後手番大山先生の手を考えます。
第1問
この筋に目を付けました。
A 73銀 B 75歩 C 84歩
第2問
先手の攻め筋は厳しいですが、反撃を考えて指します。
A 74歩 B 55歩 C 75角
第3問
さらに圧力をかけられました。
A 42玉 B 64歩 C 75角
第4問
寄せ合い勝ちになっています。
A 56角 B 46角 C 37歩
後手番大山先生の手を考えます。
第1問
この筋に目を付けました。
A 73銀 B 75歩 C 84歩
第2問
先手の攻め筋は厳しいですが、反撃を考えて指します。
A 74歩 B 55歩 C 75角
第3問
さらに圧力をかけられました。
A 42玉 B 64歩 C 75角
第4問
寄せ合い勝ちになっています。
A 56角 B 46角 C 37歩
今日の棋譜20211128
昭和37年10月、塚田正夫先生と第1期棋聖戦です。棋聖戦は十段戦と同じ年に始まったのか。豆知識です。
塚田先生の先手で76歩34歩96歩。これは3回目でしたか、これはどちらが飛を振るかではなくて
相居飛車にするのが目的です。大山先生は44歩を突かなかったので
横歩取りです。これを研究していたのだろうと推測していました。(手番を譲って)後手番で横歩を取らたとして、96歩(14歩)を突いてあるのがどれだけ得かという比較です。振り飛車の増えていた大山先生に横歩を取らせたので良い作戦のようにも思いますが、大山先生は相振り飛車よりは横歩取りのほうを多く指しているのではないでしょうか。さて何か先手が96歩を生かせる変化が出てくれば良いのですが。
塚田先生も横歩を取ります。
33銀に84飛とできる(95角の王手飛車がない)というのが主張でした。
大山先生の飛も2筋へ。
82歩を打ってから83歩を突くので1手損しているのですが、ここで77銀15歩と進んだら飛の位置の違いだけですね。手の損得はないです。ならば塚田先生は先手の得を生かしたとは言えなさそうですが、もちろん形勢は互角です。
横歩取りは相振り飛車のようになっていますが、どちらも壁銀を作るという感覚が(この戦型を指さない私にとって)理解しにくいところです。まあ端攻めもあるので仕方ないのでしょうけれど。
銀と飛の位置で違いが出てきます。
塚田先生の下段飛車は守勢ですが、攻勢の大山先生は銀を立って、36歩や46歩を突かせないと主張します。
49飛に44飛
塚田先生が壁銀を解消したら、大山先生は75歩で桂頭をねらいます。
36歩74飛、76歩を防ぐには
65角が仕方なかったでしょうか。少し塚田先生が損をしています。24飛に
46歩54銀47角、角はこのラインに置いておけば84歩同歩94歩同歩92歩の攻め筋があります。
55銀に65角と戻るのでは何をやっているのかよくわかりません。
角は左に引きます。遊んでいるわけではないけれど、65歩のねらいだけでは弱いのではないかな。
大山先生は76歩同銀74銀、64銀を助けて7筋方面での反撃をねらいます。
45歩54歩96角、この銀取りは受けにくいから
75銀直くらい。65歩のカウンターをもらいます。
銀を取り合ってどうかですが、とりあえず74歩の「大駒は近づけて受けよ」の手筋です。74同角とされたら、63歩成同金41銀の筋は受けにくいので、受けずに75角なのでしょうか。74同角75角63歩成同金41銀62玉63角成同玉32銀不成57銀、では後手勝ちか。何か57を受ければ64角として十分だと。
ということで69飛でも75角。何か受ければ64角は同じことです。
74角に45桂、63歩成の受けはないから攻め合いです。
63歩成42玉66歩。先手の飛先が止まったのは痛いかな。後手有利でしょう。
55歩(角取り)に44歩
56歩同角57銀、47玉は77銀不成で詰めろですね。後手勝勢になったか。
49玉37歩、金は逃げづらいです。37同桂同桂成同金には66角か66銀成かで後手優勢でしょう。
45角38歩成同玉、駒得で悪いはずはないですが、先手玉は広くなりました。
44飛53銀、これは取るのでしょうが、
53同角同と を同玉としたので35角のピン。これは大山先生が失敗したのでは?形勢はわからなくなりました。
46銀打56桂
35銀不成44桂同銀72角成と進んで、大山先生は飛銀交換の駒損です。逆転したかもしれません。
42玉の早逃げは良いとして、塚田先生の54馬ってぬるい感じがします。76銀を取るねらいでもないでしょう。馬を移動するならば63のほうが厳しそうなのに。大山先生は45桂を打って(46角を打つ)2手すきでしょうか。57銀にひもを付けた攻防の意味もあるかもしれません。
82飛52歩81飛成37歩、28玉には47角とか46角とか。これは痛いですね。塚田先生はどこかで64馬を利かせなければいけなかったようです。
37同桂同桂成同玉45桂、この桂を取ってもだめなので玉を逃げるのですが、
詰めろがかかり、ほとんど必至です。ここまで。
終盤が難しいのですが、大山先生のほうが押しています。だけど塚田先生にもチャンスはあったのですが、生かしきれなかったです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1962/10/11
手合割:平手
先手:塚田正夫9段
後手:大山名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 9六歩(97)
4 8四歩(83)
5 2六歩(27)
6 8五歩(84)
7 2五歩(26)
8 3二金(41)
9 7八金(69)
10 8六歩(85)
11 同 歩(87)
12 同 飛(82)
13 2四歩(25)
14 同 歩(23)
15 同 飛(28)
16 7六飛(86)
17 2二角成(88)
18 同 銀(31)
19 3四飛(24)
20 3三銀(22)
21 8四飛(34)
22 8二歩打
23 8八飛(84)
24 7二金(61)
25 3八金(49)
26 2六飛(76)
27 2七歩打
28 2四飛(26)
29 5八玉(59)
30 5二玉(51)
31 6八銀(79)
32 1四歩(13)
33 9五歩(96)
34 8三歩(82)
35 6六歩(67)
36 1五歩(14)
37 2八銀(39)
38 8二銀(71)
39 6七銀(68)
40 4四銀(33)
41 7七桂(89)
42 3三桂(21)
43 8九飛(88)
44 4五銀(44)
45 4九飛(89)
46 4四飛(24)
47 2六歩(27)
48 7四歩(73)
49 2七銀(28)
50 7五歩(74)
51 3六歩(37)
52 7四飛(44)
53 6五角打
54 2四飛(74)
55 4六歩(47)
56 5四銀(45)
57 4七角(65)
58 5五銀(54)
59 6五角(47)
60 7三銀(82)
61 5六歩(57)
62 6四銀(55)
63 8七角(65)
64 7六歩(75)
65 同 銀(67)
66 7四銀(73)
67 4五歩(46)
68 5四歩(53)
69 9六角(87)
70 7五銀(74)
71 6五歩(66)
72 7六銀(75)
73 6四歩(65)
74 7四歩打
75 6九飛(49)
76 7五角打
77 7四角(96)
78 4五桂(33)
79 6三歩成(64)
80 4二玉(52)
81 6六歩打
82 5五歩(54)
83 4四歩打
84 5六歩(55)
85 同 角(74)
86 5七銀打
87 4九玉(58)
88 3七歩打
89 4五角(56)
90 3八歩成(37)
91 同 玉(49)
92 4四飛(24)
93 5三銀打
94 同 角(75)
95 同 と(63)
96 同 玉(42)
97 3五角打
98 4六銀打
99 5六桂打
100 3五銀(46)
101 4四桂(56)
102 同 銀(35)
103 7二角成(45)
104 4二玉(53)
105 5四馬(72)
106 4五桂打
107 8二飛打
108 5二歩打
109 8一飛成(82)
110 3七歩打
111 同 桂(29)
112 同 桂成(45)
113 同 玉(38)
114 4五桂打
115 3八玉(37)
116 3七金打
117 2九玉(38)
118 2七金(37)
119 投了
まで118手で後手の勝ち