星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

別府便り(1)別府でロングステイ

2014年11月09日 23時41分10秒 | Weblog
洞爺湖町での二週間のロングステイに続いて、こんどは別府で二週間のステイです。

2007年冬のケロウナで年甲斐も無くスキーに挑戦して、骨折こそしなかったものの筋肉または靭帯を傷めて左腕が上がらなくなり、整形外科や整体師に匙を投げられたたので、2007年春に友人のお宅に泊めてもらって一週間の湯治生活(実態は単なる温泉巡り)を満喫したのが湯の町別府との最初の出会いでした。

一週間の湯めぐり程度では傷んだ腕が快復するはずも無く、多くを期待はしていなかったのですが、鏡を見て驚いたのは赤みのさした自分の顔色です。自分でも恥ずかしくなるくらいの、健康そのものの顔色であったことを今でも覚えています。お世話になった別府のTさんの顔がいつもテカテカと赤く光り輝いているのは温泉パワーのおかげに違いありません。

温泉好きでは人後に落ちないと自負する私は、バラエティーに富んだ別府の温泉にぞっこん惚れ込み、いつの日にかゆっくりと温泉三昧の日々を過ごしたいと願っていたのです。

実は、会社の先輩でゴルフ仲間でもあるMさんが、定年退職を機に故郷の唐津に転居したのを口実に、Mさんとの交流を名目とした秋の九州ゴルフツアーが仲間の年中行事となっているのです。そのツアーも今年で5年目を迎え、宮崎が今回のデスティネーション。一泊ツープレーでとんぼ返りする仲間もいますが、例によって私はせっかくの飛行機代を無駄にしないため、他所に廻ることにして地図と首っ引きで研究した結果、「別府に行こう!」との結論に達したのです。

大分から成田に飛ぶLCC(格安航空会社)を利用すれば、宮崎から東京に帰る航空運賃との差額で宮崎・別府間の汽車賃もひねり出せるので、願ったり叶ったりです。

「願えば叶う」とは巧く言ったものです。長期滞在して生活しながら別府を楽しめる恰好のロングステイ施設にも巡り会えました。私の「国内ロングステイ基準」にこれまたぴったりの物件です。立命館アジアパシフィック大学(APU)の学生グループと、地域おこしを図る地元有志とのコラボで出来上がった施設、「ホリデーハウス御園」のお世話になって念願の別府でのロングステイが実現するのです。「御園」は別府市街の西側に位置する急斜面の丘陵を登りきったところに位置する内成地区の「あざ・字」名から命名されたものです。相当な田舎のようです。

久しぶりに特急列車に乗り、汽車の旅3時間の旅情を満喫して別府駅に降り立って、今後2週間の足として活躍してくれる軽自動車を借り出して御園に向けてスタートです。カーナビに「別府市内成」とインプットし、その先の「御園◯◯」と入れようとしても、内成でおしまいで、その先がインプットできません。「ま、いいか。内成に着けば分かるだろう」と見切り発車得意の私は鼻歌交じりで出発進行!

ところが・・・・・、ナビ通りに走ったら、とても人の住めそうもない山合いの峡谷に連れて行かれ・・・・??? しかも「目的地近くに到着です」なんてナビは言う。

たまたま通りかかった県か市の作業公用車に尋ねたら、とんでもない逆方向に連れてこられたらしいことが判明。Uターンして仕切り直しして予定の倍近い時間をかけてようやく到着です。後でわかったことですが、「内成」はかなり広い地域で、元々は隣接する由布市に属していたものが、御園を含むその一部が別府市に編入された歴史があるようで、どうやらさすがのカーナビも、過疎に近いこの辺りまではアップデートできていなかったらしいのです。

それにしても、幾山坂越えて、悪路と格闘した挙句にたどり着いた御園の景色と、これからお世話になるホリデーハウスが目に入った瞬間に、すべての苦労が報われ、肩から力がフーッと抜けた感じがしたことでした。