名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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SS1-10 居飛車穴熊に藤井システム(3)

2023-06-01 | 基本定跡の研究

藤井システムの序盤は結構繊細でして

43銀型を選べばこの図を通ります。95歩の代わりに64歩か74歩も可能ですが。ここで36歩を突けば62玉

後手玉が移動したのを見てから、穴熊にする将棋もありました。それも何パターンかあるので後で取り上げるでしょう。その前に先手が急戦にでたらどうなるでしょうか。右46銀の急戦ですが、35歩同歩46銀

後手玉が堅くないので、歩を突き捨ててから銀手出る手順が例外的に成立します。後手の対応も一通りではないですが、36歩35銀32飛26飛45歩

これが代表的な変化でしょうか。33角成同飛68角

先手は自陣角を打って銀を守ります。後手は31金が良い手で、24歩同歩同銀34飛

35銀74飛23飛成32銀

26竜76飛77歩74飛66角33銀78玉71玉88玉82玉78銀

こんな図が予想されます。2歩損で竜を作っても先手の駒損ですが、いつかは36歩が取れるでしょう。先手玉のほうが堅く、攻め駒は3対2、評価値は+170、先手ペースですが振り飛車も悪いほどでもないというところです。

途中の35歩に32飛と受ける将棋も何局か指されていて

ここで46銀ではなくて46歩35歩45歩

見たことがない攻め方が出てきて驚いたものです。後手玉が囲えていないと激しい攻め方が成立するのです。52金左44歩34銀

44歩は取れないので銀をかわされます。48飛71玉45銀42飛45銀

45同銀同飛34銀48飛45歩で収まったと思えば、32歩が発見されて

ねらいとしては41飛24歩同歩37桂

(こう進んだ実戦例があったかどうかまでは覚えていませんが、AIの想定手順です。) 36歩45桂37歩成46飛35銀

33桂成46銀43歩成47と

52と同金68金寄33桂32歩

61飛33角成

この図で評価値は+371の先手有利。後手玉は端が広いようですが、94桂同香91角のような寄せ方があるので先手が勝ちやすいようです。

 

どうしても穴熊に組みたいと思わなければ、居飛車側の有力な選択肢に入るでしょう。逆に右46銀急戦をメインに考えていて、端を受けずに穴熊を見せたら攻めやすいのではないか、と考えることもできます。

 


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