後手番大山先生の手を考えます。
第1問
まだ苦しいですが、これで勝負になります。
A 77同桂成 B 53桂 C 57と
第2問
先手のねらいを受けます。
A 33金 B 31金 C 45角
第3問
受けにくそうですが。
A 13銀 B 27桂 C 43金
第4問
まだまだ受けが続きます。
A 35金 B 78角成 C 23桂
第5問
先手玉が詰みます。
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
まだ苦しいですが、これで勝負になります。
A 77同桂成 B 53桂 C 57と
第2問
先手のねらいを受けます。
A 33金 B 31金 C 45角
第3問
受けにくそうですが。
A 13銀 B 27桂 C 43金
第4問
まだまだ受けが続きます。
A 35金 B 78角成 C 23桂
第5問
先手玉が詰みます。
今日の棋譜20201225
昭和30年2月、灘蓮照先生と名人A級選抜勝継戦です。千日手指し直し局とあるのですが、千日手局は載っていません。
灘先生の先手で矢倉です。
46歩を突いて銀矢倉もあり得ますが
5筋の歩も突き合う、同じような形になりました。69玉33銀と進めば同型ですが
66歩53銀47銀55歩、大山先生は矢倉に囲わず、急戦を目指すようです。
灘先生は5筋の歩を取り込ませているうちに飛先の歩を交換します。
そのあとで56歩を払い
互いに金を上がります。同じような形でも、飛先の歩を切った先手と、角筋が通り右桂を使っている後手では方針が違います。
大山先生は1筋の位を取るのですが、後手番ですし、悠長でしょう。
灘先生は4筋の位を取ります。
大山先生は55歩を打って銀を引かせ、44歩。
灘先生は4筋の位を保たずに角を引いて
金を使って攻めます。
24銀に25歩
33銀45桂42銀35歩と攻めていくのですが、攻める前に79玉までは指しておきたいところでしょう。
43銀上38飛、灘先生は矢倉の袖飛車が好きです。現代で流行した46銀37桂の袖飛車は、灘流と呼んでよいものです。私が子供のころ、新聞の観戦記で読みました。
大山先生は85桂86銀65歩で反撃です。灘先生は銀を逃げずに79玉として、桂をもらって36桂~44歩~24歩同歩同桂などど攻める方が良かったのではないでしょうか。壁銀ですし、6筋を攻められると先手玉はもろいです。
34歩66歩同銀37歩、大山先生は角を使おうというのですが、先手の攻め駒を呼び込んで危なさそうです。
37同飛26角38飛45銀
45同金36歩。駒損していますし、カウンターが怖いです。一目は先手44歩ですが同銀同金37歩成は何とかなっているか。
灘先生は55銀、歩を成られても
86角が王手で、22玉68飛、これは有利になったでしょう。ところがこの局面で大山先生は
47と というのが勝負手です。63飛成62飛同竜同角と進めば先手玉は詰めろ。ですが63飛で詰めろ逃れの角取りですから先手優勢だったはず。
塚田先生は大事を取って79玉、62飛に
44歩52銀77桂、先手玉を安全にしようというのですが、53桂を打たれてどうしたものか。54金が自然ですが、35角が間接王手飛車です(次に58と が痛い)。
43銀45桂、これで駒損です。32銀成同玉43金同銀同歩成同玉44歩と攻めていけば先手有利に見えるのですが、
もう一つ安全策で89玉に43金同歩成同銀。推測するに、53金と打つ予定だったかと。でも57と か57桂成以下に自信が持てなくなって
85桂57銀69飛85歩
77角34銀と進みます。55銀を移動すると王手になりますね。どれが有効でしょうか。一番派手な63飛成同飛64銀66歩63銀不成65桂はちょっと指しすぎでしょう。
28飛37角成46銀で王手馬取り。
66歩37銀同桂成
44角で王手飛車、33銀62角成
62同金35歩同銀34歩同銀42飛で王手金取りですが
32歩26桂25銀、ここで62飛成29桂成では先手が負けか。
28飛53金、これならば何かありそうです。
24宇同銀34金、24金同歩43飛成をねらいます。
45角に24金同歩34銀。34同銀同桂同角43銀でなんとかなったと思ったら
34桂を取らずに33玉
35銀に43金、大山先生の中段玉は寄せにくいです。
41飛成34金21竜、35金24竜43玉35竜ならば難しいですが
23桂34銀同玉32竜33歩、後手玉を上から押さえられないので、寄せがありません。
塚田先生は69桂から受けに回ります。でも大山先生は持ち駒が豊富ですからねえ。この68金は79金78金同金で千日手が見えましたが
58銀不成は78角成同玉67歩成ねらい。
66角にも78角成で
78同玉86桂同歩67銀打77玉78金、ちょうど詰んでいます。以下は87玉88金同玉87銀97玉96銀成同玉95金97玉86金から。
大山先生が無理をしていて、灘先生が決めそこなったのですが、大山先生の中段玉からの粘りが見られました。それを学ぶには良い題材かと思います。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.44 棋譜ファイル ----
開始日時:1955/02/28
手合割:平手
先手:灘蓮照8段
後手:大山名人
先手省略名:灘
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 6八銀(79)
4 3四歩(33)
5 7七銀(68)
6 6二銀(71)
7 2六歩(27)
8 4二銀(31)
9 4八銀(39)
10 3二金(41)
11 7八金(69)
12 5二金(61)
13 4六歩(47)
14 4一玉(51)
15 3六歩(37)
16 5四歩(53)
17 5六歩(57)
18 7四歩(73)
19 5八金(49)
20 6四歩(63)
21 6六歩(67)
22 5三銀(62)
23 4七銀(48)
24 5五歩(54)
25 2五歩(26)
26 5六歩(55)
27 2四歩(25)
28 同 歩(23)
29 同 飛(28)
30 2三歩打
31 2八飛(24)
32 5四銀(53)
33 5六銀(47)
34 6三金(52)
35 6九玉(59)
36 7三桂(81)
37 4七金(58)
38 1四歩(13)
39 3七桂(29)
40 1五歩(14)
41 9六歩(97)
42 9四歩(93)
43 4五歩(46)
44 5五歩打
45 6七銀(56)
46 4四歩(43)
47 同 歩(45)
48 同 角(22)
49 7九角(88)
50 3三銀(42)
51 6八角(79)
52 3一玉(41)
53 4六金(47)
54 2四銀(33)
55 2五歩打
56 3三銀(24)
57 4五桂(37)
58 4二銀(33)
59 3五歩(36)
60 4三銀(42)
61 3八飛(28)
62 8五桂(73)
63 8八銀(77)
64 6五歩(64)
65 3四歩(35)
66 6六歩(65)
67 同 銀(67)
68 3七歩打
69 同 飛(38)
70 2六角(44)
71 3八飛(37)
72 4五銀(54)
73 同 金(46)
74 3六歩打
75 5五銀(66)
76 3七歩成(36)
77 8六角(68)
78 2二玉(31)
79 6八飛(38)
80 4七と(37)
81 7九玉(69)
82 6二飛(82)
83 4四歩打
84 5二銀(43)
85 7七桂(89)
86 5三桂打
87 4三銀打
88 4五桂(53)
89 8九玉(79)
90 4三金(32)
91 同 歩成(44)
92 同 銀(52)
93 8五桂(77)
94 5七銀打
95 6九飛(68)
96 8五歩(84)
97 7七角(86)
98 3四銀(43)
99 2九飛(69)
100 3七角成(26)
101 4六銀(55)
102 6六歩打
103 3七銀(46)
104 同 桂(45)
105 4四角打
106 3三銀打
107 6二角成(44)
108 同 金(63)
109 3五歩打
110 同 銀(34)
111 3四歩打
112 同 銀(33)
113 4二飛打
114 3二歩打
115 2六桂打
116 2五銀(34)
117 2八飛(29)
118 5三金(62)
119 2四歩打
120 同 銀(35)
121 5四歩打
122 同 金(53)
123 3四金打
124 4五角打
125 2四金(34)
126 同 歩(23)
127 3四銀打
128 同 銀(25)
129 同 桂(26)
130 3三玉(22)
131 3五銀打
132 4三金打
133 4一飛成(42)
134 3四金(43)
135 2一龍(41)
136 2三桂打
137 3四銀(35)
138 同 玉(33)
139 3二龍(21)
140 3三歩打
141 6九桂打
142 6八金打
143 7九金打
144 7八金(68)
145 同 金(79)
146 5八銀(57)
147 6六角(77)
148 7八角成(45)
149 同 玉(89)
150 8六桂打
151 同 歩(87)
152 6七銀打
153 7七玉(78)
154 7八金打
155 投了
まで154手で後手の勝ち