後手番松田先生の手を考えます。
第1問
攻めつぶされそうな局面が続きましたが、これで難しくなります。
A 24歩 B 26歩 C 22飛
第2問
つぶされたようですが。
A 44金 B 34同金 C 32金引
第3問
まだ気を抜けません。
A 41同玉 B 43玉 C 63玉
第4問
ここからは即詰みですが、変化は難しいです。
後手番松田先生の手を考えます。
第1問
攻めつぶされそうな局面が続きましたが、これで難しくなります。
A 24歩 B 26歩 C 22飛
第2問
つぶされたようですが。
A 44金 B 34同金 C 32金引
第3問
まだ気を抜けません。
A 41同玉 B 43玉 C 63玉
第4問
ここからは即詰みですが、変化は難しいです。
今日の棋譜20201213 その2
昭和29年12月、松田茂行(茂役)先生と第4期王将戦第2局の指し直し局です。時系列では明日並べる将棋のほうが先です。
大山先生の先手で矢倉です。
64歩と56歩の対抗で
松田先生は銀矢倉を目指します。大山先生は37銀、35歩同歩同角というのもありますが
早繰り銀にします。(なぜか相矢倉では早繰り銀と呼ばないのですが。)
松田先生は44歩~45歩、角換わりであれば定番の受け方です。銀矢倉ならば43銀と引いて受けることが多いのですが。
34歩同銀37銀、35歩は36歩と合わせられてまずそうなので
44角に24歩同歩同飛
23金28飛までは良く見ますが、24歩同角32玉と受けるのでは歩の枚数が足らなくなりそうなので35歩。
36歩に24歩というのは苦労している感じです。先手のほうが指しやすくなるか。
大山先生は35歩同角の時に角を交換せずに88角。68銀33桂36歩がねらいです。
43金(44角の時にひもを付けた)に66銀
25銀36歩44角、これで55銀同銀同角同角同歩と交換する権利ができました。
あまり激しく攻めるのは大山先生の好みではないのでしょう。46歩のほうが本筋という感じもします。34銀に
25歩同歩45歩同銀左55歩、55銀とぶつける筋を無くしたのはどうなのかなあと思います。
63銀に25飛は気持ちよいですが
34銀28飛22飛、全力で受けられてしまいました。こうなると攻めつぶすのは難しいです。よって中央位取りの将棋だったと思って陣形整備するのが一案です。
35歩同角57銀
44歩36銀26歩、これでは角を取りにくいです。
45歩33金左25歩、2筋の攻防が入って
57角成同金35歩、駒得のようでも歩切れ(銀歩と角の二枚換え)ですし、47銀25飛がまずそうなので、後手有利になっているかもしれません。
44歩同金直77角打、一見は厳しいようですがどれだけ効果があるか。
43金引44歩42金、角の利きが止まるので心細いです。
35銀同銀34歩、これで駒を取り返せるのですが
あっさり34同金43歩成33歩
42と同飛、歩切れで49飛成を防ぐには59金と打つのですが、それでは戦力不足です。
68金49飛成78玉、このほうが勝負になるか。
松田先生は平凡に27銀58飛29竜ですが
56金~55金と使われては失敗か。
55同銀同角54金41銀、取れば64角でつぶされそうです。
63玉43金、5筋を受けたいのですが61桂や62銀では52銀不成や52銀成で取られそうです。なので86歩が無難だったと思うのですが
46歩は攻めの催促ではあります、が64角と捨てられて
64同玉97角
74玉53角成同金同飛成、まだ詰めろではないけれど、後手玉も危ないです。
86桂同歩87角、駒を渡すのは怖いですが、寄せに行きます。88玉76角成は後手の勝ちでしょうから
87同玉89竜、この時に角か金を合駒すれば難しい詰みだったのですが
88桂に86歩
77玉87歩成、87同玉86銀同玉88竜87歩は打ち歩詰め、ではなくて95角同歩85歩とすれば回避しています。
66玉77角(88桂ではなくて88金か88角の合駒だったらこの筋が無くて65歩から追いかけることになる)で投了です。77同金65銀~59竜とすれば詰みます。
大山先生は読むほうはあまり得意ではないのでしょう、攻めを失敗することがあります。その時に持ち歩が足りなくなるというのもよくあるパターンで、自滅しているようにも見えます。松田先生が第1局で振り飛車にしたり、第2局千日手では待機策を取ったというのはそのあたりの事情を考えてのことだったか。本局は苦労していますが、なんとか逆転できました。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1954/12/24
手合割:平手
先手:大山王将
後手:松田茂行8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 7七銀(78)
6 6二銀(71)
7 2六歩(27)
8 4二銀(31)
9 4八銀(39)
10 3二金(41)
11 7八金(69)
12 4一玉(51)
13 6九玉(59)
14 9四歩(93)
15 9六歩(97)
16 1四歩(13)
17 5八金(49)
18 5二金(61)
19 3六歩(37)
20 6四歩(63)
21 2五歩(26)
22 3三銀(42)
23 5六歩(57)
24 6三銀(62)
25 7九角(88)
26 5四銀(63)
27 3七銀(48)
28 8五歩(84)
29 4六銀(37)
30 4四歩(43)
31 3五歩(36)
32 4五歩(44)
33 3四歩(35)
34 同 銀(33)
35 3七銀(46)
36 4四角(22)
37 2四歩(25)
38 同 歩(23)
39 同 飛(28)
40 2三金(32)
41 2八飛(24)
42 3五歩打
43 3六歩打
44 2四歩打
45 3五歩(36)
46 同 角(44)
47 8八角(79)
48 4三金(52)
49 6六銀(77)
50 2五銀(34)
51 3六歩打
52 4四角(35)
53 4六歩(47)
54 3四銀(25)
55 2五歩打
56 同 歩(24)
57 4五歩(46)
58 同 銀(34)
59 5五歩(56)
60 6三銀(54)
61 2五飛(28)
62 3四銀(45)
63 2八飛(25)
64 2二飛(82)
65 3五歩(36)
66 同 角(44)
67 5七銀(66)
68 4四歩打
69 3六銀(37)
70 2六歩打
71 4五歩打
72 3三金(23)
73 2五歩打
74 5七角成(35)
75 同 金(58)
76 3五歩打
77 4四歩(45)
78 同 金(43)
79 5四歩(55)
80 同 銀(63)
81 7七角打
82 4三金(44)
83 4四歩打
84 4二金(43)
85 3五銀(36)
86 同 銀(34)
87 3四歩打
88 同 金(33)
89 4三歩成(44)
90 3三歩打
91 4二と(43)
92 同 飛(22)
93 6八金(78)
94 4九飛成(42)
95 7八玉(69)
96 2七銀打
97 5八飛(28)
98 2九龍(49)
99 5六金(57)
100 5二玉(41)
101 5五金(56)
102 同 銀(54)
103 同 角(77)
104 5四金打
105 4一銀打
106 6三玉(52)
107 4三金打
108 4六歩打
109 6四角(55)
110 同 玉(63)
111 9七角(88)
112 7四玉(64)
113 5三角成(97)
114 同 金(54)
115 同 飛成(58)
116 8六桂打
117 同 歩(87)
118 8七角打
119 同 玉(78)
120 8九龍(29)
121 8八桂打
122 8六歩(85)
123 7七玉(87)
124 8七歩成(86)
125 6六玉(77)
126 7七角打
127 投了
まで126手で後手の勝ち
今日の棋譜20201213
昭和29年12月、松田茂行(茂役)先生と第4期王将戦第2局です。
松田先生の先手で角換わりです。
腰掛銀ですが、後手の待機策を突破できないから流行は下火になっていた頃です。
松田先生の29飛は
これこそ後手番で大山先生の得意にしていた待機策です。変化の一部はマムシ戦法と呼ばれていたはず。大山先生本人に打開策を聞いたわけです。
56歩を突いたので相腰掛銀にはなりません。
大山先生のほうは今流行の62金81飛の形です。ここから
38銀41飛
47銀81飛を繰り返して、千日手になってしまいました。
日を改めての指し直しなのですが、短手数で仕掛ける前に終わっていますから、どれだけ長考していたのかというのも気になりますね。
第1局もそうですが松田先生が策を凝らし過ぎた感じがあります。結果は出せずに空回りです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1954/12/13
手合割:平手
先手:松田茂行8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 2六歩(27)
4 8五歩(84)
5 2五歩(26)
6 3二金(41)
7 7七角(88)
8 3四歩(33)
9 8八銀(79)
10 7七角成(22)
11 同 銀(88)
12 2二銀(31)
13 3八銀(39)
14 6二銀(71)
15 7八金(69)
16 3三銀(22)
17 4六歩(47)
18 6四歩(63)
19 4七銀(38)
20 6三銀(62)
21 1六歩(17)
22 1四歩(13)
23 3六歩(37)
24 7四歩(73)
25 3七桂(29)
26 4二玉(51)
27 6八玉(59)
28 9四歩(93)
29 9六歩(97)
30 7三桂(81)
31 5八金(49)
32 5二金(61)
33 2九飛(28)
34 3一玉(42)
35 7九玉(68)
36 5四銀(63)
37 6九飛(29)
38 4四歩(43)
39 5六歩(57)
40 2二玉(31)
41 4九飛(69)
42 6二金(52)
43 6八金(58)
44 8一飛(82)
45 3八銀(47)
46 4一飛(81)
47 4七銀(38)
48 8一飛(41)
49 3八銀(47)
50 4一飛(81)
51 4七銀(38)
52 8一飛(41)
53 3八銀(47)
54 4一飛(81)
55 4七銀(38)
56 8一飛(41)
57 千日手
まで56手で千日手