様に明るかった。
ここんとこ毎日満月なんじゃないかというような、真ん丸な明るさ。
*
火曜。
花モノを植えて行く。
5時を回ってもまだ明るい。
日が長くなった。
夜。
またしても、
月が明るい。
家に帰れば、
バラのつぼみの2つ目がぐんぐん開いている。
*
水曜
目地が入る。
フロント塀が出来た。
自分は、追加の植栽植え込み。
あっというまに夕暮れに。
*
木曜。
今週末に一件プレゼンが控えているので、午前中は事務所でプランニング作業。
午後、現場へ。
日当りの様子を見て、
ハナユ(ユズ)とギンモクセイの位置を入れ替えたり。
ずいぶん出来て来た。
しかしまだ、終わっていない。
お施主さんの希望で、メインはハーブガーデン。
宿根草のボーダーガーデン。
なので、今の時季は、みんな小さいし、どうしても地味になる。
けど、写真を撮らなきゃいけないので、そこをなんとか。
なかなか悪くないんじゃないかな。と、思う。
しかしまだ、終わっていない。
*
シンボルツリーは
4mのピンオーク。
この集合住宅の主木材が、オークだから。
なにげに、
明日がリミット。間に合うのか?間に合うのか?
あちこちのあれやこれやが終わっていない。
月は
つぶれて来た。
やっぱり異様に明るい、琥珀色の月だった。
*
金曜。
グラベル(砂利)がやっと入る。
締まる。
弊社の奥でずっと鎮座していた、アンティークのでかいバードバスが
やっとお嫁に。
表札が、
取り付けられる。
アイアンの、アンティーク調さび仕上げ。
現場の職人が手一杯なので、アイアン作家さんご自身に取り付けもお願い。
バーナーで焼いて仕上げていた。
良い。
その他、
立水栓とか
中央の‘花の小島’を突っ切る道に仕切りを仕込んで、ウッドチップを敷くだとか
室外機カバーの高さ調整だとか、
土の表面にバーク堆肥をマルチングだとか、
木酢液希釈水を撒いたりだとか、
色々。
そんなこの日は、
とても暖かかった。
*
理想としては、今日終わりたかったんだけど、
あれやこれやが終わらず、
夜になってしまふ。
残された時間は、
引き渡しの明日・午後2時まで。
というか、
もうこの日から、2月になっていた。
週末のプレゼンのため、残業ついでに帰るのを辞める。
生暖かい、バタバタと騒がしい、
春一番のような風が吹いていた、その夜。
*
土曜。
ついに、ほんとのリミット。
あたたかい、心地好い朝を迎える。
朝一、新規別件の打ち合わせへ。
焦りを抑えつつ。
*
再び、現場へ。
洗い作業が始まっていた。
駐車場、出来。
というか、全部一応、出来上がり。
正面。
メイン入り口から。
タイサンボク'リトルジェム’なめで、庭を垣間見る角度から。
自分が気に入っている角度。
もっと手前の、門塀から奥を垣間見る角度。
アイアン文字の色味・質感と、アンティークのレンガ塀と、そこに落ちる木の陰との調和具合が、
うまくいったな、とほくそ笑んだポイント。
花もろもろ。
もっと豪勢になる初夏が、待ち遠しい。
バードバスからウッドチップの小径。
角のギンモクセイ。
この日やっと立った、英国アンティークの外灯。を、囲むエリア。
立水栓。
この庭の花の、一番重要なカラー、白+ピンク+青。
毎回、なるべく自分にとっての「初挑戦事項」を組み込んでいる。
今回の‘初モノ’は、照明計画。複数のガーデンライトの配置。
わからないことだらけだった。わからなくて時間がかかって、腹が立った。
結局、ほとんど電気屋さんに助けてもらった。
そんな感じで、
出来た。
年間メンテナンスも任された。これが一番、嬉しい。
自分が誕生に携わった庭の成長を見守れる事、
竣工の瞬間から始まる、長い年月を寄り添う事が出来るのは、
とても嬉しいし、ありがたい。
清々しい空だった。
この日、日中は20度近くになった。
この現場の隣には、2年前に手がけた集合住宅の庭があって、
ロウバイが、やっと、咲いた。
昨日の晩の荒ぶれた暖かい風と、この日の春の陽気さ。
ところが、
立春以降に吹いたやつでないと、「春一番」とは認定しないらしい。
でも多分、「春一番」だったんだと思う。
今年は季節が遅れ気味だ、、と思いきや、の、急展開。
この夜、
秋田からやってきた友人と、久々に会って、
いつもの馴染みの居酒屋さんで呑んで食べて。
帰りに、見つけてしまった。
梅。
ちょっと早過ぎ、拍子抜け。
梅にはまだ、心の準備が出来てなかった。
すぐ頭の上にあるライトの所為だろう。
それから、
菜の花・・・。
野川沿いのサイクリングロードは、ちょっと早い。
*
日曜。
朝からバタバタ、プレゼンのための見積とプランと絵の仕上げ、
ギリギリ間に合わせて、プレゼン。
これはちょっと、だめかもな、、とうっすら思ってたけど、
前向きに進んだ。
ほっと一息ついた、夕方。
事務所の庭の一角に目をやると、
ネコヤナギの花が咲いて居た。
たしか一年前、
切り花で買って来て、庭先のバケツに突っ込んだまま 放置して、
春が過ぎ夏が過ぎ秋が過ぎ冬を迎え、
今に至る、
ネコヤナギの切り枝から。
、、強いな。と、感心する。
*
小春日和を忘れさせるように、
夜、また冷え込む。
しかし、余韻の湿度が残っている。
春を感じさせる湿度の、気配。
そういえば、
節分だったようだ。
ということは、
明日が、立春。ということになる。
そして、一週間後。
目下、どんどん潰れて細くなっている月が 朔となり、
新月の朝。
「旧正月」を迎える。
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