「今のピアノでショパンは弾けない」
高木裕 著
日経プレミアシリーズ
最近読んで面白かった本をご紹介します。著者の高木裕さんは、調律師として国内外のアーティストのコンサートやレコーディングを数多く手がけた方だそうです。演奏家ではなく、ピアノの構造を知り尽くしている調律師だからわかること、感じることなど、興味深い内容が満載でした。調律師として関わったレコーディング現場のこと、ピアノの歴史、クラシック音楽の歴史、ホロヴィッツがこよなく愛したという2台のスタインウェイのはなし、日本のピアノメーカーが残したもの等々、さまざまな内容からこれからのピアノのあるべき姿を浮き上がらせていくというものでした。どこを読んでも興味深い内容でしたが、スタインウェイのピアノの歴史と、ホロヴィッツがこよなく愛した2台のスタインウェイの話が特に心に残っています。
興味のある方は読んでみて下さいね。