Oregon on The Breeze ~ サトリの森

Yaplog時代のブログをこちらへ引っ越ししました。

シャイロ・シェパートとは?(その3)シャイロの起源および特徴

2017-07-15 12:25:21 | シャイロ・シェパード/Shiloh Shepherd
この犬種の起源
 シャイロ・シェパードは、心身共に健全で、気質もよくて、健康的な古来のシェパードの姿を取り戻す為に30年余りの'type-to-type'式繁殖の結果に生まれた犬種です。

 特有のアメリカン、ジャーマン、カナディアンシェパードの系統を使った結果、この犬種の創始者(Tina Barber)が"シャイロ・ルック”に到達させたのです。
 1980年代に、マラミュート(Malamute)アメリカのジャーマン・シェパード(American German Shepherd)、そしてホワイト・シェパード(White Shepherd) が一部のシャイロの血統に投入されました。これは、骨盤の角度を少なくし、骨の強化、遺伝的傷害等々を取り除く為に行われ、その結果、今日私たちが見る シャイロ・シェパードがいるわけです。
この系統の血統のものを”MAW”と呼びます。その系統を引き継いでいるそれぞれの世代は「1G」=第一代 「2G」=第二代と言うように呼びます。(ちなみにサトリは「5G」つまりMAWの5代目と言う事になります)
 投入されていない血統のシャイロは“NON-MAW”と呼ばれます。

(私が知ってる)MAW代表もちろん、サトリ!

(私が知ってる)NON-MAW代表サトリのパパ、マック
 シャイロ・シェパードの気質は mediumと medium-soft (もちろんこの他の気質も見られるのだが) を目標に繁殖されます。概して、シャイロは穏やか、友好的、そして特に子供との相性は素晴らしいものがある。しかしながら、防衛能力にもとてもすぐれているのです。
 形態面以外にも、、服従、牧畜、セラピー、捜索救助や介助犬としても秀でているのが見られる。
 シャイロは攻撃的な仕事には薦めない。
(参考:SSBA<The Shiloh Shepherd Breed Association Registry>'Origin of the Breed'より)
容 姿
  頑強で均整の良い体格をし、自信に満ちた身のこなし、無理のないなめらかな歩行をする。
雄は体高最低71cm、標準は76cmからそれ以上。体重は、最低54kg、標準63kgから73kg.
雌は、雄より小さく最低66cm、標準71cmからそれ以上、体重は最低36kg標準45kgから55kg。

 シャイロには、二種類の毛質がある。
          <スムース>
ダブルコートで中くらいの長さの荒い短い毛が密集している。
     <プラッシュ(ブラシのような)>
柔らかなアンダーコートのある長毛。特徴的な「たてがみ」がある。毛の長さは、12cmを超えないで耳の中と後ろにある羽毛のような毛は7cmを超えない。
  シャイロの毛色に関しては、一犬種としての標準によれば、「黄褐色、金色がかった褐色、赤みがかった褐色、銀やクリームの陰影があるもの、又は豪華な金、銀、赤、ダークブラウン、ダークグレイや黒をもつセーブル。」とある。真っ黒、真っ白な毛色のものも鼻、唇、目の淵が真っ黒であれば容認される。
白いマーキングは、わずかなものであれば(つま先と胸の真中にあるもの)構わない。色が薄いもの、色あせたような色は勧められない。目の色は、濃い茶色から薄い茶色

 シャイロ・シェパードとその血統の元になったジャーマン・シェパードの違いは、1962年に「シャイロはジャーマン・シェパードに恋している人達への犬」とその犬種のオリジナルのクラブは説明している。 彼らは、シャイロがもはやジャーマン・シェパードと呼べないくらいに根本的に変わってしまったと主張する。 疑うまでもなく、シャイロはかつてのジャーマン・シェパードよりは大きくなっている。

性 格
  気性においては、精神的に勇敢で自信を持ち、優れた知能があるものをそのスタンダートとする。先輩格のシャイロのクラブ(SSDCA)はその性格に重きをおいて、
「ブリーダーは、精神的に強い犬をつくることに努力する事。但し、「ソフト」であり、しばしばジャーマン・シェパードに見られる極度な攻撃性や臆病さのない扱いやすい性格である事」
としている。

健 康
  この犬種における主な健康障害は胃腸障害、股関節形成不全症など。 いくつかの犬種クラブやブリーダーたちはその健康問題をすでに認知し、それらを最小限に納める為の効果的なプログラムを実践している。大型犬として、シャイロは恐らく間違いなく極めて健康的な犬種の例としていいだろう。
(参考:Wikipedia, フリー百科事典<シャイロ・シェパード・ドッグ>より)

 次回、完結にはシャイロと一緒に暮らした私の個人的見解、シャイロと暮らす人から聞いた話を含めて実際のシャイロについてお話ししたいと思います。
 シャイロを家族に迎えたいと思っている方には是非読んで頂きたいものにしたいと思いますので、ちょっとお時間下さいね

 


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シャイロ・シェパードとは? (その2)シャイロ・シェパードの誕生

2017-07-13 21:53:40 | シャイロ・シェパード/Shiloh Shepherd
シャイロ・シェパードの誕生 大きくて、人間ほどに賢く、子供にはとても寛大で、愛する家族の為には命も惜しまない素晴らしい家族の一員であったかつてのジャーマン・シェパード(以下 G・シェパード)を懐かしいと思う人達に、
「そんな犬が今もちゃんと存在しているのです。それが、“シャイロ・シェパード" です。」と、創始者ティナは、自信を持って言っている。
 もともと彼女は、北アメリカShutzhund Association(NASA)に所属するShutzhundのトレーナーであり、「Shiloh Kennel」 を持っていた。
 そんな彼女が生まれ育ったドイツには大きくて、忠実で訓練性があり、極めて賢いG・シェパードがいつもそばにいた。アメリカへ移って来て、シェパードの外見が変わってきただけでなくでなく性質も変わってきたのに気づいた彼女は、自分が大好きな『大きくがっしりした四角いボディタイプのシェパード』の繁殖を主張したが結局、身体はスリムで長くなり、小型化して華奢な骨格のG・シェパードがドッグ・ショーなどに登場するようになり、それを見て自らが蘇らせようと決意。
 何年もかけて犬を吟味し、繁殖させながら、遺伝的病気を減らし、攻撃的・神経質な性格、小型でないシェパードを目指して努力をしていった。
その中で、大型のマラミュート、アメリカ系のジャーマン・シェパード、そして、ホワイト・シェパードのラインをいれたアウトクロス(異系交配)系MAWと呼び、そうでないものをNon-MAWと呼んだ。

(G・シェパード系)Emma ♀ Sunny ♀ Kito ♂ Mac ♂写真協力 ; Miracle Shiloh
(アウトクロス系)Tella ♀ Bodie ♂ Lexi ♀ Satori ♀どうも両親がMAWだと白い子が生まれるようだ。写真協力: Miracle Shiloh
 年月をかけて生まれた"昔の大きく、賢く、優しく健康的なG・シェパード”は、結局G・シェパードとは切り離された犬種であると言うことで、紆余曲折を経て シャイロ・シェパード と呼ばれるようになったのである。

偽者シャイロ “シャイロ・シェパード"が生まれるまでにテスト的に生まれてきた子犬たちが当然、何百といた。その子達の多くは繁殖に使わないと言う条件で他の所へペットとしてもらわれていった・・・はずだった。
 ところが、“シャイロ・シェパード"は普通のシェパードよりも高く売れるので、心無い人たちはそのまま血統書にシャイロの名前をつけたままどんどん繁殖をしていった。
 そんな事件は、ティナの心を傷つけたが、その後1990年9月に“シャイロ・シェパード"は、A Rare Breed(希少犬種)として認められ、彼女はISSRというクラブを設立“シャイロ・シェパード" のスタンダードを確立し、ブリーダーたちには厳しいルールの元、繁殖を行うように奨励している。そして、今日ある“大型犬として極めて健康的な犬種”になったのである。参考文献:「オリジナルシャイロシェパード」のHome Siteより

【補足】今は、『MAW』とか『Non-MAW』とか区別しているのかどうか調べていないので定かではありません。何しろ、サトリの時代から10年以上たったわけで、「シャイロ・シェパード」で、ひとくくりになって存在しているんだと思います。
創始者のティナも2011年に亡くなっています。
続く・・・・



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シャイロ・シェパードとは? (その1)基礎になったジャーマンシェパードの歴史

2017-07-11 15:50:35 | シャイロ・シェパード/Shiloh Shepherd
 さてさて、クリムゾンが来日して、だいぶ経ちました。
 数年後、彼の子孫たちが日本で誕生するかと思うとワクワクします。
 サトリをカナダから輸入した時に、こんな日が来るとは思ってもいませんでしたから。
 シャイロ・シェパードを迎えたいと思っていた方には朗報ですよね。
 でも、そのまえに、これから日本で活躍するシャイロ・シェパードが1頭たりとも不幸な犬生を送らないためにも、僭越ですがシャイロ・シェパードと暮らした経験や他の友人からの話に基づいてご参考までに少しお話をしたいと思います。

 サトリを迎えた当時、私はいくつか当たったブリーダーのうち、日本への輸出を快く受け入れてくれたJanの気持ちに応えるためにもと思い、サトリのホームページを作成し、シャイロ・シェパードの事を色々調べて載せてました。その時の資料が残っていたので、それを元にご紹介したいと思います。 
なので、情報は古い所も

<以下 当時のホームページから抜粋>
日本では “シロー・シェパード” と呼ぶ人もいるようですが、(*えぇぇぇ?😧😧と思う人もいるかもしれませんが・・)正確には“シャイロ・シェパード”(以下 ‘S・シェパード‘)と発音します。(*多分今はそう呼ぶ人はいないでしょう
「シャイロ」
とは、この犬種の創始者が聖書からとった<エルサレムの都市の名前>だそうです。
 この犬種は、原産国のアメリカでもまだ数少ないレア犬で(*これを書いてる現在も)、JKC(ジャパンケンネルクラブ)ではまだ公認になっていない(2006年1月現在)ので日本に何頭いるのかわかりません。

基礎になったジャーマン・シェパード・ドッグについて 
 その昔、羊飼いたちは仕事を卒なくやりとげてくれる犬を求めていた。姿かたちよりもその犬の能力を重んじていたのだ。山に住む羊飼いたちにとって必要なのは羊を狙う熊や他の捕食獣から守ってくれる大きく、強く、忠実で勇気のある犬だった。
 そう言う心配のない農村部に住む者たちにとってはそれよりも小さく、家畜をすばやくまとめて囲いに追い込む敏捷性のある犬が必要だった。
 羊飼いたちはそんな自分たちの犬の能力を試す競技会をやったりもした。
 ドイツで、ある男性が狼のような素晴らしい灰色の犬を見つけ、それに知性と機能性をつけた「ジャーマン・シェパード(以下‘G・シェパード’)」を作ったが今ではその系統は残っていない。
 その後に、見かけよりも牧畜犬としての能力を持った犬を小さなスピッツ、コリー、エアデールテリアタイプの犬から作リ出した。その犬は色々な毛色を持つ要するに雑種である。
 その雑種に狼との交配種をかけ合わせたものが今日のG・シェパードの基礎となった。
 その後、家畜を守る、家族を守る、軍での見張り等の作業能力、更に今ではセラピー犬、或いは探索犬等、種々の特性を持った色々な大型犬の血を取り入れられ現代のG・シェパードの礎となった。これこそG・シェパードが【万能犬】と呼ばれる所以である。

 そんな「究極雑種」G・シェパードであるからこそ、これが同じ親から生まれたれた子犬なのか、と戸惑うほどに毛色、毛質、長毛、短毛、足長、短足などが違う。
 見かけはG・シェパードでも‘アメリカの’‘イギリスの’‘カナダの’と国によって微妙にタイプが違うようである。(日本は‘アメリカ’の系統が多いと言う事を以前何かで読んだ気がする)

『「小型化」「長い胴」「洗練された骨」
「飼い主を守る勇気もないようなひどく神経質な気質」
それが高じて予想もつかない噛みつき犬になるものも少なくないので
不満をもらすオーナーも結構いる。
また、華々しくリングでハンドラーを引っ張り回すドッグ・ショーによって、
残念な事に、
素晴らしいシェパードの特質(物静かで落ち着いて賢い)が改ざんされてしまっている。』


『昔の(10年以上前)G・シェパードは大きく、
何の疑いもなく自分の主人を命かけて守る勇気があり、
また子供には優しく、落ち着きがあり、聡明だった。』

と、S・シェパードの創始者であるティナは自分のHPで述べている。
 彼女はそう言った自分が愛するかつてのG・シェパード(50年代~70年代に放映された<名犬リンチンチン><名犬ロンドン><森のロッキー>)の復活を願ってみずからブリーダーになった人である。
*実際、上記のTV番組に出演した犬の血統も組み込まれている
参考写真:「ジャーマン・シェパードの歴史」から
ドイツジャーマンシェパード110年の変遷の歴史の動画を参考までに
続く・・・・・・


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