星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ケロウナ便り(154)受け取れ詐欺?(1)

2017年07月23日 13時42分27秒 | Weblog
住んでいるコンドミニアムの売却は不動産屋に任せて淡々・粛々と進んでいて、間もなく最初の買取希望者が買うか買わないかの結論を出す日が迫っています。希望者は買い取るための条件を提示(オファー)してから、資金繰り、物件の細部検分その他もろもろの準備作業に2週間の猶予が与えられているそうです。その二週間が間もなく満了して、結論を出す日が明後日ということです。

もし結論が「ノー」なら、全て最初から仕切り直しで次のオファーが来るのを待ち、それからまた二週間の検討期間が起算されるので、こちとらはまたまた「まな板の鯉」状態で、これが繰り返されるのです。

成約するまでは「物件を見てみたい」という客をエージェントが連れてくる「showing」の1時間は売り主は席を外す必要があり、少しでも好印象を与えるように普段飾っていないような花をテーブルにセットしたり、家の中を片付けたりととなかなか気も遣います。

今日の話題は中間にエイジェントの介在しない、売り主と買い主との間の個人売買です。家が片付いたら次に大きな仕事は現在使用中の自動車の処分です。

 

ちょうど4年前の7月にアメリカ大陸半横断ドライブに出かける直前に地元の「売ります買います」サイト経由で手に入れた愛車Highlander、今回は売り手としてこのサイトを利用することにして広告を投稿しました。

いわゆる個人売買の値だてに参照する中古車相場表(Black Book)より500ドルほど安くして早めに売れるようにとの配慮を忘れないのがシニアの良識ってもんですね。帰国間際まで使用するので引き渡しは8月下旬になる点をきっちりと条件として明記して反応を待つことにしました。

広告を投稿し終わるのを待っていたようなスピードで早速第一の買い手候補が登場です。ネット社会です。

ケロウナには住んでいない女性で、オンタリオに住む従兄弟へのサプライズとして買いたい、仕事の関係で4時間毎に休憩時間にしかメールに反応できないが辛抱強く連絡を取り合ってもらいたいこと、決して携帯メール(日本で言うSMS,当地ではTextというのが一般的)は職場の目が厳しいので控えてもらいたいとの前置きをつけた上で、売り手買い手の金銭トラブルを避けるため、PayPalという金銭授受のための仕組みを利用することを条件として、商談を進めたいとの、それなりにリーズナブルな提案。

しかし、安全な金銭授受のためとはいえ、余計な新たなアカウントを開設るのも億劫だし、現金かチェックでの入金を条件としたい旨回答して、反応を待つことにしました。

2人目は、いきなり「どこまで値下げできるのか?」とのケロウナ住民からの単刀直入な問い合わせです。「もともと相場以下で出しているので、値下げはしません!」と強気に反応していたら、3人目のTextが携帯に引きつづいて入ってきます。広告投稿からまだ3時間も経たないうちにこの賑わいです。

3人目が指定したメールアドレスに直接メールを入れると、間もなく返事が来ました。

競争相手が多いものと想像するので、他を出し抜くためにもこちらの希望価格に800ドル上乗せして買うから、広告を取り下げて私に売ってくれ。オンタリオに住む父親への贈り物として買うのだが、仕事の関係で現物を自分で確かめられないのでもう少し写真で詳細を見せてもらいたい。他はアンタの言うことを信用したいが、広告に載せた他には問題はないんだろうね?そこだけは再確認してもらいたい。
手付金500ドルをPayPal経由で払い、残金もなるべく早く入金する。オンタリオへの陸送は別途段取りして車をピックアップさせるから。

悪い話でもない、どころか美味しすぎる話なのでちょっと耳を疑います。言い値に800ドルも上乗せして、オンタリオに陸送までして買うほどのシロモノかい?しかも、またPayPalかい?

喉の奥に刺さった小骨のような、なんとはなしの違和感が芽生えて、「美味しいものには毒がある」と自分に言い聞かせながら、今後のために無駄ではなさそうなので安全な金銭授受を謳うPayPalの口座開設だけは済ませておきました。

長くなったのでこの続きはまた次に。

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