星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

きょうの一言(19) Jaywalking

2006年06月29日 07時50分48秒 | Weblog

赤信号みんなで渡れば怖くない。赤信号のときに道路を渡ってはいけない「規則」を自分ひとりで破る勇気はなくても、衆を頼んで大勢の中の一人としてなら渡る勇気が出てくるし、一人くらいなら当て逃げできても、いくら乱暴なドライバーでも大勢の歩行者をなぎ倒す勇気はあるまいという前提の行動基準、思考方法です。思うに、これは関東圏を中心とする思考パターンではないでしょうか。

規則は規則として守ろうとする順法精神のゆえか、一人で規則違反をする勇気の欠如のゆえか、東京周辺では交通量のいかんにかかわらず赤信号が青に変わるのを律儀にじっと待つ人が圧倒的多数です。これに比べて大阪人は赤信号でも自動車が来ず、危険が無いと判断すれば平気で信号を無視します。

アメリカやカナダに留まらず、私の経験では大阪流のほうがGlobal Standardのようです。自己責任の観念が大阪人のほうが関東人より勝っているのではないかと勝手に解釈しています。私の経験では大阪人の方が物の考え方が合理的というか西欧的な感じがする印象を受けました。建前より本音で生きると言ったら飛躍しすぎかな?

話は横道にそれますが、大阪人の西欧的思考回路をついでに一言。6年間のアメリカ駐在を終えて、私が大阪のグループ会社に出向した時の経験です。

同業他社の偉いさんをゴルフに招待しようとしたら、仕事のゴルフなら平日にしてもらいたいとハッキリ先方から釘を刺されたのです。同じゴルフでも週末は友達なり家族なりとプライベートに楽しみたいとする、極めて合理的な本音の発想です。逆にこれが関東なら、「えっ、平日ゴルフですか?チョット困っちゃうなぁ」なんて建前を振りかざして、ほくそえんでいる本音の部分を照れ隠しするのです。素直じゃないんですね。というか、周りの目を気にしすぎるあまり、自分自身の「思い」を前面に押し出すのが苦手になっているのかもしれませんね。

外国から転勤して戻って来た身には、関東の建前文化にいきなり戻るより、西欧的本音文化の大阪にワンクッションおいてもらったことが、カルチャーショックを和らげる意味で心地よかったことを思い出します。

閑話休題。

信号無視して横断歩道を渡ることをJaywalkingと言います。アメリカ英語のようです。信号なんて無い田舎町から出てきた人にとっては車が来るか来ないか、危険の有無が唯一の判断材料です。信号が赤だろうが青だろうが、もともと信号なんてものに注意を払っていない、正真正銘の「信号無視」なんですね。Jayはアメリカ俗語で「田舎者」と言う意味があるそうです。

海外生活で身に付けたとは言いませんが、私も自分の目で確かめて安全と判断すれば一人で赤信号でも渡るJaywalking派です。但し、日本でJaywalkingする場合に心がけていることが二つあります。

①幼児・学童が待っている場合はJaywalkingせず必ず一緒に待ちます。教育的観点です。
②老人がいる場合もJaywalingしません。老人は信号を見ず、他人が渡ると一緒に渡り出し危険だからです。老人保護の観点からです。

たかがJaywalkされどJaywalkの一席でした。

 

 


ケロウナ便り(16) 観光コース

2006年06月28日 06時29分48秒 | Weblog

ケロウナに友達が来てくれる予定もあり、その際の案内の足しにでもなればと市内の観光案内所(Visitors Information Center)で道路地図やパンフレットを集めていた時のことです。若い旅行者二人と案内所職員とのやり取りが耳に入ってきました。

Where are you from?
We are from the Netherlands.
How long are you going to stay here in Kelowna?
Just one day.
Oh...., that's long enough.

ケロウナの観光ポイントを声高にアピールすべき立場の観光案内所の公務員が、ケロウナを見るには一日で十分だと言い切るところにケロウナのケロウナらしさがあるのです。見るべき所は実に少ないのです。ゴルフ、水上スポーツ、釣り、トレッキング等々やるべきことは盛りだくさんにある街ですが。

ゴルフをやりにきた台風1号(もといっ!ゲスト1号でした)ご一行様を、折角ですからとゴルフの前に市内観光にご案内しました。以下にその概要を記します。

①ケロウナ空港から市街中心部までハイウエイ97号線約10キロを走って15分。
②スイスから移住した兄弟が経営する小規模ワイナリーまで中心部から往復30分。
③ワイナリーでのワインテイスティングとブドウ畑周辺散歩と記念撮影で45分。
④街中心部のWater Front Park周辺を散策すること約1時間。
⑤歩きつかれたところでコーヒーショップで休憩30分。

なんと休憩時間込み3時間でケロウナのセールスポイントたるオカナガン湖とワイナリーがカバーされてしまったのです。大雑把に言って、これでカバーしていないのは絵画美術館、ワイン博物館、春日井ガーデン(ケロウナの姉妹都市である愛知県春日井市にちなむ日本庭園)くらいでしょうか。観光案内所職員の言ったことが嘘ではないことが図らずも証明されました。

ケロウナは物見遊山型、買い物型の「見て楽しむ」観光地ではなく、アウトドア派、行動派が「やって楽しむ」リゾート観光地であると断言できます。アウトドアにもスポーツにも関心の薄い向きには、はっきり言って暑くて退屈なだけの街と言わざるを得ません。

わがゲスト1号ご一行様も、市内観光は十分以上に堪能した風情で、もう心は一番ティー。ここいらの気持ちを汲んで早めにゴルフ場に向かうのがホストの心遣いというものです。1号ご一行様のようなゲストは好みがハッキリしていて分かりやすいので助かります。ケロウナ向きのお手本みたいなお客様です。ホントの話。

 (オカナガン湖の写真は滝沢さんの愛犬ケンケンから拝借しました)


ケロウナ便り(15) 1号ゲスト

2006年06月27日 14時47分15秒 | Weblog

ケロウナに長期ステイを始めてから最初のゲストが訪問してくれました。遊び仲間で千葉に住むS夫妻と東京のBちゃん、Oさんの4人です。偶然同じ時期にサンフランシスコに住む娘のJ子も遊びに来ていて、4日間ほど7人の大家族状態になりました。

マスターベッドルームをS夫妻に、ゲストルームをBちゃんとOさんに提供し、女房と娘はデン(窓のない角部屋で納戸、書斎のようなスペース)で寝て、私はリビングのソファーベッドに寝起きしましたが、まだまだスペースはあり、リビングルームでの雑魚寝を含めればもう2~3人はいけそうとの感触を得た、貴重な初体験でした。

世界の名門ゴルフ場でのプレイを旅行目的に飛び廻る、ゴルフ大好き人間Sさんご一行がケロウナに到着したのが午後3時半。わが家について一休み。ホストの心を込めた一言。「お疲れでしょう。今日はこれからゆっくりくつろいでもらって・・・」も空回り。「目の前のゴルフ場に行こうよ!」「やれるだけやろうよ!」満場一致で即断即決。

5人一組、3台のカートを連ねて5時過ぎに出発。ハーフを終えて7時半。「まだ続ける?」。またまたホストの気配りは愚問として一笑に付されたこと言うまでもありません。「行けるところまで行こうよ」。そりゃそうです。毒を食らわば皿までです。途中で置き忘れたクラブを探しに戻ったりして、夕陽が落ちかけた8時半過ぎに12番ホールで今日は打ち切りとしたのは、ホストの英断でした。オジサンオバサンパワーは放っておけばまだまだ留まる所を知らずの状態でしたから。

女房が心を込めて用意した鰻きゅう寿司を食べてもらい、ゆっくりシャワーでも浴びてもらい、タップリ寝て疲れを取ってもらおうとのホストの気配りは・・・、またまた空回りではないかとの予感が的中です。

「あぁ美味しかった!順番でシャワーに入るから空いている者で麻雀やるよ!」これまた満場一致、即断即決。傍にいた娘が「すっごいパワーだね」と舌を巻いていましたっけ。6人が順番に入浴している間、気の小さいホストは通しで面子に座り続け、結局一人負けの惨憺たるありさま。7人目としてシャワーを浴びて横になり、明日の計画を考えながら寝ついたのは午前二時半を回っていました。

天変地異のないケロウナを突如襲った台風1号、震度5強の強震。それにしても普段見慣れているケロウナの穏やかなシニアに比べて、わが同胞のパワフルさは何処から来るのか、またまた研究課題が増えました。

実はこのグループのパワフルぶりは出発間際の成田空港でも遺憾なく発揮されたそうです。土産は何が良いかと問われ、遠慮がちに「当地では手に入らない魚の開きなんぞを少々見繕って」とお願いしてあったのですが、Sさんご贔屓の寿司屋が気合入れて調えてくれた高級魚の開き、一夜干し、粕漬け等々商売始められそうなくらいどっさりと、商売用の大型発泡スチロール一杯に詰め込まれました。チェックインしようとしたら、手荷物は4人で8個までなので魚の容器は9個目となり、超過料金を申し受けますとの航空会社の弁。パワフルな折衝でも埒が明かないと見るや、その場で開梱してご一行様のスーツケースの空きスペースに分散収納作戦を展開したそうです。Bちゃんの手荷物を他の3人の空きスペースに押し込み、空っぽにしたBちゃんのスーツケースに、鋏で削ったりして小さくした発泡スチロールを押し込む作戦です。それはそれは迫力に富んだパワー炸裂の場面だったそうです。航空会社社員がその迫力に圧倒されて、ただただ遠目に見守るだけだった姿が目に浮かぶようです。

お土産の魚は有り難く、心して味わわせていただく所存です。

このオジサンオバサンパワーに比べたら、2~3日寝ずにご接待するくらいはなんてこたあないと自分に言い聞かせたことでした。

 


きょうの一言(18) 24・7 (Twenty four seven)

2006年06月27日 02時52分34秒 | Weblog

通りを歩いていたら店の看板に "We serve 24・7" と書いてありました。

7・11なら朝7時から夜11時までの長時間営業を売りものにスタートしたコンビニの草分けであることは世の常識です。これの向こうを張って深夜から翌朝7時までの深夜営業を売りとする店だなと思ったら・・・。違いました。

1日24時間、一週間日休まずに営業します。つまり「終日営業、終週(こんな言い方はありませんよね?)営業」、いわば「終日営業、年中無休」ということなんです。厳密に言えば24・7であってもクリスマスやサンクスギビング等の大事な祝日には休業するかもしれません。年間一日も休まず、365日休みなく営業する文字通りの「年中無休」の場合は24・7・365と堂々と書かれます。

テレビのコマーシャルでも使われていて、Twenty four hours and seven days とは言わず、単に Twenty four Seven と数字だけを読んでいました。要するに年中無休状態で、「四六時中あなたのご要望にお応えします」という姿勢を表現しているのです。”Always”なんて言うより”24・7”を使った方が「ムム、ム、使えるっ!」となることを保証します。

ボス:Hey Sanzo, can you play golf with me this coming weekend?  Or, do you have any other plan with your family?

私: What do you mean, Boss? You know very well that I am at your service twenty four seven , Boss.

 


きょうの一言(17) Wall of Fame

2006年06月22日 02時59分39秒 | Weblog

National Baseball Hallof Fame(野球の殿堂Coopers Town, New York )
Pro Football Hall of Fame(フットボールの殿堂 Canton, Ohio )
Country Music Hall of Fame (カントリーミュージックの殿堂 Nashville, Tennessee)
Sumo Hall of Fame   (相撲の殿堂 東京両国国技館)

すぐに思いつく殿堂を上に挙げましたが、このほかにもスポーツであれ文化芸能であれ、その道をきわめた達人たちの記録を残し、資料を保存することにより、その達人の実績と栄誉を称える目的で設立された「殿堂」は枚挙にいとまがありません。この殿堂がHall of Fameであることはご存知のとおりです。

殿堂入りを許されたその道の達人はHall of Famerと賞賛され、長く歴史にその名を残すこととなります。「殿堂」が転じて「殿堂入り」する「有名人」「達人」を意味するようになりました.

ボス:Did you know who that tall guy was, Sanzo?
私: No, boss.  I knew that I had seen him somewhere, though.
ボス:You sure had, Sanzo.  Actually he had been inducted to the NBA Hall of Fame last year.  He is Michael Jordan, heard of him?
私:  Sure enough.  He is a
hall of famer all right.

Hall of Fameをちょっとひねって、もじったWall of Fame。初めて聞いた時は何のことか理解に苦しみましたが、分かってみればなんとも洒落た、気の利いた、ウイットに富んだ発想、表現に感心したものです。ネイティブでなければ出てこない表現でしょうね、ここいらは。

私が出向していた会社で「今月のサービスの達人」とか「今週のベストなんとか」というコンテストを催し、表彰された人のスマイル溢れる顔写真を、オフィスの壁に吊るした掲示板に貼り出しておりました。「Hall of Fame 殿堂」ほど大袈裟でなくとも「Wall of Fame 掲示板」でさり気なく、こじんまりと表彰する、なんとも微笑ましい光景であったことを思い出します。

最近は日本でも主に外資系ファミレスあたりで、従業員の顔写真を掲示板に張り出して「今月のイチオシスタッフ」とか「なんとか賞」と称して表彰するケースが見られます。いつも感じるのは、こういう場合日本人は恥ずかしさが先立つのか、笑顔あふれる写真が少ないということです。もっとスマイルを振りまいて喜びを前面に出した写真が欲しいものですね。

 


ケロウナ便り(14) 退職者天国

2006年06月17日 02時59分58秒 | Weblog

ケロウナの人口の25%を60歳以上のシニア層が占めると前に書きました。ケロウナに生まれ育って年とった人もいますが、多くは他の地域から退職後に移住して来た人たちだそうです。カナダ国内で住んでみたい土地、老後を過ごしたい土地としてケロウナは常にナンバーワンの地位を占めているそうです。カナディアンロッキーから東の地域の気候の厳しさに比べて、ケロウナは過ごしやすいからなのでしょう。日本人には馴染みの薄いケロウナですが、スイス、ドイツ、アメリカからの移住者も多いようです。洋の東西を問わず、穏やかさを求める気持ちは一緒なのですね。

ゴルフ好きのシニア層にとってはケロウナこそ究極の「終の棲家」の理想郷だと断言してはばからない人と先日一緒にプレーしました。隣のアルバータ州カルガリーから遠路8時間ドライブして来たとのこと。数年後にリタイアしたらケロウナに移住してゴルフ三昧の日々を送るためにケロウナに家を購入済みで、それまではこうして「通い」で楽しんでいるとの話でした。貴方は陸路だが、私は空路10時間かけて日本からこうして毎年夏に「通い」でゴルフやりにくるのだと言い、お互いのアホさ加減を称えあって盛り上がりました。

ケロウナの主たる産業は林業、果樹栽培、ワイン生産、リゾート観光ですが、これに加えてシニア移住者を支える「生活産業」も立派な産業としての地位を確立しています。若者と年寄りが巧い具合に支えあって、ほどよい世代ミックスを構成しているように思います。

増加し続ける流入人口に呼応して、街の中心部といわず郊外といわずそこらじゅうで住宅の建築工事が進められています。新築ラッシュと言うべき活況を呈しています。私の部屋の目の前でもゴルフ場に隣接するコンドミニアムを来年夏の竣工目指して建設工事中です。お世辞にも「着々と」とは言えず、「のんびりと」工事が進んでいる状況です。売り出しのときの宣伝よりも1~2年遅れての完成となるのは「カナダ時間」と称して織り込み済みのようです。

建ててから売るのではなく、買い手と契約を済ませて採算の見通しが立った案件のみに市が建築許可を出すそうで、市の歳入の大きな柱である固定資産税収入を確保するセーフガードがかけられているとのことです。これだけの新築ラッシュであっても、いわゆる不動産バブルは起こりえないといわれていますが、どうでしょうか。

しっとりと落ち着いた穏やかなたたずまいを特徴とする、年寄りの多い街ケロウナですが、建築ラッシュに代表されるように街全体に元気が漲っている印象を受けます。

 よくよく考えてみたら、ブリティッシュコロンビア州に住むわれわれもシルバー世代。何のことはない、「シルバーコロンビア」そのものじゃないかと気が付きました。日本政府の政策のお先棒をしっかりとかついでいるのでした。


グレープフルーツ

2006年06月14日 23時24分12秒 | Weblog

成田からバンクーバーに向かう機内食でグレープフルーツを食べました。正確には「食べようとしたが、相変わらず苦労して十二分には食べられなかった」というべきでしょう。科学の進歩著しいこの地球で、なぜグレープフルーツの食べ難さだけが何十年も変わらないのかと不思議に思いながら、40年以上前のアメリカ留学の頃を思い出していました。

Do you have grapefruits in Japan?
Of course, we do. I love it!

それにしてもアメリカでは「グレープ」にわざわざ「フルーツ」と付け足して言うんだ。何か他に果物とは違う葡萄もあるんだな、きっと。日々新ただなぁ、とまた新たな勉強をした気分でいました。それじゃ珍しくもないだろうけどといって目の前に出されたのは大きなみかん。ん?いつになったらグレープが出てくるのか待っていても一向に葡萄の出てくる気配なしなのです。甘いだけのオレンジとは違ってやや苦味のある、「大人の味」とでも言うべきグレープフルーツと私の最初の出会いでした。グレープフルーツってのはグレープとは別物であることを初めて知ったのでした。前言を撤回して「これは生まれて初めて食べる果物である」ことを告白したのは無論です。

二つに割ってスプーンで果肉を掬う食べ方を習いましたが、折角のジュースは流れ出すわ、果肉の多くが周りの袋にこびりついたまま取りきれず、美味しそうなところがずいぶんと無駄になっていることに「もったいなさ」を強く感じた記憶があります。解決策としてみかんのように皮を剥いて食べようとしたら、果肉を包む袋の繊維が弱く、これまたジュースがダラダラと逃げ出す効率の悪い食べ方となりました。折角の素材なのに、上手な食べ方が見つからないばかりに損な立場だよな、とグレープフルーツに変な同情もしたものです。

こんなこと考えるのは私だけなのか、40年以上経った今でもグレープフルーツの食べ方の基本は変わっていないのです。火星に人工衛星の飛ぶ現代にあってもです。先の尖ったスプーンが考案され、果肉の取り方が若干改善された程度です。日本の居酒屋で見られる生絞り用の「ジュース絞り器」なんてかなり気の利いた方です。

我が家では二つ切りではなく、オレンジのように小分けして切り、口でかぶりついて果肉を全部かじり取る方式で100パーセント消化を心がけています。なりふり構わないこの方式に勝る食べ方は今のところ見当たりません。

「グレーフルーツの無駄のない食べ方」を考案すればフロリダ州知事賞くらいは出そうだなんてくだらないこと考えていたら、退屈な空の旅の時間潰しにはなりました。

そしてケロウナに着いてから早速スーパーに走り、Grapefruits Juiceを買ってきました。私はいかにも本絞りのような食感をもつ「つぶつぶ入り」を好みますが、これを英語では「with pulp」と言うことを知りました。またまた勉強のスタートです。

 


きょうの一言(16) Hit the sack, hit the hay

2006年06月13日 10時01分07秒 | Weblog

子供:Let’s go upstairs and play cards now.

私: Come on, you guys.  What time do you think it is?  It’s time to hit the sack.

子供: Can
we stay up another hour before hitting the hay, please? 

私:  All right, all right.  T.G.I.F. after all.

これまた西部劇の時代の名残でしょうか、ベッドが普及する前に麦わら(hay)とか麻袋(sack)を重ねてその上に寝ていた頃の表現が残っているのでしょうか。go to bedの代りにhit the sackとかhit the hayと今でも良く言います。

ついでながら、T.G.I.F.(ティージーアイエフとそのまま読む)は知ってますよ、ネ?
そう、Thank God It’s Friday! の頭文字で、「ハナキン」と言う時に似て「もうチョットで週末だぁ」と喜びを表しながら、ウキウキ心踊る気持ちをこめてTGIFと軽やかに発音します。金曜日を「カジュアルデー」と称して背広ネクタイから解放するオフィスが日本でも増えてきましたが、Friday casual wearTGIF Wearと呼んでいます。

Hit the sackと似た言い方に hit the roadがあります。

ボス:What time does your meeting start tomorrow morning, Sanzo?

私: Seven o’clock, Boss.  I had better hit the road so that I can hit the sack before midnight, don’t you think?

ボス:Go right ahead.  I’ll take care of the rest.

Hit the road「道路をヒットする」とは「道路に出る」すなわち「出発する」ことでした。車社会アメリカならではの言い回しかもしれませんネ。


きょうの一言(15) Jack of all trades

2006年06月12日 08時38分28秒 | Weblog

社員をオールラウンドプレイヤーとして育成する会社が増えています。「人材」にとどまらず「人財」と呼ぶにふさわしいマルチタレントの育成です。どんな分野の仕事もこなす人財、これこそJack of all trades(何でも屋)です。

高校野球ではエースで4番というケースはゴロゴロあるし、一人でバッテリーは言うに及ばず、全部のポジションをこなす選手がチームに何人もいることが珍しくありません。こういう器用なヒトをJack of all trades(何でも屋)と言うのです。

コーチ: Hey Sanzo, can you possibly replace him and pitch for next couple of innings?

私:      No problem, coach.  If necessary I can also go for the shortstop or the outfield.

コーチ: Oh yeah?  Jack of all trades, eh?  I don’t need a master of none, though.

私:      That’s exactly what I’m trying to avoid, Coach. 

日本語でも「器用貧乏」と言うように器用であることのポジティブな側面よりも、器用であるばかりに「大成しない」とか「得意分野を持たない」とか、ネガティブな側面がクローズアップされる運命にあります。英語でも同様の意味合いからポジティブなJack of all trades とネガティブなa master of noneが一緒になって、Jack of all trades, a master of none. と、ネガティブを強調する意味合いに使われます。

「何でも屋」「器用なヒト」と言うときは、ある種の皮肉とヤッカミをこめて「浅く広くなんでも無難にこなすけど、これと言った特技・一芸を持たないヒト」という風に使いますよね?それと同じ用法が Jack of all trades, a master of none.です。

真の人財は「何でも屋」や「器用なヒト」ではなく、マルチタレントであり、オールラウンドプレイヤーです。サービスを広く深く追求するプロ集団です。

目指そう Jack of all trades, a master of all !!

これ、私の勤めていた会社で社員に飛ばした檄でした。


ケロウナ便り(13) バスルーム

2006年06月10日 11時46分16秒 | Weblog

海外生活で一番もの足りなさを感じるのは、私の場合はお風呂です。汗を流してリフレッシュするのはシャワーでも足りるといえば足りるのですが、肩までとっぷりと浸かって両手で顔をプルンプルンできたらどれほど幸せかと思うことが多々あります。バスタブで肩まで浸かれても湯上りの水を身体にバシャバシャかけられないのでは消化不良をおこします。シャワーカーテンを閉めてシャワー浴びるとあのカーテンが身体にまつわりついたりして、腹が立つものです。なんとか解決策はないものか?

ケロウナの部屋にはシャワーの付いたバスタブとShower Cubeと呼ばれるシャワーだけのカプセルとがあります。幸いに前庭に住民共用のプールとジャグージがありますので、水着着用とはいえ首までとっぷり浸かることはできます。残るはバシャバシャとプルンプルンをどう解決するかです。

バスルームに備え付けのシャワーってシャワーヘッドの位置がずいぶんと上に固定してあって、体洗ったり洗髪したりするときに本当に必要な箇所に巧くお湯が当たりません。狭いユニットバスの知恵を活かすときです。固定シャワーヘッドを外してハンドタイプに交換しました。これで当てたいところにお湯が当たります。一歩前進です。

シャワーを流しっぱなしにして洗うのは省エネの切り口からは躊躇されます。さりとていちいち出したり止めたりするのも面倒です。ハンドタイプに換ったシャワーヘッドのホルダーが依然としてずいぶん高いところにあるのです。またまたユニットバスのお知恵拝借です。いすに座って頭をちょっと下げると座ったままシャンプーできる位置にホルダーがあるのが理想です。ケロウナでいくら探しても無かった強力吸盤付きのホルダーが日本のスーパーにはありました。これで二歩前進です。

あとは椅子があればジャパニーズ風呂場の完成です。ケロウナのスーパーでちょっと小ぶりの格好のサイズの椅子が見つかり即刻お買い上げしたまではよかったのですが・・・・、実はこれちょっと高いところに用のあるときに使う踏み台でした。滑り止めとして椅子の表面に結構深い「溝」を掘り込んであるのです。風呂場で全体重をあずけて(当たり前ですが)腰掛けるとこの溝が尻に食い込んで、痛くて痛くてものの数秒ももちません。見た目だけで拙速判断する私の悪い癖が出た買い物でした。

この反省を踏まえて、今回の帰国で最初に買ったのが浴用椅子です。今度こそはサイズも色合いも慎重に吟味しておきました。手荷物の段ボール箱の中にしっかりと潜り込んでいます。これで押しも押されもせぬ風呂場がケロウナに登場です。

前庭のジャグジーに温泉の素を溶かし込んで、温泉タオルで顔プルンプルンできる日が来れば言うことなしなんですがねぇ!これは無理でしょうねぇ。

バスルームついでに余談ですが、最近の日本人は尻が軟弱になってウォシュレットなしでは用が足せなくなりつつありますね。われわれも例外でなく、早速付けてもらいました。こんなに優れた物が何でもっと世界に広く普及しないのか不思議ですね。
異文化理解の今後の課題ですかね?