星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ゴルフな英会話(12) ホームホール

2006年12月14日 11時37分34秒 | Weblog

あっという間にもう最終ホールhome holeに来てしまいました。
380ヤード左ドッグレッグ。200ヤード先のelbowまで左側は松林。elbowの先はグリーン手前まで大きな池。ティーショットを240ヤード以上飛ばしてフックすると池に飛び込みます。どんな飛ばし屋でもショートカットは不可能。細心の注意力と果敢な攻めとの両方が求められる、このコース随一の名物ホールsignature holeであります。

今日はショットが安定して自分でも満足できるスコアが出そうで楽しみです。次のゴルフに繋げるためにも、ここは一番、よいスコアであがりたいものと、気合と一緒に肩にも力が入ります。

Bobは3番アイアンでフェアウエイ中央やや右寄りをキープ。残り池越え180ヤード。このホールの攻め方としてはベストです。smartly doneといったところです。私のティーショットはヒール気味で距離も出ず、ドッグレッグ地点まで届かず、無情にも左の松の根元近くに止まってしまいました。池の手前まで刻んでスリーオンを狙うしかありません。

私:I have no choice other than laying it up, eh? I have to make it double sure that I stay dry.
この期におよんで池にだけは入れたくありません。ついつい慎重になりすぎたか、集中を欠いて手打ちになり, またまたチョロdribbleです。まったくいやになりますね。残り190ヤードの第三打目、池は越えたもののガードバンカーにつかまりました。

Bob:  It's not like you, Sanzo. Don't aniticipate your final score.
そうなんです。好調なときに残りのスコアを考え、ここをボギーでおさめれば生涯ベストが出るなんてひそかに計算すると、必ず落とし穴にはまります。守ろうとする意識がプレッシャーとなり身体に余計な力が入るのでしょう。心のひだをBobに見事に見透かされてしまいました。

あろうことかバンカーショットがホームラン。Sit! Bite! の叫びもむなしくグリーン奥のマウンド中腹まで飛んで行く始末。戻しのアプローチも乗っただけ。ファイブオン。

Bob:  What are you lying there, Sanzo?
いま何打目?いくつ打った? 傷口に塩をすり込むようなBobのツッコミです。
私:  I'm lying five.
「5打も打った挙句にようやくここに横たわっている」って感じでいかにも「英語的」ですね。トラブルショットで大叩きしたときによく耳にする会話です。真剣勝負している相手の打数を確認しながら自分のショットをプランするなんて場面でも使える表現ですね。もっとも真剣勝負するレベルなら大叩きしないか?

It's been fun playing with you.  How about a drink at the 19th hole?
握手しながら交わす終わりの挨拶の定番です。最終ホールがどんなに惨めでもスマイルは忘れません。

19番ホールでの反省会では"If I had not that 4 putts" "If I had stayed dry""If"の連発です。「たられば」は洋の東西を問わないようです。

Home holeでのtripple bogeyが災いして、終わってみれば「いつもの自分」。終わり方が気に入りません。また明日リベンジです。懲りない私に出口のポスターが優しく語りかけます。

Smile!  It's only a game.

(完)

18番ホールまでの完走を狙いましたがネタ切れで今シーズンは12番で打ち切りました。ゴルフシーンはほぼ網羅されていると思います。来シーズンに新ネタを仕込んで続編が出せればと念じています。
Have a great round of golf with English speakers!

 

 


ゴルフな英会話(11) スナックガール

2006年12月13日 10時21分30秒 | Weblog

トップした私のボールは藪まで届かず、ラッキーにもfirst cutの浅いラフに止まっています。残り30ヤードのアプローチは日頃鍛えて自信満々のサンドウエッジでのpitch and run。イメージだけが先行して、これまた感じ出しすぎのザックリで、結局乗らず・寄らず・入らずのdouble bogey。OBも池ポチャもなく、これといったトラブルに見舞われたわけでもないのに終わってみればダボ。いわゆる「素ダボ(すだぼ)」ってやつで、スコアメイクの大敵です。

私: This really kills me.  I hit the fairway, I stayed dry, no major trouble, absolutely no excuse for the double bogey.
ついつい泣きが入りました。

Bob: A double bogey with no cause, eh?  That's unacceptable. I know how you feel.
すでにpin-highの絶好のポジションにつけてbirdie puttの態勢に入っているBobに慰められる体たらくです。この気持ちのゆとりが奏功してBobはいとも簡単に、ホールのど真ん中めがけてしっかりと強めにパットしました。

私: In the hole!  Way to go Bob!
行けっ!入れっ!は In the hole!  Go!  Get in!  Roll!  Keep rolling! Turn!

Bob: That was a scary line.  I wanted to hit it firm with authority. This is so called an authoritative putt.  I am getting hot now,  Sanzo.
弱いとカップ手前で微妙に曲がりそうなラインでしたが、曲がる前に入れてしまおうとばかりにカップ中央めがけて強気にしっかりと打った、まさに「威風堂々たる」権威に満ちたパットと自画自賛しています。これですっかり調子に乗ってHe is burning.です。

われわれがパットしているグリーンの邪魔をしないようにと、やや離れて停車していたスナックカートSnack cartにBobが小走りに向かいます。
Bob: Can I buy you some thing to drink?  How about an ice cold beer? 
バーディーの緊張と興奮で渇いた喉をよく冷えたビールが癒しているようです。すっかりご機嫌で、素ダボで落ち込んでいる私にもご馳走してくれるBobです。

通常front nine を終えてback nine に向かうところに茶店(snack shack)があり、そこでホットドッグやらサンドイッチを売っています。クラブハウスに戻って昼食を摂ることなく、snack shackで買ったスナックを食ながら後半のプレイを継続します。コース内には他に茶店はありません。その代わりにスナックや飲み物を積んだカートSnack cartが随時コース内を走り回っています。このカートを運転しているのがSnack girlで、どのコースでも若い愛想のいい女の子ばかりです。未だかつてSnack boyを見かけたことがありません。

snack girlに会うたびにアルコールを仕入れ、酩酊状態でプレイする団体リゾート客がtee mark を悪戯したり、snack girlと長話したりで他のゴルファーが迷惑している場面を何度も目撃しています。プレイの進行を監視するmarshallも、snack girl が売るアルコールであるだけに、They are having too much fun. と言いながら眉をひそめるだけで手の打ちようがないのがリゾートコースの辛いところです。

喉の渇きも癒えたので、気分を一新して次のホールに向かいましょう。


ゴルフな英会話(10) ドッグレッグ

2006年12月11日 23時06分31秒 | Weblog

次は320ヤード左ドッグレッグの短いミドルホールです。200ヤード地点でほぼ直角に左に曲がり、セカンドショットは砲台グリーンに向かって打ち上げです。
320-yard rather short par-4 hole dog leg to the left having the elbow about 200-yard from the tee ground.  The up hill second shot requires one more club to the elevated green. といった状況です。
ドッグレッグdog leg だから曲がる地点が肘elbow だと言われれば納得ですね。

私:  You can't see the green here.  Where am I supposed to aim at?
ブラインドホールでグリーンが見えません。何処を狙って打ち出すのかを尋ねます。

Bob: The best spot is the left of the tree in the center of the fairway, if you want to play it safe. You'll have about 120 yards left to the dance floor.
安全策ならフェアウエイセンターの「ご神木」のような松の左側がベストポジションとのこと。Bobはどうやらショートカットを狙っているようです。

私のショットは残り130ヤードのほぼべスポジに近い地点にとまりました。
Bob: Nicely done, Sanzo. Straight as an arrow!
いいんじゃない。 (矢のように)まっすぐ飛んだねぇ。
I'll take that! と私も得意満面です。

Bobは左斜面の松林を越えてショートカット狙いですが、一歩間違えば林の中大トラブルです。high risk high return ?リスクの大きさに見合う大きなリターンがあるようには私には見えませんが。お手並み拝見と参りましょう。

Bob:  I'll cut the elbow and go for it.
Bobのぶっ叩いたボールは狙ったとおりグリーン手前50ヤードの花道へのキョウイチ・ショットです。でもワンオンするわけじゃなし、コースマネジメントとしてはどうだったのか・・・?、この疑問は腹に収めて・・・。

私: What a shot! You've really killed the ball, Bob. The shot of the day, eh?

Bob: Yeahh.  I really like that.  I can go home happy now.
鼻の穴大きくふくらませてご満悦。引っ掛ければ山の中なんてこと微塵も考えなかったようです。

Up hill lie からの残り130ヤード、8番アイアンを二度三度と素振りして感じをつかんでから放った私のショットは硬い音を残して低く出てグリーン左の藪に向かって一直線。上りを意識しすぎて頭が早く上がり完全なトップ(hit it too thin)です。
私: Sit! Sit down! Bite!

またまた動いているボールに語りかけざるを得ない私でした。


ゴルフな英会話(9) アップアンドダウン

2006年12月10日 08時04分17秒 | Weblog

クラブを開いて打つ私は、ピンまでの距離が短いバンカーショットはさほど嫌いではありません。ピンの先が下り斜面で打ちすぎると大オーバーしそうな、窮屈なスペースしかない場面( have not much green to work with)でクラブフェースを思いっきり開いて巧く振りぬけたときの快感は何物にも代え難いものです。

そんなプラスイメージを抱いて行ってみたら、な、な、なんと・・・、もろ目玉。
クラブヘッドを上からほぼ真下に打ち下ろすようにしてボール手前の砂を思いっきり叩いたら、なんとか出るには出ましたが、当然のことながら奥のピンに対して大ショート。砂イチ(sandy)の狙える距離ではありません。

Bob: Let's see if you can make it up and down.
グリーンに乗せて(up)から一打でカップに入れる(down)、そうです「寄せワン」です。up and downともup and inとも言うようです。バンカーから出してup and downであればsandy(砂イチ)です。

This course is tough to walk as it has so many ups and downs.
アップダウンが多くて歩くのに難儀するコースの「アップダウン」はups and downs と複数形にして区別するのでしょうかね?

グリーンにupした後のパット場面でのやり取りは前のホールと同じです。解説無しで会話だけを収録してみましょう。

私: OK, who is away.
Bob:I guess it's me.  I have a little up slope but pretty much straight line. I have to make it sure that I hit it firm. No more chicken this time.
私: Wow! Good touch!  You almost had it, Bob.  That's good.
Bob: Now it's your turn, Sanzo.  I would like to see your up and down sandy par.
私: Don't press me, Bob.  I am happy if I can hole out with two putts here.
Bob:There you go, Sanzo.  What a putt! I knew that you would make it.
: It's a fluke!  It is my day today.  I can go home happy now!   

まぐれでもフロックでもワンパット。結果としては寄せワン・砂イチのパーであがった私は舞い上がらんばかり。これだからゴルフは止められません。

どこかで読んだ記憶があります。

1日に1回のナイスショットでハッピーになるのがアベレージゴルファー。1日に1回のバッドショットでアンハッピーになるのがプロゴルファー。 

プロでなくて良かった! 


ゴルフな英会話(8) ニアピン

2006年12月08日 17時00分48秒 | Weblog

180-yard down hill par-3 hole, the flag sitting in the far back right corner of the green, with the wind into you. What is your club selection?

Tee ground とgreenとは20ヤードの高低差がありそうです。打ち下ろし分は逆風でチャラ。pin positionが一番奥だからプラス10ヤードとして190~200ヤード近く打つ必要がありそうです。飛ばしやBobが手にしたのは5番アイアン。私は迷わずスプーンです。

私: How about a greenie here, Bob?  Closest to the pin contest?
ニアピンはnearest to the pinでも通じますがclosest to the pin の方がよく使われますね。greenieとは一般にお金を意味する米俗語greenputting greengreenとを掛けて「ニアピン賞」だと私は勝手に解釈したのですが、違うかもしれません。単に「金を賭ける」だけなのかも知れません。正しい使い方は・・・・どなたか教えてぇ!

Bob: Great idea! What do you shoot here?
どのくらいの距離と見て打つ?ショットメーキングのプランを聞いているわけです。

私: I'm shooting 190 to 200.

Bob: Isn't that too long?  We are hitting down to the lower green , you know.  You don't want to be above the flag.  You are better off shorter than longer.
打ち下ろしだし、ピンの上につけるとパットに苦労するからオーバーするよりショートの方が良さそうとのBobの判断です。

私: You have the honor, Bob. Let me see your shot.  I will go to school on YOU this time.
今度はBobのショットを私が参考にする番です。

Bobのショットは予想より強く風の抵抗を受けショート。かろうじてgreen edgeぎりぎりにワンオン。この状況ではオンしただけでも儲けものとBobは前向きです。

私: Good hit, Bob.  You are on the dance floor! Birdie opportunity!
ナイスオン!Nice on!とは言わないけど、わかりますね。グリーンをダンスフロアと見立てるところはさすがアメリカです。ミドルホールでもロングホールでもグリーンをダンスフロアと言うようです。オンしたときにYou are dancing!と褒めちぎります。

Bob: I've hit it thick. The wind was stronger than I thought. Under club.
ダフリこそしなかったけどクラブが厚く(thick)入ったとの弁。風が予想外に強く、クラブが小さすぎた(under club)ことを反省しています。4番アイアンだったらベタピンだったかな?

逆に薄く(thin)入るとトップです。クラブが大きすぎるのはover clubです。
I've hit it thin!(トップしちゃった!) I've hit it thick!(ダフッちゃった!)

私のスプーンのショットは風にあおられてテンプラ気味。I have skied it. Get up!!と叫ぶ私を無視して高く揚がったボールは無情にもグリーン手前のガードバンカーに目玉状態で突き刺さってしまいました。It plugged into the sand.です。目玉焼きそのままに A fried egg, sunny side up! とボケてみましたが意味はいまいち通じなかったようでした。

私: Well, well.  The sandtrap is a part of the fairway, isn't it?
「バンカーはフェアウエイの一部と」強がりを言って自分を鼓舞する私でした。  

 Well out!(ナイスアウト!) と賞賛されるか Hard luck, nice try, though.(おしいっ!ついてないねぇ)、 と慰められることになるのか・・・。続きは次回ということで。 


ゴルフな英会話(7) オッケー

2006年12月06日 11時05分05秒 | Weblog

私のパットが参考になった嬉しさからI will go to school on you.とまで言ったBobのファーストパット。芯を外してパターのトウ部分でちょっと触れただけ。スピード殺しの必殺技が効きすぎたかカップの淵でストップ。

Bob:Come on! Another roll! Chicken!
あとひと転がりanother roll との叫びも通じずショート。意気地なし!(chiken!)と自分を責めながらパターの先でチョコンとタップインtap in
無言のtap inでしたが、残した距離がもう少し長く、「お先に!」パットするときは
Let me finish this.または
Let me tap this in.と挨拶をします。

マークしようとしたら「先にやっちゃたら?」と促されることもあります。
Why don't you finish it?
Why not tapping it in ?

私: I thought you had it. That's the only way you could putt, Bob. 
入ったと思ったけどねぇ!でもあれっきゃなかったんじゃない?。必死に慰める私。

このほかに慰め言葉としてよく出てくるのは、
You have an excellent sence of distance!(素晴らしい距離感だよねぇ。方向が悪かったよねぇ!とは言わないのがミソです。
It's a good reading!(
読みは良かったんだけどねぇ・・・
Tough luck!(惜しかったねぇ!ついてないだけだよねぇ!)
It's not like you!(あんたらしくないよねぇ!いつもならポコポコ入るのにねぇ!)

私の返しのセカンドパットは3メートルの上りややフック。距離を合わせると止まり際に左に切れそうです。カップ右端を外さずしっかりと打てば入る距離。しっかり打ちすぎてカップ右端をなめて通過。30センチほどオーバーです。読みすぎでした。
私: Too much reading. The ball lipped the hole, but it was too strong.
「なめて外れる」のがlip and out。いったん入って出ちゃうのがIt's in and out

私がボールをマークしてゲストのパットを待とうとしたら、Bobから「オッケー」の声。

Bob: That's a gimme, Sanzo. Pick it up.
このほかに良く使われるオッケーは That's good!  It's your's. Pick it up!などですね。私だけがOKでもベットの直接の敵がオッケーしないこともありえます。そんな時、「(他はいざ知らず)私はオッケーよ」と言いたければThat's good by me.と責任の所在をはっきりさせます。

Starting holebogeyならまずまずと気を持ち直して次の長いショートホール?に向かいます。 


ゴルフな英会話(6) ノータッチ

2006年12月04日 19時58分54秒 | Weblog

3人ともグリーンにオンしたのでいよいよパットです。ピンを中心にしてほとんど同じような距離にオンしています。ピンの上6メートルくらいに私とBob。下6メートル弱にゲスト。誰からパットするべきか微妙な距離です。オリンピックなんてやってるとピンでいちいち測る場面です。ところで、ピンまでの距離はヤードで言うのに、なぜかグリーンでのパットの距離ってメートルで言いませんか?yardまではなんとかついて行けるけどfeetでは距離のイメージがつかめないんですよね、日本人には。メートル法の普及しているカナダでもゴルフだけはyard/feetを使っています。念のため。

Bob: Who is away?
誰が一番遠い? 
相手と自分とどちらが遠いかはっきりしないときは、Am I away, or are you? と尋ねます。相手のほうが遠い場合はYou are away.と判定してあげます。

私: Every one seems almost in the same distance. Let me putt first to show you the line. 
バーディーチャンスにつけた私は、Bobを先に打たせてラインを見たいところですが気持ちがはやって最初に打ちます。

Bob: That's a birdie opportunity, Sanzo. How do you read this?
ラインを教えてくれるキャディーがいないセルフ。ライン、芝芽、距離すべて自分で読むしかありません。「バーディーチャンス」はbirdie opportunityですね。

私:Down slope slightly breaking to the right. You have to kill the speed. 
つけてはいけないピンの上側。下りスライスライン。逆にフックラインならbreaking to the leftですね。打ちすぎたら大オーバー必死。巧くスピードを殺せるか、朝一の試練です。

Bob: That sounds right.  OK, show me the line, Sanzo.
私のパットラインを参考にしたいBobも一緒に真剣にラインを読んでいます。

芯を外してチョコンと当てただけのつもりが・・・・するするするっとホールを過ぎて3メートルの大オーバー。

私: What am I doing?  I have no touch today.
そうです。「ノー感じ」「どた勘」はno touch です。ナイスタッチ!の逆ですね。
パットの距離感のタッチが出ないで大ショートしたときなどに、自分に愛想をつかせて自嘲的に What am I doing?  I have no touch today! なんて言いますね。これが英語流「ノータッチ」です。

私の大オーバーはBobにとっては大変に参考になったはずです。
Bob: Thanks a lot Sanzo.  I'll go to school on you.
あんたのライン参考にさせてもらうよ。ここでSchoolが出てくるのはさすがネイティブ。I have learned a lesson from you. 程度が外人としては精一杯のところです。

私の失敗が活かされて参考になったかどうかは次回のお楽しみ。 

最後におまけに日本流「ノータッチ」のお話を少々。

ゴルフはボールがあるがままの状態でプレイする(Play as it lies.)ものです。いわゆる「ノータッチ」ですね。原則としてタッチすることを想定していないので、タッチするしないを区別する用語もないのでしょう。これも和製英語というべきでしょう。ただ、、コースがベストの状態でなくなる冬場には、Winter rule applies と掲示してコースのローカルルールで例外的にリプレイスを認める場合はあります。Summer rule appliesと表示されていれば、「コースコンディションは良好だからノータッチですよ」とのメッセージと理解して、ノータッチでプレイすべきでしょうし、私もそうしています。
敢えて「ノータッチ」であることを確認する場合にはLet's play down today. とか Let's play summer rule today. と表現すれば良いようです。

日本ではプライベートコンペでも「おい、きょうはタッチあり?ノータッチ?」なんて大声で確認しあっていますが、キャディーマスターに確認して「サマールール」であればノータッチでプレイするのがゴルフです、はい。


ゴルフな英会話(5) ディボット

2006年12月03日 08時21分14秒 | Weblog

話が途中で切れたので、注目したカタカナ英語の残りの部分を下に再び記します。

ラッキーにもボールはディボットの上。迷わずスプーンを取り出して振り切った私のボールは幸運にもグリーン手前のバンカのマウンドにキックして見事にパーオンです。 

フェアウエーのど真ん中に落ちたベストショットがディボットに「入って」ガックリなんて経験は誰にもありますよね。アイアンで削られたディボットが砂で埋められていればまだしも、穴のままで残され、そこにボールが沈み込んだりしていたら泣いても泣ききれません。あの憎らしい「穴」をディボットと40年間思い続けて来ましたが、私の誤解だったことが最近分かりました。目からうろこでした。

実は、このディボット(Divot)とはアイアンショットで地面が削られたときに飛び散る芝生の付いた土の塊(いわゆるturfターフ)のことで、削られた跡に残された穴のことではなかったのです。このことを私は最近まで知りませんでした。したがって、切り取られたままフェアウエイに残されたDivotの上に球が止まって浮き上がったような状態になる幸運があったとしても、Divotの中にボールが沈み込むことはあり得ないことなのです。

たしかにコースの看板には次のように書かれています。
Replace the divots, Repair the ball marks, and Rake the bunkers.
グリーン上のボール穴は「repair直せ」、バンカーの砂は「rake均せ」に対してディボットは「replace元に戻せ」とはっきり書いてあります。削ったDivotは元に戻すか、元に戻すほどの量のディボットが取れないわれわれは、せいぜい芽土でディボット跡の穴を埋めるように心がけたいものです。

ディボットについて私と同じ誤解をしているゴルファーが多いのではないかと思うあまり、いささか気合が入り細かくなりすぎました。前に進みましょう。

パットをするグリーンはgreenでOKですね。greenだけでは漠然としているせいか、putting greenとわざわざ説明する場合もあるようです。

「パーオン」はあまり聞きません。英語ではhit(reach) the green in regulation が一般的ですね。He is on in two.(パー4で2打でオン) He is on in regulation (規定数でオン)とも聞きます。これも和製英語なのでしょうが「パーオン」なんて言い得て妙ですよね。こうしてみると誰が言い出したか知りませんが、日本での長いゴルフの歴史の中で素晴らしい和製英語がずいぶんたくさん生まれてきているものです。体験した異文化を知恵を絞って工夫して自国文化に移植して根付かせた、先達の異文化コミュニケーション能力に脱帽です。

次が「キック」です。Kickとは本来の意味は「(足で)蹴る」自動詞ですから、意志を持たないボールがマウンドに当たって「はね返される」場面に使うには論理的に無理があります。ボールを擬人化して「けっとばせ!」「マウンドを蹴ってオンしろ!」と命じる日本語文化の産物ではないかと、これは私の勝手な解釈です。

直進したら池ポチャ、途中のマウンドに当たって右か左にはずんでもらいたい時には私も思わずKick right! とかKick left!とボールに語りかけます。これで意味は通じているようですから、Kick が間違いとはいえません。そしてそのとおりにキックしてくれた時に同伴プレイヤーから冷やかされたことがあります。
Hey Sanzo. Don't talk to the ball while in motion! 
動いているボールに触ってはいけない(Do not touch the ball in motion.)と言うゴルフの基本ルールをもじった、なかなかウイットに富んだ表現だと感心したものです。

打った者の意志とは無関係に地形や構築物にボールが跳ねられて進路を変更する状態、つまり「蹴られた」場合はBounceと表現するようです。
「ナイスキック!」に相当する表現としてよく耳にするのは次のようなものです。
Good bounce!  (ナイスキック!)
What a lucky bounce! (ラッキーなキックだねぇ!)
That's a member's bounce! (いよっ!メンバーキック!)
「さすがメンバーさん。どこでどうキックするか良く知ってるじゃん!」

細かくなりすぎました。グリーンに上がりましょう! 


ゴルフな英会話(4) マリガン

2006年12月01日 11時49分24秒 | Weblog

Bobの絶叫もむなしくボールは右の林の奥深くへと消えてしまいました。クラブを叩きつけんばかりの勢いで顔を真っ赤にしたBobの心中は察するに余りあります。

私: That's enough for practice, let's have a mulligan, Bob.
出だし一発目のショットの良し悪しがその日のゴルフを左右してしまうのはよくあることです。折角楽しみに来たゴルフ、出だしでつまずいては面白くありません。最初のtee shotに限り2回打って、どちらか良い方を選択してプレイするのをmulliganと呼びます。カナダ人ゴルファーDavid Mulliganが1920年代に始めて、いまやお遊びゴルフでの救済策として広く定着しています。Having fun(スコアは二の次にしてまずゴルフを楽しむこと、ゴルフで遊ぶこと。カナダ人はゴルフをするときにこう表現します。)を狙いとするお遊びコンペなどでは、front nine で一回、back nine で一回マリガンを許したり、パットを含めて何処で使ってもいいマリガンなんてのも流行っています。

Bob: Yeah!  I have to. I can't take that. Here we go!
バッシ~ン!!一度練習済ませてますから今度は見事なsupershotです。

私: Way to hit, Bob. That's much better. Practice makes perfect, eh? 
第一打はout of bounds(OB)でしたが、マリガンでは第二打のボールでプレイするのでノーカウント。ペナルティーも無しでBobの顔色も平常に戻ってハッピー。やれやれです。

あまり飛距離の出なかった私が第二打を最初に打ちます。長いミドルホールでまだ200ヤード以上残っています。風はアゲンストですがラッキーにもボールはディボットの上。迷わずスプーンを取り出して振り切った私のボールは幸運にもグリーン手前のバンカーのマウンドにキックして見事にパーオンです。

上の文章で太いカタカナで書いた部分に注目して下さい。ゴルファーにとっては既に「日本語化」した英語的表現ですね。ただ実際のゴルフ現場では微妙に違った使われかたをしています。あるいは日本で間違って理解されている部分もあるようです。個別にチェックしましょう。

日本では距離に応じてショート、ミドル、ロングの三種類のホールに区分します。長いショートホール(long short hole)、短いロングホール(short long hole)なんて言い方もしますが、英語で表現したら???何のことやら見当がつきません。英語では par 3 hole, par 4 hole, par 5 holeparの数をつけ足します。そうすればlong par 3 hole とか short par 5 hole など論理の矛盾はなくなります。パーやバーディーであがれそうな短めのホールを日本では「サービスホール」と呼んでいますがこれは和製英語で、service hole と言っても欧米では通じないはずです。これまた説明調になりますが par(birdie) makable easy par 4 hole とでも言うのでしょう。

向かい風、逆風は head windですがゴルフでは (hit) into the wind といいます。
追い風、順風はdown windですが、ゴルフでは(hit) with the windと使われることが多いようです。

曲者はディボット(Divot)です。私も誤解していました。上にも書いたようにDivotに球が止まればラッキーではあっても嘆くべきことではないのです。そのカラクリは話が長くなるので次回に回しましょう。