名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋問題集20201216

2020-12-16 | 大山将棋研究

先手番塚田先生の手を考えます。

第1問

 

仕掛けのチャンスです。

A 83角  B 45桂  C 45銀

 

第2問

 

反撃が来ましたが、カウンターがあります。

A 24歩  B 75歩  C 83角

 

第3問

 

攻めてよいかどうか。

A 25飛  B 67銀  C 65角

 

第4問

 

持ち駒が豊富なので後手玉が詰みます。

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大山将棋研究(1824);角換わり腰掛銀(塚田正夫)

2020-12-16 | 大山将棋研究

昭和30年1月、塚田正夫先生と名人九段五番勝負第3局です。

塚田先生の先手で角換わりです。

前局のように大山先生の74歩が早いです。後手の早繰り銀は棒銀対策なので、塚田先生は46歩を突いて腰掛銀をみせ、

大山先生は早繰り銀を放棄して腰掛銀のほうへ。塚田先生はここからでも58金~37銀~26銀~35歩とするのもないことはないですが

相腰掛銀へ進みます。

大山先生は銀を腰掛けない待機策です。

先手の打開が難しいと思うのですが、この54銀で隙ができました。今は83角や82角を打っても捕獲されてしまいますが

塚田先生の45桂は現代的です。42銀に24歩同歩同飛23歩34飛と進めば今の将棋なのですが、42銀に75歩同歩を入れて24歩同歩同飛23歩29飛~74歩、あるいは53桂成同銀74歩という筋でも良いと考えていたのかもしれません。

44銀ならば桂をただで取られることがないので、金を上がって37角と打たれるのを防いでおきます。これで2筋の歩を切れば75歩や35歩の攻め筋ができます。

大山先生はゆっくりできなくなったので65歩と攻めるのは仕方ないところですが、そこで角を打たれると、63銀は65歩~64歩があります。

63角でも65歩

81飛64歩83飛63歩成と取り合って

63同銀に塚田先生は2筋の歩を切っておきます。これで64歩同銀61角82飛52角成同飛63金、64歩に54銀でも61角82飛52角成同飛63金51飛73金があります。あれ、持ち歩は1枚で良いから先に64歩を打てば先手有利でしたか。72銀と我慢されたら2筋の歩を切るというほうが正しい手順でした。

大山先生は1回見逃してもらえたので、86歩同銀22角、45銀の王手をねらいます。

98玉には当然95歩、これが厳しければ互角以上です。

95同歩に85桂では厳しくはなかったか。97歩を打ちたかったけれど歩切れなので、というところかもしれません。66歩と受けられて攻めにくくなりました。

75歩に24歩同歩25歩、22角の形をとがめられて、やはり先手有利のままか。

25同歩24歩76歩、25飛には13桂からの受けが利きます。

67銀の受けに55銀、ですが45銀同歩55桂と急いだほうが良かったです。45銀に25飛が嫌だったということかもしれませんが。

76銀77歩79金、85桂を助けにくいです。84歩を打つのでは飛を使えませんから。

66銀85銀右、桂を取り切られて

95香96歩84歩、ここで94銀96香ならば先手玉もまだ危なさそうです。

95銀85歩、あっさりと指されて桂香と銀歩歩の交換、まだまだのようですが

先手の25飛がぴったりで、歩を補充されて12銀を打つのでは苦しいです。

64歩を取ると61角や74角があります。78歩成は同金64銀61角73飛が金取りになるというわけですが

63歩成は2手すきでした。79と は詰めろではありませんから63同金78金、銀1枚損するのでは敗勢です。

73飛に74歩同飛56角ここで

67銀不成は勝負手でした。67同角78飛成同角88金97玉78金も71飛の王手で抜かれるのでだめなのですが、本譜は飛を取る74角のほうです。78銀成は71飛41金同飛成同玉63角成以下、53桂不成もあるので簡単な詰みです。

99角成同玉を入れて78銀成は、合駒香と22玉のかわしもできたので攻防なのですが、

71飛41香同飛成

同玉63角成31玉41金、22玉に23銀以下も難しくないです。ここまで。

 

大山先生の40手目54銀は隙が多くて、塚田先生は打開の順を見つけられました。銀を腰掛けない待ち方をされたら、前に丸田大山戦で並べた45銀~68金左~78角の打開策くらいでしょうか。

現代的には後手が73桂を跳ねないで金矢倉の形で待つ指し方を攻略できないから、角換わり腰掛銀の最初の流行がすたれたとされています。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1955/01/05
手合割:平手  
先手:塚田正夫九段
後手:大山名人
手数----指手--
   1 2六歩(27)  
   2 8四歩(83)  
   3 2五歩(26)  
   4 8五歩(84)  
   5 7六歩(77)  
   6 3二金(41)  
   7 7七角(88)  
   8 3四歩(33)  
   9 6八銀(79)  
  10 7七角成(22)
  11 同 銀(68)  
  12 2二銀(31)  
  13 3八銀(39)  
  14 6二銀(71)  
  15 6八玉(59)  
  16 3三銀(22)  
  17 7八金(69)  
  18 7四歩(73)  
  19 4六歩(47)  
  20 6四歩(63)  
  21 3六歩(37)  
  22 6三銀(62)  
  23 5八金(49)  
  24 5二金(61)  
  25 4七銀(38)  
  26 4二玉(51)  
  27 3七桂(29)  
  28 7三桂(81)  
  29 1六歩(17)  
  30 1四歩(13)  
  31 9六歩(97)  
  32 9四歩(93)  
  33 5六銀(47)  
  34 3一玉(42)  
  35 6六歩(67)  
  36 8一飛(82)  
  37 7九玉(68)  
  38 4一飛(81)  
  39 8八玉(79)  
  40 5四銀(63)  
  41 4五桂(37)  
  42 4四銀(33)  
  43 4七金(58)  
  44 6五歩(64)  
  45 8三角打    
  46 6三角打    
  47 6五歩(66)  
  48 8一飛(41)  
  49 6四歩(65)  
  50 8三飛(81)  
  51 6三歩成(64)
  52 同 銀(54)  
  53 2四歩(25)  
  54 同 歩(23)  
  55 同 飛(28)  
  56 2三歩打    
  57 2八飛(24)  
  58 8六歩(85)  
  59 同 銀(77)  
  60 2二角打    
  61 9八玉(88)  
  62 9五歩(94)  
  63 同 歩(96)  
  64 8五桂(73)  
  65 6六歩打    
  66 7五歩(74)  
  67 2四歩打    
  68 同 歩(23)  
  69 2五歩打    
  70 同 歩(24)  
  71 2四歩打    
  72 7六歩(75)  
  73 6七銀(56)  
  74 5五銀(44)  
  75 7六銀(67)  
  76 7七歩打    
  77 7九金(78)  
  78 6六銀(55)  
  79 8五銀(76)  
  80 9五香(91)  
  81 9六歩打    
  82 8四歩打    
  83 9五銀(86)  
  84 8五歩(84)  
  85 2五飛(28)  
  86 1二銀打    
  87 6四歩打    
  88 7八歩成(77)
  89 6三歩成(64)
  90 同 金(52)  
  91 7八金(79)  
  92 7三飛(83)  
  93 7四歩打    
  94 同 飛(73)  
  95 5六角打    
  96 6七銀(66)  
  97 7四角(56)  
  98 9九角成(22)
  99 同 玉(98)  
 100 7八銀成(67)
 101 7一飛打    
 102 4一香打    
 103 同 飛成(71)
 104 同 玉(31)  
 105 6三角成(74)
 106 3一玉(41)  
 107 4一金打    
 108 投了        
まで107手で先手の勝ち

 

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