先手番大山先生の手を考えます。
第1問
持ち歩の枚数が気になりますが、目いっぱいの攻めです。
A 35歩 B 25歩 C 22歩
第2問
先手玉の詰めろには68銀などの受けがありますが、後手玉が詰んでいます。
先手番大山先生の手を考えます。
第1問
持ち歩の枚数が気になりますが、目いっぱいの攻めです。
A 35歩 B 25歩 C 22歩
第2問
先手玉の詰めろには68銀などの受けがありますが、後手玉が詰んでいます。
今日の棋譜20201217 その2
昭和30年1月、松田茂行(茂役)先生と第4期王将戦第3局の千日手指し直し局です。時系列では明日並べる将棋が間に入ります。
大山先生の先手で矢倉です。
56歩と64歩の矢倉で
松田先生は腰掛銀に。先手が66歩を突けば右四間飛車もあり得ますが
44歩を突いて銀矢倉でしょう。
大山先生は中飛車へ。少し前に並べた将棋に似ています。
その将棋では後手番の升田先生は銀矢倉にしていたのですが、松田先生は銀を戻ります。
43金左~32玉の形のほうが中央が手厚いですが、玉は薄いです。先手から中央を攻められて悪くなるわけでもないので、この形にしたのが良かったか悪かったか。
少し駒組の後で
玉を固めて待っているわけにもいきませんから、松田先生から動きます。ここで55歩を打たれたら銀を引くだけだったと思いますが
47金に63金、もう銀は引けません。ここで先手が66歩だったら55歩同銀同銀同飛では先手よしですね。ならば66歩に65歩55歩同銀同銀54歩という戦い方でしょうか。
大山先生は66銀だったので、松田先生は角を上がって待ちます。
79玉31角88玉、2手損して88玉と入らせた方が良いのでしょうか? それから65歩
77銀64金までは良さそうな感じですが
55歩63銀45歩、こうなると中央の手厚さが消えています。
45同歩とは取れないでしょう。75歩同歩86歩
86同銀76歩、こういう手順ならば先手玉が69よりも88のほうが良いか。
24歩同歩22歩、同銀とは取りにくく、同玉も同角もかなりの利かされです。
24同角25歩、同歩同桂42銀24歩ではだめでしょうから
31角24歩22歩で我慢。
大山先生は4筋の位を取り
桂を跳ねれば好調です。42銀に35歩というのは後手の角が隠居しています。
松田先生は銀を逃げずに85歩97銀75金、攻め合いを選びます。
大山先生は74歩同金を利かして(歩切れですが)銀を取り
54歩52歩を利かし
銀を打てば43歩くらい。
金をはがして35歩、35同歩同角~71角成があるので、歩切れでも攻めになっています。
95歩を同歩というのが不思議(34歩32玉を入れない)ですが、35歩に
同角で十分でしょう。96歩同銀86歩を手抜いて
71角成。松田先生は飛を逃げている余裕はなくて、87歩成同銀86歩
96銀87銀79玉、歩の上に銀ですから攻めは重いです。
96銀成は先手玉から離れてしまうのも感触が悪いところ。飛を取られて
87歩成96香
78と同玉86角で詰めろ飛取り。一手違いにはなりました。
34歩に32玉だったので33銀から
清算して39飛、王手で飛を逃げられて
34歩を同飛同玉32飛、即詰みコースです。
ここまで。
矢倉で43金左32玉という形は、初心者のころは違和感ばかりでしたが、昔の相矢倉の定跡にもありますし、最近の形でも出てくるようになりました。でもやはり玉が薄いというのは指しこなしにくいです。松田先生に疑問手らしいものが見当たらないのに指しにくくなりました。投了図では74金63銀が残されたままです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1955/01/21
手合割:平手
先手:大山王将
後手:松田茂行8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 7七銀(78)
6 6二銀(71)
7 2六歩(27)
8 4二銀(31)
9 4八銀(39)
10 3二金(41)
11 7八金(69)
12 4一玉(51)
13 3六歩(37)
14 5二金(61)
15 5六歩(57)
16 6四歩(63)
17 4六歩(47)
18 6三銀(62)
19 4七銀(48)
20 5四銀(63)
21 3七桂(29)
22 4四歩(43)
23 9六歩(97)
24 1四歩(13)
25 1六歩(17)
26 9四歩(93)
27 6九玉(59)
28 7四歩(73)
29 2五歩(26)
30 3三銀(42)
31 5八飛(28)
32 8五歩(84)
33 5五歩(56)
34 6三銀(54)
35 5九飛(58)
36 4三金(32)
37 3八金(49)
38 3二玉(41)
39 5六銀(47)
40 3一角(22)
41 7九角(88)
42 7三桂(81)
43 6八角(79)
44 5四歩(53)
45 同 歩(55)
46 同 銀(63)
47 4七金(38)
48 6三金(52)
49 6六銀(77)
50 4二角(31)
51 7九玉(69)
52 3一角(42)
53 8八玉(79)
54 6五歩(64)
55 7七銀(66)
56 6四金(63)
57 5五歩打
58 6三銀(54)
59 4五歩(46)
60 7五歩(74)
61 同 歩(76)
62 8六歩(85)
63 同 銀(77)
64 7六歩打
65 2四歩(25)
66 同 歩(23)
67 2二歩打
68 同 角(31)
69 2五歩打
70 3一角(22)
71 2四歩(25)
72 2二歩打
73 4四歩(45)
74 同 金(43)
75 4五歩打
76 4三金(44)
77 2五桂(37)
78 8五歩打
79 9七銀(86)
80 7五金(64)
81 7四歩打
82 同 金(75)
83 3三桂成(25)
84 同 金(43)
85 5四歩(55)
86 5二歩打
87 4四銀打
88 4三歩打
89 3三銀成(44)
90 同 玉(32)
91 3五歩(36)
92 9五歩(94)
93 同 歩(96)
94 3五歩(34)
95 同 角(68)
96 9六歩打
97 同 銀(97)
98 8六歩(85)
99 7一角成(35)
100 8七歩成(86)
101 同 銀(96)
102 8六歩打
103 9六銀(87)
104 8七銀打
105 7九玉(88)
106 9六銀成(87)
107 8二馬(71)
108 8七歩成(86)
109 9六香(99)
110 7八と(87)
111 同 玉(79)
112 8六角(31)
113 3四歩打
114 3二玉(33)
115 3三銀打
116 同 桂(21)
117 同 歩成(34)
118 同 玉(32)
119 3九飛(59)
120 3四歩打
121 同 飛(39)
122 同 玉(33)
123 3二飛打
124 3三歩打
125 3五歩打
126 2五玉(34)
127 3六金打
128 2四玉(25)
129 2二飛成(32)
130 2三歩打
131 2五金(36)
132 投了
まで131手で先手の勝ち
今日の棋譜20201217
昭和30年1月、松田茂行(茂役)先生と第4期王将戦第3局です。
松田先生の先手で相掛りです。
先手が引き飛車、後手が浮き飛車という組み合わせは珍しいです。浮き飛車のほうが攻勢を取るのが普通ですから。
松田先生は旧型の相掛りを選び
中央の位を取ります。どうやらこのシリーズでは、松田先生は大山先生の得意戦法をもって、対応策をどうするか聞いているようです。
銀を出て後手に33銀型を作らせます。
66歩はちょっと変わった手で、後手の65歩~64銀を防いだのでしょうが、位を守りにくくなります。
対して大山先生の24銀も見ない手ですが、34銀に55角~65歩で攻めようと。
67銀に75歩同歩55角、7筋の突き捨てが入ったので
松田先生は7筋の位取りへ切り替えます。
金銀を集めて玉を固めます。
歩損しているわけでもないので、56歩を打っても良いです。
31玉を見て、77角を86へ。74歩同銀64角(74歩同銀75銀)をねらっています。
53銀の守りに25飛、74宇同銀75銀をねらっています。
33桂28飛で一段落。ここからまた駒組の続きです。
33桂を跳ねさせられた大山先生のほうが苦労しているでしょう。74に傷もあります。
作戦負けが次第にはっきりしていきます。作戦負けの時には
玉を移動すると景色が変わるもので、後手玉は43へ。この図から
68角52玉、59角43玉68角52玉を繰り返して千日手で終わりました。
松田先生は85桂同桂86歩と打開できると思うのですが、どうでしょうか。手数は90手なので時間切迫もあったかもしれませんし、千日手でも良いとは思いますが。
なお本当はもう2手59角43玉まで指して、昔の規約でも92手で千日手成立でしょう。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1955/01/10
手合割:平手
先手:松田茂行8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 3二金(41)
7 2四歩(25)
8 同 歩(23)
9 同 飛(28)
10 2三歩打
11 2八飛(24)
12 9四歩(93)
13 9六歩(97)
14 8六歩(85)
15 同 歩(87)
16 同 飛(82)
17 8七歩打
18 8四飛(86)
19 7六歩(77)
20 3四歩(33)
21 4八銀(39)
22 6二銀(71)
23 6九玉(59)
24 7四歩(73)
25 5六歩(57)
26 5二金(61)
27 5七銀(48)
28 4一玉(51)
29 5五歩(56)
30 4二銀(31)
31 5六銀(57)
32 6四歩(63)
33 4五銀(56)
34 3三銀(42)
35 6八銀(79)
36 6三銀(62)
37 6六歩(67)
38 7三桂(81)
39 5八金(49)
40 2四銀(33)
41 6七銀(68)
42 7五歩(74)
43 同 歩(76)
44 5五角(22)
45 5六銀(45)
46 2二角(55)
47 7六銀(67)
48 5四歩(53)
49 7九玉(69)
50 3三銀(24)
51 6八金(58)
52 4四銀(33)
53 6七銀(56)
54 1四歩(13)
55 1六歩(17)
56 5五銀(44)
57 5六歩打
58 4四銀(55)
59 7七角(88)
60 3一玉(41)
61 8六角(77)
62 5三銀(44)
63 2五飛(28)
64 3三桂(21)
65 2八飛(25)
66 8一飛(84)
67 3六歩(37)
68 8五歩打
69 7七角(86)
70 4四歩(43)
71 5八金(68)
72 4三金(52)
73 6八角(77)
74 4五歩(44)
75 7七桂(89)
76 4二玉(31)
77 8八玉(79)
78 4四金(43)
79 5九角(68)
80 4三玉(42)
81 6八角(59)
82 5二玉(43)
83 5九角(68)
84 4三玉(52)
85 6八角(59)
86 5二玉(43)
87 5九角(68)
88 4三玉(52)
89 6八角(59)
90 5二玉(43)
91 千日手
まで90手で千日手