次は先手が角を交換する形です。
丸山忠久先生が愛用して結果を残したので、「丸山ワクチン」と呼ばれます。一時期は流行しました。22同銀78銀33銀48銀62玉68玉
先手は左美濃を目指します。駒組の途中で気になるのは、72玉46歩55角
後手に1歩かすめ取られることですが、77銀46角47銀64角78玉
この図の評価値は+167、先手が恐れなくてもよいようです。所司先生の書いている進行例は、35歩26飛22飛56銀
24歩同歩同銀に65銀としているのですが、AIに聞いてみると23歩同飛34角のほうが優ります。
この図の評価値は+558の先手有利です。後手は角を手放して1歩手に入れたものの、さらに動こうとすると失敗します。ただ何もしなければまだ難しいということのようです。
もう一つ
72玉に79玉62銀46歩55角
先手が79玉を優先し、後手に55角を打たれた場合です。77銀46角58金右74歩47銀82角
後手玉が左右対称の舟囲いに収まったらどうでしょうか。88玉22飛56歩44銀78金33桂
こうなると先手がつまらないようで、66歩に45桂 (所司先生は35銀としていますが) の形で評価値は+51しかありません。
AIに聞いてみると
88玉22飛96歩94歩78金44銀66銀
56歩は突かずに後の56銀を見ています。左銀を前に出して65銀をねらいます。この図の評価値は+292、明らかな作戦勝ちのようです。
つまり、後の指し方を知っていれば、55角から後手に1歩かすめ取られても先手は困らないのでした。
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