後手番大山先生の手を考えます。
第1問
思わぬところでの戦いになります。
A 45同歩 B 65銀 C 15歩
第2問
ちょっと重い感じですが。
A 57香 B 48金 C 48銀
第3問
後手玉はどれくらい危ないか。
A 29飛成 B 63銀 C 42金
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
思わぬところでの戦いになります。
A 45同歩 B 65銀 C 15歩
第2問
ちょっと重い感じですが。
A 57香 B 48金 C 48銀
第3問
後手玉はどれくらい危ないか。
A 29飛成 B 63銀 C 42金
今日の棋譜20210609
昭和33年8月、山田道美先生と東京新聞杯です。
大山先生の四間飛車です。
端を受けずに美濃囲いを急ぎます。
山田先生は急戦です。45桂と捨てる筋をねらえば
大山先生は銀を移動するわけですが、54銀でした(32銀はまだ発見されていないでしょう)。対して山田先生は57金、これは金立ち戦法としては、46金45歩がおもしろくないです。よって55歩65銀の時に、75歩~77桂76銀66金とする手を見せて銀を引かせ、中央位取りから56金もしくは46金とするのかと思ったのですが。
64歩に46歩
13香に45歩、あくまで急戦です。大山先生は45同歩とは取れないので
15歩同歩12飛、この筋はこの時代からあるのですね。雀刺しの影響で、振り飛車の12香よりも13香が古くて、それはこの端攻めの筋があると、以前から気が付いていたのかも。山田先生は端は受けないで攻めることもできそうですが、
受けるときは26飛15香16歩というのが手順です(28飛のままだと15香18歩17歩同歩同香成の形になる)。
1同香15歩24歩同歩、ここで15香同飛16香とすると後手の飛が死ぬのですが、25香同桂同歩という返しがあり飛交換になります。その時には48銀が浮いているので後手よしになりそう。そこで15香同飛の時に16歩で済ませたら25香と打ってくるか12飛などと逃げるか。難しい比較です。こういうところは端攻め全集に載っていたかなあ?
山田先生は15歩を取らず44角、角を引かれたので
13歩同飛22角成
16歩13馬同桂。角歩2と飛の交換です。歩切れなので16飛12歩が良さそうに見えますが、
23飛は25歩、ここで16飛は15香で忙しくなります。(55歩63銀引44歩などがあるので戦えるが。)
桂交換して24歩は助かったか。14角を打たれると玉の堅さの違いが出そうでしたが。でもこの歩は取りにくいし、15飛26角も悪くなりそうです。
27飛と引いて65銀から、互いに違うねらいになります。
77銀74歩44歩4歩68金、中盤のような手順が入って
84角21飛成45香、寄せ合いが始まります。
山田先生は43歩成と捨てたので、47歩と受けるのかと思いましたが(46歩は同香)59銀49香成
58銀59成香66歩、これは銀を取られて
45桂は(49角があるので)厳しいです。49角を先にするのもありましたか。
86香57桂成同金、銀金を桂香ではがされています。けれど角銀の両取りが残っているので良い勝負です。
54銀84香同歩、結局は金銀と飛桂の交換です。後手玉が堅くて互いに攻め駒は豊富、振り飛車が良いようにも思えますが、
94歩を突いていない欠点があって、95桂51香83香、これは先手よしになったか。
清算して95桂73玉83銀、ねらいは82角以外にも74銀成同玉83角、75歩同歩74歩があります。受けるとしたら71金打ですが、
45桂の攻め合いです。82角62玉91角成
57桂成同飛46角、47飛79金67玉はどちらかが良くなっていそうですが、山田先生も怖いので
59飛、48金29飛25香と追われます。飛筋が縦にずれると69銀88玉79角成98玉78銀成で寄せられるので、この飛取りに合駒は利きません。
一本86桂は詰めろなので42金と替わり
28歩同香成は歩切れで余計ですが、飛を逃げます。
58金に68香
69金74桂52玉62玉と進み、先手玉は飛の王手に合駒をしなくても詰まないです。2手すき。
後手玉は62金同金同桂成同玉で詰まないと思ったら、72銀成同玉81馬から詰むようです。現状は寄せ合い先手勝ちなので先手有利。
詰めろ逃れの44歩に32金は詰めろ。
33金同金32金42金、これは互いに仕方がないようで、繰り返して千日手に終わりました。
山田先生とは2回目の対局ですが、対抗型で急戦を仕掛けられる将棋が増えていくはずです。山田先生は当時は珍しい序盤研究を進めた人で、若手を集めた研究会(山田教室)も開きます。序盤重視のようでも終盤の腕力もありました。若くして亡くなられたのがもったいないです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1958/08/20
手合割:平手
先手:山田道美6段
後手:大山王将
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 3四歩(33)
3 7六歩(77)
4 4四歩(43)
5 2五歩(26)
6 3三角(22)
7 4八銀(39)
8 3二銀(31)
9 5六歩(57)
10 4二飛(82)
11 6八玉(59)
12 6二玉(51)
13 7八玉(68)
14 7二玉(62)
15 9六歩(97)
16 8二玉(72)
17 5八金(49)
18 7二銀(71)
19 3六歩(37)
20 5二金(41)
21 6八銀(79)
22 4三銀(32)
23 3七桂(29)
24 5四銀(43)
25 5七金(58)
26 1四歩(13)
27 1六歩(17)
28 6四歩(63)
29 4六歩(47)
30 1三香(11)
31 4五歩(46)
32 1五歩(14)
33 同 歩(16)
34 1二飛(42)
35 2六飛(28)
36 1五香(13)
37 1六歩打
38 同 香(15)
39 同 香(19)
40 1五歩打
41 2四歩(25)
42 同 歩(23)
43 4四角(88)
44 5一角(33)
45 1三歩打
46 同 飛(12)
47 2二角成(44)
48 1六歩(15)
49 1三馬(22)
50 同 桂(21)
51 2三飛打
52 2五歩(24)
53 同 桂(37)
54 同 桂(13)
55 同 飛(26)
56 2四歩打
57 2七飛(25)
58 6五銀(54)
59 7七銀(68)
60 7四歩(73)
61 4四歩(45)
62 4二歩打
63 6八金(69)
64 8四角(51)
65 2一飛成(23)
66 4五香打
67 4三歩成(44)
68 同 歩(42)
69 5九銀(48)
70 4九香成(45)
71 5八銀(59)
72 5九成香(49)
73 6六歩(67)
74 5八成香(59)
75 同 金(68)
76 4五桂打
77 8六香打
78 5七桂成(45)
79 同 金(58)
80 5四銀(65)
81 8四香(86)
82 同 歩(83)
83 9五桂打
84 5一香打
85 8三香打
86 同 銀(72)
87 同 桂成(95)
88 同 玉(82)
89 9五桂打
90 7三玉(83)
91 8三銀打
92 4五桂打
93 8二角打
94 6二玉(73)
95 9一角成(82)
96 5七桂成(45)
97 同 飛(27)
98 4六角打
99 5九飛(57)
100 4八金打
101 2九飛(59)
102 2五香打
103 8六桂打
104 4二金(52)
105 2八歩打
106 同 香成(25)
107 6九飛(29)
108 5八金(48)
109 6八香打
110 6九金(58)
111 7四桂(86)
112 5二玉(62)
113 6九玉(78)
114 4四歩(43)
115 3二金打
116 3三金打
117 同 金(32)
118 同 金(42)
119 3二金打
120 4二金打
121 3三金(32)
122 同 金(42)
123 3二金打
124 4二金打
125 3三金(32)
126 同 金(42)
127 3二金打
128 4二金打
129 千日手
まで128手で千日手