ケロウナ市周辺の住宅地・山林3か所でwild fire(山火事)が発生し、現在も鎮火に至っていません。いずれもオカナガン湖の西岸ですが、東岸にある我が家からも煙の立ちあがるのがさほど遠くなく目視でき、いつもは抜けるような青空が、ここのところ煙が覆いかぶさってうす曇り状態となっています。住宅地で数軒の家屋が焼失したものの、迅速な避難で死傷者は出ていないとのことです。消防の近づけない山林などでは鎮火までに2~3週間かかることが多いようです。
BC州の森林の多くで松食い虫(pine beetles)が繁殖し、被害を受けて立ち枯れる松が多く、遠くからは赤茶けた枯れ木と緑のタペストリーのようにすら見える惨状です。ケロウナ周辺の森林も例外でなく、ここ一カ月雨らしい雨も降らず乾燥し切って、折からの強風で枯れ松の摩擦熱で自然発火したとの推測です。尤も、住宅地の出火は放火の疑いもあるようで、当局で調査中とのことですが。
3件の火災が同時発生した7月18日には、ケロウナから200キロほど離れた田舎町へAir Showを友達Kちゃんと観に行き、帰りに途中でゴルフをしてご機嫌で家路に就いたところへKちゃんの奥さんから「帰り道の途中で火災発生につき要注意」の連絡が入ったのです。途中に何の標識もなかったのでそのまま前進。Kちゃんの家まであと数キロの地点に至ったところでハイウエイが封鎖されています。
近くの住人なんだから例外的に通してくれるかもとの期待から、警官の心証を良くしようと必要以上ににこやかな態度で聞いてみました。
「あと5キロ先の住人で帰宅するだけだから通れませんかねぇ?」
「被災地の住人と道路を利用する市民の安全のために封鎖しているので例外は無し」
「じゃどういすればいいんですかねぇ?」
「封鎖が解除される見通しは無いので、急ぐならば迂回路をお勧めする。」
「っていうことは???」
「Kamloops、Vernon経由の北回り迂回路350キロおよそ5時間、またはOsoyoos, Rock Creek経由の南回り迂回路300キロおよそ4時間。こんなところかな?」
いとも簡単に言ってくれます。でも実際問題、これしか選択の余地のないことは我々も承知していたので引き下がるしかありません。
♪おうちがだんだん遠くなる~♪ 呑気に歌っている場合ではありません。5キロ先の家に帰るのに300キロも迂回するなんて不条理は許せません。今日はすでに400キロくらい走っているし、これから鹿が飛び出す危険のある夜道を300キロも走るのはやめにして、明日には封鎖解除されるだろうから、今夜は沿道のモーテルにでも泊まろうと相談。
想定外の出費に備えて「じゃホテル代を作ろう!」「確かここにカジノがあったよな」。「火事」から「カジノ」を連想する豊かな想像力というよりも、不謹慎と言えば不謹慎な談合です。幸運にもホテル代は作れたものの、夏休み中の週末リゾートとあって、迂回路の沿線どこのホテル・モーテルにも空室が無いのです。
「もう少し先に行ってみよう」の連続が結局300キロ続き、カジノで余計な時間をつぶしたこともあって、Kちゃん宅に帰りついたのは翌朝3時を回っていました。
Kちゃんがもっぱら運転し、沿道に鹿の姿を認めたKちゃんが踏むブレーキに、横でもっぱら居眠りしていた私が時々安眠を妨げられたのが、私の被った唯一の被害でした。
結果論ですが、ハイウエイの封鎖が解除されたのは三日後の21日。カジノにもう二晩通ってスッカラカンにならなくて助かりました。
Kちゃん、本当にお疲れさま!
写真は地元紙から拝借しました。
BC州の森林の多くで松食い虫(pine beetles)が繁殖し、被害を受けて立ち枯れる松が多く、遠くからは赤茶けた枯れ木と緑のタペストリーのようにすら見える惨状です。ケロウナ周辺の森林も例外でなく、ここ一カ月雨らしい雨も降らず乾燥し切って、折からの強風で枯れ松の摩擦熱で自然発火したとの推測です。尤も、住宅地の出火は放火の疑いもあるようで、当局で調査中とのことですが。
3件の火災が同時発生した7月18日には、ケロウナから200キロほど離れた田舎町へAir Showを友達Kちゃんと観に行き、帰りに途中でゴルフをしてご機嫌で家路に就いたところへKちゃんの奥さんから「帰り道の途中で火災発生につき要注意」の連絡が入ったのです。途中に何の標識もなかったのでそのまま前進。Kちゃんの家まであと数キロの地点に至ったところでハイウエイが封鎖されています。
近くの住人なんだから例外的に通してくれるかもとの期待から、警官の心証を良くしようと必要以上ににこやかな態度で聞いてみました。
「あと5キロ先の住人で帰宅するだけだから通れませんかねぇ?」
「被災地の住人と道路を利用する市民の安全のために封鎖しているので例外は無し」
「じゃどういすればいいんですかねぇ?」
「封鎖が解除される見通しは無いので、急ぐならば迂回路をお勧めする。」
「っていうことは???」
「Kamloops、Vernon経由の北回り迂回路350キロおよそ5時間、またはOsoyoos, Rock Creek経由の南回り迂回路300キロおよそ4時間。こんなところかな?」
いとも簡単に言ってくれます。でも実際問題、これしか選択の余地のないことは我々も承知していたので引き下がるしかありません。
♪おうちがだんだん遠くなる~♪ 呑気に歌っている場合ではありません。5キロ先の家に帰るのに300キロも迂回するなんて不条理は許せません。今日はすでに400キロくらい走っているし、これから鹿が飛び出す危険のある夜道を300キロも走るのはやめにして、明日には封鎖解除されるだろうから、今夜は沿道のモーテルにでも泊まろうと相談。
想定外の出費に備えて「じゃホテル代を作ろう!」「確かここにカジノがあったよな」。「火事」から「カジノ」を連想する豊かな想像力というよりも、不謹慎と言えば不謹慎な談合です。幸運にもホテル代は作れたものの、夏休み中の週末リゾートとあって、迂回路の沿線どこのホテル・モーテルにも空室が無いのです。
「もう少し先に行ってみよう」の連続が結局300キロ続き、カジノで余計な時間をつぶしたこともあって、Kちゃん宅に帰りついたのは翌朝3時を回っていました。
Kちゃんがもっぱら運転し、沿道に鹿の姿を認めたKちゃんが踏むブレーキに、横でもっぱら居眠りしていた私が時々安眠を妨げられたのが、私の被った唯一の被害でした。
結果論ですが、ハイウエイの封鎖が解除されたのは三日後の21日。カジノにもう二晩通ってスッカラカンにならなくて助かりました。
Kちゃん、本当にお疲れさま!
写真は地元紙から拝借しました。
スモーカーたるもの灰皿は必携アイテムと心得てもらいたいものですね。どこの国でも。
何とも男らしい行動に脱糞です。
いや、脱帽です。
カジノのテレビで2003年のケロウナ大火の様子を放映していたらしく、それを観て「何としても帰らなければ!」とKちゃんが決断。Kちゃんの帰巣本能こそ、なんと男らしい行動だと感心しました。脱帽でGoldenの12番ホールでのKちゃんの男らしい行動も思い出しました。
さすが日本男子!
見習いたいものです。
http://www.ottawakorner.com