星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ケロウナ便り(33) スカイプで見るテレビ

2006年09月17日 04時25分57秒 | Weblog

インターネット電話スカイプの便利さに感激していたら、もっともっと驚くべき使い道を教えてもらいました。なんとスカイプを通して海外に居ても日本のテレビが見られるというじゃありませんか!

当たり前の話ですが、ケロウナでは日本のテレビを見ることは出来ず(ある程度の金を出せば日本のテレビ番組を編集した有料放送はありますが)、日本で起こっていることはインターネットニュースで追いかけているのが実情です。インターネット上で朝日・毎日・読売の三大紙をはじめどんな新聞でも読めますので、なんら不便は感じません。帰国したらもう日本では新聞購読をやめようかとすら半ば真剣に考え始めるくらいに便利になったものです。

日本に居ても見たい番組、見るに値する番組の少なさからニュースと一部のドキュメンタリー番組、MLB試合中継以外はあまりテレビを見ないほうだったので、ケロウナで日本のテレビが見られないことにさほどの痛痒を感じてはいませんし、カナダのテレビもスポーツ中継やら娯楽番組が多く、見るべき番組が日本以上に少ないこともあって殆どテレビは見ていないのです。でも、日本のテレビが見られるとなれば話は別です。

海外長期ステイで暇を持て余した時にあったら便利と人から勧められるままに、これまで見たことも触ったこともなかったDVDプレーヤー付きのテレビを買ったものの、リージョンの違いから日本製のDVDは再生できないことが判明。一時j帰国の際にリージョンフリーなるプレーヤーを買い込んで来たのはいいけど接続方法がチンプンカンプン。こちらでの友人知人の助けを借りて(というより友人知人がやってくれるのを傍で見ていただけたと言うのが正確ですが)なんとか日本製のDVDが再生できるようになりました。次回からの長期ステイに備えてのインフラの整備が着々と進んでいます。

話が横道にそれました。スカイプで見るテレビに戻しましょう。

スカイプテレビチューナー(9,800円程度)をスカイプ環境を備えたパソコンとテレビアンテナに接続して、パソコンを常時ONの状態にしておけば、スカイプ環境の整った他のパソコンから電話をかける要領で当該スカイプ名を呼び出すだけで、どこに居ても日本のテレビが見られるのです。信じられない話ですが、教えていただいた横浜のH先輩のパソコンにスカイプして、ケロウナの我が家のパソコン画面にNHKの朝の対談番組がはっきりと映し出された時は、電話が通じたとき以上の驚きと感動に襲われました。まさにSeeing is believing です。
(詳細はhttp://computers.livedoor.com/series_detail?id=46520 参照)

いまや世界中どこに居ても無料で電話が出来、NHKの受信料を払うこと無しにタダでNHKテレビがリアルタイムで見られる時代になったのですね。世の中の変化、進化が我々世代の手の届かない所で着々と進んでいるんですね。ま、そんな進歩のお陰で、海外に長期滞在していても退屈しないですむのは有り難いことです。

次回の長期ステイに備えてのインフラ整備の課題が増えて、また暫く退屈しないで済みそうです。

 

 


ケロウナ便り(32) いっぺこっぺCANADA

2006年09月16日 03時28分40秒 | Weblog

ケロウナの我が家から車で5分ほどのRutlandで野菜農場を経営して野菜の自家販売をされている「荻さん」と知り合いになりました。カナダへの移民が戦後再スタートした昭和42年、日本からカナダへの最初の移民としてカナダに移住されたそうです。

アメリカでの3年の農業研修を終えて鹿児島に帰ったご主人は、郷里での農業経営の限界を悟り、カナダへの移住を決意したそうですが、移住直後は当然の如く試練の連続。常に目標を立て、目標に向かって無我夢中に突き進む毎日、たゆまざる努力の積み重ね、試行錯誤の連続、まさに寝食を忘れて無我夢中に生きてきた・・・。気が付いたら、子供三人が大学も出て、カナダ人として立派に社会に貢献している・・・。

こんなドラマチックな人生の場面場面を、肩に力入れることもなく、さほどの気負いも感じさせない自然な筆の運びでさらっとエッセイ風に書き上げてあるのが、奥さん「荻ムツ子」さんの著書「いっぺこっぺCANADA」です。郷里の新聞に投稿したエッセイに加筆して単行本に仕上げたこの本は、興味尽きない内容を平易な文章で書き上げていて、一気呵成に読み進められる、荻夫妻の半生記であるとともに、格好の「ケロウナ入門書」でもあるのです。

自家販売をしている野菜屋さんの存在を知人から聞き、ある日訪れて忙しそうに接客している合間を見て一声かけたら、「あらぁ!日本のかたぁ?」と元気な第一声。こちらの自己紹介をすると「ちょっと待っててね」と店から母屋に向かって一目散に走り出しました。どうもゆっくりと歩くのが性に合わないのか、また玄関から小走りと言うよりダッシュの様な勢いで店に戻ってくるのです。そして、息を弾ませるでもなしに「これ読んでみて。恥ずかしいんだけど私が書いたの。ケロウナのことも分かるよ。」と、この本を貸してくれました。声に張りはあるし、体中からエネルギーを発散させている「元気印のおっかさん」が第一印象でした。

その昔大学時代に、鹿児島ラサール出身の友達から「今日はいっぺこっぺされもしてすったいだれもした」とか教わった鹿児島弁を何故か覚えていて、「いっぺこっぺって確か精一杯とか、一所懸命っていう意味ですよね?」と応じたから、このおっかさんの顔が輝き、「そうなのよ、私等のいっぺこっぺが一杯詰まってるの、読んでみて!」と一見の客にもかかわらず大切な本を貸し出してくれました。どこまでも「いい人」なのです、このおっかさん。

いぼいぼの沢山付いた日本のきゅうり、お日様の恵みを無駄なく蓄えた色と香り一杯の昔ながらの露地栽培トマト、ついでに庭で出来たニガウリ等々、買い物に行ったのに、「名刺代わりに今日は持っていって。次から多めにチャージするから!」と気前良く下さるではありませんか。遠慮を知らない私は「そりゃどうも」とご好意を素直に受けて喜び勇んで帰宅するやいなや、女房に報告する間ももどかしくトマトをがぶり!うまっ!期待通りのトマト本来の味そのものでした。味にコクと力があります

借りた本も実に面白く、一気に読み進みました。荻さんご夫妻は我々と同世代です。私が大学を出てサラリーマン生活を始めた昭和42年にカナダに移住して、私は昨年定年退職して、こうして遊んで歩いていますが、荻さんご夫妻は現役真っ只中。顔の色だけは私も負けませんが、なんか妙に申し訳ないような気持ちに襲われたものです。「これでいいのか星さんぞう?」。でも、人それぞれの生き方があって当たり前。自分に言い聞かせてやりました。「これでいいのだ星さんぞう!」

元気な荻ご夫妻に育てられた野菜たちもいたって元気で、本来の味・甘さ・香りが評判で、カナダ人も毎朝の開店を待って押しかけるようです。これまでスーパーで買っていた野菜のすべてを荻さんに切り替えたこと言うまでもありません。なんと言っても嬉しいのはスーパーでは売っていない日本野菜が手に入ることと女房も大喜びです。

荻さんが心込めて育てた有機野菜からの栄養補給と、勇気野菜屋おっかさんからの元気補給のため、日本からのお客様も必ずご案内するようにしています。頂き物のお土産のお裾分け持ってOgi's Vegetable Gardenを訪れるのも新しい楽しみに加わりました。

最後に、この本を読んでみたいという人は下のサイト参照をお勧めします。
http://www.keyaki-s.co.jp/new/new31.html


ケロウナ便り(31) 千客万来

2006年09月15日 06時50分04秒 | Weblog

8月中旬から今日までの一ヶ月の間に3組のご夫婦が我が家に遊びに来てくれました。ゴルフをしていない時は暇を持て余すだろうから、暇つぶしの相手をしてもらうべくお誘いしてあったのです。

最初のS夫妻とはマリナーズvsヤンキース戦を観戦にシアトルに行ってきました。怪我の回復が長引き松井が欠場したのは残念でしたが、イチロー、城島がそれなりに活躍し、ベルトレーのホームランでマリナーズがサヨナラ勝ちするなど、見所タップリの面白い試合でした。マリナーズにチャンスが来たら振り回すようにと入り口で配られた応援用のタオルを何度も何度も振りかざすチャンスが訪れた、マリナーズファンにとっては申し分の無い試合展開でした。

我々の席の前方に陣取るオバサンが腰を振ったりダンスしたりとノリノリで、テレビカメラに幾度となくとらえられ、球場のスクリーンにも何度も映し出されていたのに便乗して我々の「タオル振り」もスクリーンに映し出されました。NHK衛星放送で間違いなく中継されている試合だからと大いに気合入れて目立つように振舞ったのですが・・・・。どうやらテレビでコマーシャルを流している時間の穴埋めに球場のスクリーンにだけ映し出される限定モノだったようで・・・・、ガックリ。
(腹いせと言うわけではありませんが、このタオル、その後ゴルフボール拭きの雑巾に成り下がって私のゴルフバックにくくりつけられています。)

それにしても、リーグ最下位でいくら応援しても埒の明かないホームチームに、いわば消化試合みたいなゲームに、4万人になんなんとするファンが駆けつけるのを見るにつけ、プロ野球観戦が市民の娯楽の一部として立派に定着していることを実感します。カクテル光線に映える天然芝のボールパーク、あの手この手のファンサービスが多くのファンをひきつけるのでしょう。この日も元クローザー長谷川が始球式に登場、万雷の喝采を浴びていました。日本のプロ野球のようなドンチャン騒ぎの鳴り物が入らない応援が好感もてます。

2番目のO夫妻は一年の半分以上を海外各地を旅行して回る外国通で、スカイプを重宝に使いこなしているようで、我々への土産にスカイプフォンを下さった方です。新たなオモチャが手に入り、これまた新たな世界が拓けるようで有難い限りです。

O夫妻とは一泊の温泉・ゴルフ遠足に出かけました。カナディアンロッキーの中心部バンフに向かう途上、ケロウナから2時間半で行けるRevelstokeという古い町が目的地です。(http://www.cityofrevelstoke.com/ 参照)
1920年代に手作りで完成されたRevelstoke Golf Clubは一度プレーする価値ありと知人から勧められ、温泉大好き人間として調査済みのNakusp温泉とのパッケージツアーでしたが、結論から言うとゴルフ場は大満足、温泉はイマイチ、イマニでした。

源泉一リットル中の硫黄含有量が209ミリグラムの硫黄泉との前触れに期待しすぎたのでしょうか、硫黄の匂いもなく、白濁もしておらず、肌がつるつるする湯でもなく、ただの温水プールなのです。38℃の大きなプールは大勢の人が突っ立って談笑している普通のプール。脇の42℃の小さなプールの方はカナダ人には熱過ぎるのか、さすがに浸かっている人はまばらです。近くの緑濃い山に視線を投じ、森林浴だと無理矢理自分に言い聞かせるものの、手に掬った温泉で顔をブルブルッと撫でても、鼻に入るのはプールによくある「カルキ臭」。次の温泉に期待したいと思っています。(ナカスプ温泉はhttp://www.nakusphotsprings.com/hotsprings.htm 参照)

今朝帰途に着いた第3組目のH夫妻とも滞在中に温泉・ゴルフ遠足に出かける計画でしたが、なんせ土地のだだっ広いカナダ、場所の移動だけで1日5~6時間400キロほどドライブせねばならないこともあって、「疲れに行くようなものだから」と予定を変更。近場の観光とゴルフ、ショッピングで身体を休め、食後の「勝負!」に重点を移した毎日でした。団体旅行では味わえない「柔軟な」旅程にご満足いただけたものと確信しています。

3組のご夫妻の来訪を受け、退屈するどころかBed & Breakfastの番頭みたいな役回りで楽しく、忙しく過ごさせていただきました。そのうち商売始められそうなくらいの勢いです。商売熱心(勝負熱心?)な女将が接客疲れからダウンしないことを祈っています。

次のお客様をお迎えするために部屋の掃除とベッドメイクに取り掛かりま~す!

 


ケロウナ便り(30) スカイプ

2006年09月06日 14時22分02秒 | Weblog

8月中旬にゲスト第二号が当地を訪れ、ゲストと一緒にシアトル、ビクトリアに旅行したり、引き続いてゲスト第三号が到着したりと、結構忙しく飛び回った8月後半でした。

ゲスト三号のOさん夫妻が土産に持ってきてくれたインターネット電話「スカイプ」にはまり込んでいる昨今です。話には聞いていたものの、設置の面倒くささ、使い勝手の悪さを勝手に思い込み、手を出す気にもならなかったと言うのが正直なところです。

Oさんからいただいたスカイプ電話機(Skypephone、携帯電話と同じ形をしたレシーバー)の端をパソコンのUSBに差込み、Skypeのホームページからソフトをダウンロードして、自分の「スカイプ名」を登録すれば準備は完了。Oさんに手伝っていただきはしたものの、いとも簡単に我が家にもインターネット電話「スカイプ」が立ち上がりました。これで同じスカイプ環境の整ったパソコン同士であれば世界中どこに居る相手とでも電話が出来ると言うのです。通話料は何時間しゃべっても勿論タダ。

こんな便利な文明の利器を利用しない手はないと、早速友達やらアメリカに住む子供達にもメールで連絡してスカイプの導入を促したところ、既に設置済みの息子(在ホノルル)と東京の友達から早速電話が来ました。普通の国際電話に勝るとも劣らない音質にただただビックリするとともに、こんなスグレモノが普及したら国際電話会社の将来は真っ暗だろうと、余計な心配をしてしまいました。

相手の在不在に関係なく投げ込んでおけるメールの便利さ、在宅時には電話と同じように言葉を交わせるスカイプの良さ、この両者を組み合わせれば高い料金を払うことなしに世界のどこにいる相手とでもコミュニケートできるとは、IT技術の進歩にはただただ驚くばかりです。

Oさんによれば、スカイプ電話機は電気量販店で3,980円、もっと安上がりな方法はイヤホンとマイクのついたヘッドセット(980円)をパソコンに差し込むだけでもOKとのことでした。ただし、プロードバンド(光ファイバーまたはケーブルテレビ)に接続したパソコンである必要があり、電話回線利用ではスカイプは難しいとのこと。

スカイプ仲間の輪をドンドン広げる楽しみがまた一つ増えました!