空港の待ち合わせ場所は「あのTim Hortons」前。何処にもあって分かりやすい場所です。
75歳は過ぎていそうな品の良さげな老夫婦がコーヒーを飲みながら出発間際の別れを惜しんでいるところにお邪魔してお互いの自己紹介です。ドイツからの移民ご夫婦でした。
奥さんを送り出してからご主人が案内してくれたのは駐車場の身障者専用スポット。もともと広めにしつらえてある身障者駐車スペースに、えっ?!と思うくらいおおらかに、ドイツ人とは思えないほどのいい加減さで斜めに駐車してあるのがなんとも微笑ましく、第一次面接は好印象でした。
我が家までの4キロ5分のドライブは私がハンドルを握り実走行テスト。エンジン音静か、出足快調、内外装ともシニアの車らしくさすがに奇麗です。錆も無く、車体にくぼみもへこみも見当たりません。現車確認も見事合格!
息子さんがプレゼントしてくれた車とのこと。ご本人は機械工学専攻の学士でありながら、自動車に関してはメカ音痴で、定期点検とオイルの交換をキッチリとやっただけで、どのスイッチが何のスイッチなのかも知らないままに日々運転しているだけ。それでもこれまで一度もトラブルが無かったと、はにかみながら自慢げにのたまう77歳の先輩でした。カリフォルニア州フリーモントに本社を置く、世界的に有名な健康サプリメント会社G社の顧問。会員しか入手できない製品の仲介役を買って出てくれる、商売熱心なシニアでもあります。これで第二次面接も最高点で見事クリアです。
言い値通りでは相手に失礼とばかりに、こちらも車を見回して、「タイヤの山がだいぶ減って来てますよね。7~800ドルかかりそうだけど、マケて!」「ま、あんたの言う満額は無理だけど、タイヤ交換のタシに600ドルだけ引かせてもらうわ」てなやりとりを経て、空港を出てから30分足らずのスピードで商談成立の握手です。時間は幾らでもあるシニア二同士なのに・・・・・・・。
「で、これからどうする?」
「この足で銀行に行きチェックをもらったら、その足で名義書き換えに行こう。だた、足が無くなっちゃうから、悪いけどその後は僕の自宅まで送り届けてくれる?」
「そりゃいいけど、明日からどうするの?」
「もう一台のベンツがあるからノープロブレム」
「こりゃ失礼しました」
こんな具合にトントン拍子に話が進み、BC州自動車保険事務所(ICBC)でナンバープレートを受け取るまでに要した時間がおよそ2時間。
77歳のドイツ系カナダ人シニアが昼頃に自宅から乗って出た車は、午後4時過ぎには日本人シニアの持ち物になって自宅に戻って来たのです。その間にこのシニアが奥さんに電話して説明するなんて場面は一切無く、何事も無かったように自宅に私を招じ入れて「ま、水でも飲んでよ。我が家をちょっと見てってよ。ところで、今乗っている車はどうするの?」
そうでした。話がすっかり「次の一台に」行ってしまい、肝腎のMVPがそっちのけでした。
「カルガリーの娘があの車に関心ありそうなんで聞いてみるけど、幾らで手放す?」
「これこれだけど、先輩の娘さんならもっと引いても良いですよ」
「他に売れちゃったら仕方ないけど、心に留めておいて」
「今後の連絡用にアドレス交換しておきましょう。娘さんの意向を早めに連絡下さい」
MVPが近々殿堂入りする話は切り出せませんでした。先輩シニアの娘さんの次の一台として活躍する可能性も出て来たし、娘さん以外にもMVPの活躍の場はまだまだありそうなので、しばらく休養してもらったら生涯現役として活躍できる道を探ってあげるのが私の責務であろうと再認識しました。MVPは永久に不滅です!
MVPからハイランダーへの世代交代を記念して一枚。MVP君に捧げます!!
75歳は過ぎていそうな品の良さげな老夫婦がコーヒーを飲みながら出発間際の別れを惜しんでいるところにお邪魔してお互いの自己紹介です。ドイツからの移民ご夫婦でした。
奥さんを送り出してからご主人が案内してくれたのは駐車場の身障者専用スポット。もともと広めにしつらえてある身障者駐車スペースに、えっ?!と思うくらいおおらかに、ドイツ人とは思えないほどのいい加減さで斜めに駐車してあるのがなんとも微笑ましく、第一次面接は好印象でした。
我が家までの4キロ5分のドライブは私がハンドルを握り実走行テスト。エンジン音静か、出足快調、内外装ともシニアの車らしくさすがに奇麗です。錆も無く、車体にくぼみもへこみも見当たりません。現車確認も見事合格!
息子さんがプレゼントしてくれた車とのこと。ご本人は機械工学専攻の学士でありながら、自動車に関してはメカ音痴で、定期点検とオイルの交換をキッチリとやっただけで、どのスイッチが何のスイッチなのかも知らないままに日々運転しているだけ。それでもこれまで一度もトラブルが無かったと、はにかみながら自慢げにのたまう77歳の先輩でした。カリフォルニア州フリーモントに本社を置く、世界的に有名な健康サプリメント会社G社の顧問。会員しか入手できない製品の仲介役を買って出てくれる、商売熱心なシニアでもあります。これで第二次面接も最高点で見事クリアです。
言い値通りでは相手に失礼とばかりに、こちらも車を見回して、「タイヤの山がだいぶ減って来てますよね。7~800ドルかかりそうだけど、マケて!」「ま、あんたの言う満額は無理だけど、タイヤ交換のタシに600ドルだけ引かせてもらうわ」てなやりとりを経て、空港を出てから30分足らずのスピードで商談成立の握手です。時間は幾らでもあるシニア二同士なのに・・・・・・・。
「で、これからどうする?」
「この足で銀行に行きチェックをもらったら、その足で名義書き換えに行こう。だた、足が無くなっちゃうから、悪いけどその後は僕の自宅まで送り届けてくれる?」
「そりゃいいけど、明日からどうするの?」
「もう一台のベンツがあるからノープロブレム」
「こりゃ失礼しました」
こんな具合にトントン拍子に話が進み、BC州自動車保険事務所(ICBC)でナンバープレートを受け取るまでに要した時間がおよそ2時間。
77歳のドイツ系カナダ人シニアが昼頃に自宅から乗って出た車は、午後4時過ぎには日本人シニアの持ち物になって自宅に戻って来たのです。その間にこのシニアが奥さんに電話して説明するなんて場面は一切無く、何事も無かったように自宅に私を招じ入れて「ま、水でも飲んでよ。我が家をちょっと見てってよ。ところで、今乗っている車はどうするの?」
そうでした。話がすっかり「次の一台に」行ってしまい、肝腎のMVPがそっちのけでした。
「カルガリーの娘があの車に関心ありそうなんで聞いてみるけど、幾らで手放す?」
「これこれだけど、先輩の娘さんならもっと引いても良いですよ」
「他に売れちゃったら仕方ないけど、心に留めておいて」
「今後の連絡用にアドレス交換しておきましょう。娘さんの意向を早めに連絡下さい」
MVPが近々殿堂入りする話は切り出せませんでした。先輩シニアの娘さんの次の一台として活躍する可能性も出て来たし、娘さん以外にもMVPの活躍の場はまだまだありそうなので、しばらく休養してもらったら生涯現役として活躍できる道を探ってあげるのが私の責務であろうと再認識しました。MVPは永久に不滅です!
MVPからハイランダーへの世代交代を記念して一枚。MVP君に捧げます!!