通りすがりに車を停めて入るのが難しい、いわゆる「住宅地の中の地域密着型共同温泉」を集中的に巡る今日の計画もほぼほぼ予定通りに消化して残すは朝見神社のお膝元の温泉2つだけとなりました。
蓮田温泉、東蓮田温泉からの帰り道は再びJR線のガードを潜り、茶房たかさきさんの前を通り、昼前にお邪魔した山田温泉の玄関先を素通りして歩くこと数分、最初の角を曲がった所に一歩下がった風情で立つ2階建ての公民館。その一階が八幡温泉です。なんと共同温泉密集地の観を呈しているじゃありませんか。
今日は他の温泉がほぼ貸切状態であったのに比べて、ここで初めて土地の方々との共同入浴です。先客は70前後のオヤジさんで、「全身泡だらけのベタ座り」と典型的スタイルの地元ベッパー。「熱かったら水でうめてよ」と言ってくれますが、「いや、いつもの皆さんの適温で結構です。こちらが合わせますから」とそこはビジターの良識を前面に出しての対応です。浴室内を見渡すと区営・町営にしては珍しくシャワーがあります。でも、湯船から洗面器で温泉を掬いあげてダバーっとかけるほうが共同温泉らしくて好ましいと思っていたら、このオジサン、人の心を見透かしたようにバシャバシャダバー!いいぞベッパー!
今や定型になった「へ〜!内成なんかで何やってんの?」「あそこの貸し別荘ホリデーハウスを基地に温泉道修行です」をイントロにして暫し地元の方との交流の時間です。他愛もない会話のやり取りですが、湯船から源泉をドバドバかけ流しながらゆったりと流れるこんな時間がなんとも身も心もホッコリ温めてくれる共同湯の醍醐味で、私は大好きです。
石鹸を持たず、洗うこともせず、せいぜい頭髪に源泉を数回かけてやる程度の「カラスの行水」ですから、先客を残して「それじゃ朝見温泉にも行きますんで、お先に!」と先を急ぎました。