サトリ(その1)からの続きになりますが・・・。
サトリが来る前に何ヶ月間に渡って往復3時間かけて受けた「家庭犬インストラクター養成講座」は陽性強化を用いたトレーニング方法を飼い主たちに教える為の授業でした。ま、別にインストラクターになる目的じゃなかったけど、それもいいかな?と考えない事もなかった。
でも、そこは若い人にしか試験の合格点をあげないらしい、と後で聞いてなんかがっかりだから、次の段階にあがる為の筆記試験、何回チャレンジしても合格出来なかったんだ。(受かったと言う友人に回答を見せてもらったら私が出したのと言い方は違うけど考えは同じじゃないか!と疑問を持ってそれからもう馬鹿らしくてやめてましたけど)
その頃、日本では子犬の時から陽性強化でトレーニングしようって言うイギリス人のドッグトレーナーがワークショップやセミナーを開催してたのでそれも参加しましたよ。でも、しばらく後になって結局彼はサトリの問題行動については何一つ助けになるような回答をくれず、質問をはぐらかされた印象ですっきりしないまま家路についた記憶がずっと残ってます。仕方ないからとりあえず、習った事を思い出して、手を変え品を変えやったけど、サトリの自分勝手な行動は一向に変わらず
もう壁にぶちあたった感じで私たち、半分あきらめかけてました。
そんな時、知ったのが
シーザー・ミラン<シーザーのML(メーリングリスト)から参考写真>
犬のトレーナーでもある私の友人なっちゃんは彼の本も読んだと言ってたけど、彼のやり方に疑問や批判をもつ日本のトレーナーが多いのもわかってきた。
しかし、じゃ、誰がサトリの猫への異常な執着、ドッグランで何かあるとすぐに顔をつっこんで仕切りたがり、ある時はそれが攻撃行動に移る事等々の問題行動に適切なアドバイスをくれるか?
シーザー・ミランと同じような境遇で育ったサトレペパパは、彼のやり方”Cesar's Way”に最初から好意的で、シーザーを知る前から「リーダーシップをしっかり取るべきだ。」「犬に理解をさせるには時には(馬のお腹を足で軽く蹴って指示するように)足を使ったりする必要もある。」と言ってました。
でも、私としては自分が学んだトレーニング方法とはちょっと違う気がしてしばらくとまどってた。
だから、それからサトリの再教育はサトレペパパが始めた。
リードで投げ縄のような輪っかを作って首と頭の付け根に、リードは短く、しかし、引っ張らず、常にサトリがリードをたるませたままでサトレペパパについて歩く。
散歩していて、サトリに向かって吠えてくる犬に反応する態度を見せた時にはその場に立ち止まって、相手の犬が吠え続けていてもサトリを座らせそれを無視するまでその場にとどまる。
攻撃態度(サトリの場合はドミナントによる攻撃性)を見せたら即座に地面に転がして、服従の態度を取らせ、相手の飼い主さんが協力的なら、サトリのそばへ連れて来てもらって地面に横になっているサトリのそばで立たせる。(つまり自分が下位の状況に持って行く)
私はやっぱり日本人、最初は周りが気になったりして、「早く行こうよ」とか少し離れたりの姿勢、彼はやっぱりアメリカ人・・・人の目よりサトリの矯正・・・の姿勢。
すでにサトリは7歳か8歳・・・・時間はかかりましたが、ほぼあきらめていた問題行動がマイルドになってきたんです。
サトリはとても強い意志を持ったアルファタイプの犬。本来は、「自分の犬は初めての私」や、「大型犬は初めてのサトレペパパ」の家に来る個体じゃなかったんだと思う。
ブリーダーのJanがシャイロ・シェパードを飼う目的を聞いてきた時「セラピードッグの活動かレスキュー活動」なんて恐れも知らず私が言ったものだから、物おじしない好奇心の強いサトリが選ばれたのだと思う。(2ヶ月して性格テストをして、それぞれの目的に合った子をブリーダーが選別するのがシャイロのやり方)
だから、一筋縄ではいかないの当然。このタイプの個体にははっきりしたリーダーシップが必要だったのに、私たちにはそれが出来てなかった・・・と言うか私がなまじっか『陽性強化を用いるトレーニング』に固執した結果、でもあるのだけど。
問題行動を矯正して本来の愛されるべき犬に戻すため多くの場合は、飼い主本人が自分自身を見つめ直さなくてはいけない事が多いと考えます。
自分の犬の問題行動を問題行動と認識しないで正当化するのも危険です。
例えば、家族に飼われてる犬が、1人をリーダーと認識しているけれど、他の家族は自分と同等・・・もしくは下、と認識しているとすると、リーダーの言う事は聞くけど、それ以外の家族の言う事は聞かなかったり、要求吠えをしたり。
それは、家族の中での問題だけでなくひょっとすると、家の外でも起こるかもしれません。
自分が気に入らない状況になったら、その状況を作ってる人に吠えつくかもしれない、又は咬むかもしれない。
犬科の仲間は信頼出来るリーダーをトップにひとつの社会を作り皆それぞれの役割をもっている。
家畜、又は愛玩動物となった犬にとってはリーダーは言うまでもなく『人間』であるべきだから、一度犬を家に迎えたのなら生涯の面倒をみるのも人間の役目であるはず。信頼出来るリーダーの家に迎えられた犬は犬らしくハッピーに生きていけるのだと最近はよく理解出来る。
「犬」はそれぞれに「犬」としての犬格(けんかく?)があり、人間がそれを理解しないといけないと思ってます。
例えば犬が不安や恐怖に震えている時に優しい声をかけたり、励ましたりする事によって逆にその不安や恐怖を助長させる結果を招く事になると言う事も知らなくてはいけない。
あきらかに犬が人をリスペクトしていないがゆえに起こる問題行動に対して、飼い主は
「うちの子はこうなのよねぇ」
で済ましちゃったり。
むやみやたらにベタベタする事も犬には誤解を与える。
可愛がりという言葉があるように、そうしたい人はも飼うといいかもしれないと思うのだけど。
私も実はが欲しいのだけれど、サトレペパパがやってるセラピー療法のお客さんやその家族に猫アレルギーがいたら大変な事になるので、その夢は叶いそうもない
だから、私はニワトリで我慢する事にしましたけどね。
日本の愛犬家から見ればうちの犬のトレーニングは結構きついかもしれませんが、よその家の家畜を傷つけたり殺したりしたら場合によってはそれがうちの犬たちの悲劇につながることもありえるんです。
だから、こっちも真剣です。
ペーハがうちのを殺した時はサトレペパパが現行犯のペーハに本気で体罰を与えました(私はその場にいなかったけど)
サトリもそうです。アメリカに来て、Papa Gordon & Mama Susan の家のを追いかけまわした時もサトレペパパは本気で叱ったそうです。
ペーハはまだ、完璧ではないですが、サトリは、今では一番の信頼出来る家畜番犬です。
鶏や山羊と暮らすペーハとサトリは決して彼らを脅かす存在になってはいけないのです。だから、そこは彼らが理解出来るようにきちっと教えないといけないんです。
勿論この厳しいトレーニングは信頼関係が出来上がっている事が前提です。
それと、レイラのような臆病な犬には体罰を与える事によって逆に恐怖で攻撃行動が出るかもしれない。
だから、そこは自分の犬がどう言う個体なのかちゃんと見極めないといけない。
レイラには決して体罰はしません。彼女は、大声で叱っただけでビビるくらいの弱虫。
だから、レイラにはリーダーシップを取っているのは私たちだと教える事は勿論ですが、陽性強化トレーニングのみで教えてます。
サトリは年を取って来て私たちのそばにいる事を好むようになってきた気はするけれど、アルファ♀としてのスピリットは消える事がなく、それをコントロールするトレーニングが出来てなかった私たちの一番の失敗は、去年のシェルターから引き取ったピーチとの戦い。
『戦い』と表現した方がいいくらいのケンカだった。
サトリのような気質の犬が家にいる場合は、成犬を迎えるべきでないと思った。
シーザーも言ってたそうだけど、家にアルファタイプの犬がいる場合は新しい犬を入れる事によって和が崩されるからだそうだ。
誠にこれは実感です
自分の犬をよく知る事、そしてリーダーシップを取る事。
これが、犬と暮らす人間が心に留めておかなくてはいけない事だと心からそう思う。
サトリと言う難しい性格の犬と暮らしてまもなく12年になろうとしている。
いつかは尽きる命だとわかっていても、やっぱりあと1年、あと1年長生きして欲しいと毎年思うのです。
サトリが来る前に何ヶ月間に渡って往復3時間かけて受けた「家庭犬インストラクター養成講座」は陽性強化を用いたトレーニング方法を飼い主たちに教える為の授業でした。ま、別にインストラクターになる目的じゃなかったけど、それもいいかな?と考えない事もなかった。
でも、そこは若い人にしか試験の合格点をあげないらしい、と後で聞いてなんかがっかりだから、次の段階にあがる為の筆記試験、何回チャレンジしても合格出来なかったんだ。(受かったと言う友人に回答を見せてもらったら私が出したのと言い方は違うけど考えは同じじゃないか!と疑問を持ってそれからもう馬鹿らしくてやめてましたけど)
その頃、日本では子犬の時から陽性強化でトレーニングしようって言うイギリス人のドッグトレーナーがワークショップやセミナーを開催してたのでそれも参加しましたよ。でも、しばらく後になって結局彼はサトリの問題行動については何一つ助けになるような回答をくれず、質問をはぐらかされた印象ですっきりしないまま家路についた記憶がずっと残ってます。仕方ないからとりあえず、習った事を思い出して、手を変え品を変えやったけど、サトリの自分勝手な行動は一向に変わらず
もう壁にぶちあたった感じで私たち、半分あきらめかけてました。
そんな時、知ったのが
シーザー・ミラン<シーザーのML(メーリングリスト)から参考写真>
犬のトレーナーでもある私の友人なっちゃんは彼の本も読んだと言ってたけど、彼のやり方に疑問や批判をもつ日本のトレーナーが多いのもわかってきた。
しかし、じゃ、誰がサトリの猫への異常な執着、ドッグランで何かあるとすぐに顔をつっこんで仕切りたがり、ある時はそれが攻撃行動に移る事等々の問題行動に適切なアドバイスをくれるか?
シーザー・ミランと同じような境遇で育ったサトレペパパは、彼のやり方”Cesar's Way”に最初から好意的で、シーザーを知る前から「リーダーシップをしっかり取るべきだ。」「犬に理解をさせるには時には(馬のお腹を足で軽く蹴って指示するように)足を使ったりする必要もある。」と言ってました。
でも、私としては自分が学んだトレーニング方法とはちょっと違う気がしてしばらくとまどってた。
だから、それからサトリの再教育はサトレペパパが始めた。
リードで投げ縄のような輪っかを作って首と頭の付け根に、リードは短く、しかし、引っ張らず、常にサトリがリードをたるませたままでサトレペパパについて歩く。
散歩していて、サトリに向かって吠えてくる犬に反応する態度を見せた時にはその場に立ち止まって、相手の犬が吠え続けていてもサトリを座らせそれを無視するまでその場にとどまる。
攻撃態度(サトリの場合はドミナントによる攻撃性)を見せたら即座に地面に転がして、服従の態度を取らせ、相手の飼い主さんが協力的なら、サトリのそばへ連れて来てもらって地面に横になっているサトリのそばで立たせる。(つまり自分が下位の状況に持って行く)
私はやっぱり日本人、最初は周りが気になったりして、「早く行こうよ」とか少し離れたりの姿勢、彼はやっぱりアメリカ人・・・人の目よりサトリの矯正・・・の姿勢。
すでにサトリは7歳か8歳・・・・時間はかかりましたが、ほぼあきらめていた問題行動がマイルドになってきたんです。
サトリはとても強い意志を持ったアルファタイプの犬。本来は、「自分の犬は初めての私」や、「大型犬は初めてのサトレペパパ」の家に来る個体じゃなかったんだと思う。
ブリーダーのJanがシャイロ・シェパードを飼う目的を聞いてきた時「セラピードッグの活動かレスキュー活動」なんて恐れも知らず私が言ったものだから、物おじしない好奇心の強いサトリが選ばれたのだと思う。(2ヶ月して性格テストをして、それぞれの目的に合った子をブリーダーが選別するのがシャイロのやり方)
だから、一筋縄ではいかないの当然。このタイプの個体にははっきりしたリーダーシップが必要だったのに、私たちにはそれが出来てなかった・・・と言うか私がなまじっか『陽性強化を用いるトレーニング』に固執した結果、でもあるのだけど。
問題行動を矯正して本来の愛されるべき犬に戻すため多くの場合は、飼い主本人が自分自身を見つめ直さなくてはいけない事が多いと考えます。
自分の犬の問題行動を問題行動と認識しないで正当化するのも危険です。
例えば、家族に飼われてる犬が、1人をリーダーと認識しているけれど、他の家族は自分と同等・・・もしくは下、と認識しているとすると、リーダーの言う事は聞くけど、それ以外の家族の言う事は聞かなかったり、要求吠えをしたり。
それは、家族の中での問題だけでなくひょっとすると、家の外でも起こるかもしれません。
自分が気に入らない状況になったら、その状況を作ってる人に吠えつくかもしれない、又は咬むかもしれない。
犬科の仲間は信頼出来るリーダーをトップにひとつの社会を作り皆それぞれの役割をもっている。
家畜、又は愛玩動物となった犬にとってはリーダーは言うまでもなく『人間』であるべきだから、一度犬を家に迎えたのなら生涯の面倒をみるのも人間の役目であるはず。信頼出来るリーダーの家に迎えられた犬は犬らしくハッピーに生きていけるのだと最近はよく理解出来る。
「犬」はそれぞれに「犬」としての犬格(けんかく?)があり、人間がそれを理解しないといけないと思ってます。
例えば犬が不安や恐怖に震えている時に優しい声をかけたり、励ましたりする事によって逆にその不安や恐怖を助長させる結果を招く事になると言う事も知らなくてはいけない。
あきらかに犬が人をリスペクトしていないがゆえに起こる問題行動に対して、飼い主は
「うちの子はこうなのよねぇ」
で済ましちゃったり。
むやみやたらにベタベタする事も犬には誤解を与える。
可愛がりという言葉があるように、そうしたい人はも飼うといいかもしれないと思うのだけど。
私も実はが欲しいのだけれど、サトレペパパがやってるセラピー療法のお客さんやその家族に猫アレルギーがいたら大変な事になるので、その夢は叶いそうもない
だから、私はニワトリで我慢する事にしましたけどね。
日本の愛犬家から見ればうちの犬のトレーニングは結構きついかもしれませんが、よその家の家畜を傷つけたり殺したりしたら場合によってはそれがうちの犬たちの悲劇につながることもありえるんです。
だから、こっちも真剣です。
ペーハがうちのを殺した時はサトレペパパが現行犯のペーハに本気で体罰を与えました(私はその場にいなかったけど)
サトリもそうです。アメリカに来て、Papa Gordon & Mama Susan の家のを追いかけまわした時もサトレペパパは本気で叱ったそうです。
ペーハはまだ、完璧ではないですが、サトリは、今では一番の信頼出来る家畜番犬です。
鶏や山羊と暮らすペーハとサトリは決して彼らを脅かす存在になってはいけないのです。だから、そこは彼らが理解出来るようにきちっと教えないといけないんです。
勿論この厳しいトレーニングは信頼関係が出来上がっている事が前提です。
それと、レイラのような臆病な犬には体罰を与える事によって逆に恐怖で攻撃行動が出るかもしれない。
だから、そこは自分の犬がどう言う個体なのかちゃんと見極めないといけない。
レイラには決して体罰はしません。彼女は、大声で叱っただけでビビるくらいの弱虫。
だから、レイラにはリーダーシップを取っているのは私たちだと教える事は勿論ですが、陽性強化トレーニングのみで教えてます。
サトリは年を取って来て私たちのそばにいる事を好むようになってきた気はするけれど、アルファ♀としてのスピリットは消える事がなく、それをコントロールするトレーニングが出来てなかった私たちの一番の失敗は、去年のシェルターから引き取ったピーチとの戦い。
『戦い』と表現した方がいいくらいのケンカだった。
サトリのような気質の犬が家にいる場合は、成犬を迎えるべきでないと思った。
シーザーも言ってたそうだけど、家にアルファタイプの犬がいる場合は新しい犬を入れる事によって和が崩されるからだそうだ。
誠にこれは実感です
自分の犬をよく知る事、そしてリーダーシップを取る事。
これが、犬と暮らす人間が心に留めておかなくてはいけない事だと心からそう思う。
サトリと言う難しい性格の犬と暮らしてまもなく12年になろうとしている。
いつかは尽きる命だとわかっていても、やっぱりあと1年、あと1年長生きして欲しいと毎年思うのです。