フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

あの日のタンポポ祭

2006-09-23 23:52:11 | ハロプロ(娘。)

 今日は後藤真希さんの誕生日です。そして四年前の今日、モーニング娘。を卒業した日でもあります。
 この日のライブは高値になりまして、券を持っていなかった私は、あるファンサイトで個人売買にて入手して観に行きました。開演前から始まった「ごっちんコール」の凄さも驚きましたが、一番記憶に残っているのは「タンポポ祭」です。

 タンポポ祭…  2002年9月23日横浜アリーナ。この日のライブは、後藤真希の娘。卒業とともに、プッチモニとタンポポの現メンバーによる最後のステージでもありました。
 売上では常にプッチモニの下だったタンポポでしたが、ファンの思い入れ度ではプッチモニに負けるどころか上を行っていました。
 そんなタンポポから、オリジナルメンバーである飯田圭織、矢口真里が抜けるという事態に、多くのファンが事務所に対する失望を感じたものでした。
 そんな中、ある掲示板で現メンバーによる最後のタンポポのステージに、何かしてあげよう!という機運が高まっていました。そして、その「何か」は「黄色いサイリウムで会場を染めよう。」という事で決定しました。しかも、やるからには、通常の物より発光時間ははるかに短いものの明るさが倍以上の「高輝度サイリウム」でやろう!という流れになりました。

 この試みは、この掲示板から広がりを見せ、2ちゃんねる最大書き込み数(当時)の掲示板「モーニング娘。(狼)」にも伝わり、たくさんの人が町の店で高輝度黄色サイリウムを買い求めました。中には、問屋で注文した強者も現れ、こうしたサイリウム大人買いの人々は、ネットを見ないで会場にやってきた人達に配るためにサイリウム買いに奔走しました。
 この結果、都内周辺の主な店では黄色サイリウムは、高輝度はもちろん通常タイプも品切れとなり、私も用意出来ないまま現場にやってきました。
 どこで情報を仕入れたのか、会場近くの露店までが「黄色サイリウムあります」などと書いて、定価よりやや高値で売っている中、私は会場内で無事に通常タイプの黄色サイリウムを購入して席に着きました。

 盛り上がりを見せたライブは、前半のヤマ場であるユニットコーナーを迎えたところで、会場がざわめき始めました。次はタンポポの登場だ。
 ざわめきは一転して「お~っ!」という歓声に繋がった。客席がアリーナ席を中心に黄色に染まったのでした。それも見慣れたいつものサイリウムの鮮やかさより遙かに明るい色で。
 「これが高輝度サイリウムか」。自分も驚きを持って客席を見つめていた。その時間はメンバーが出て来るまでの僅か数秒~十秒程度の出来事だったけど、感嘆の時は随分と長く感じました。

 ステージに照明がつきタンポポのメンバー4人が現れた。メンバー全員、言葉に詰まっている。もうカオリさんは感極まって今にも泣き崩れそうだった。「タンポポはかけがえのない大切なもの」と常日頃、語っていたカオリさんの最後のタンポポのステージだ。
 なんとか涙をこらえながらカオリさんがマイクに向かって言葉を発した。
 「タンポポがいっぱい……」
 あとあと語り継がれるこの言葉。多くのファンがこれを聞いて感極まった事だろう。

 タンポポのメンバーはしっかりと歌を歌い切ってステージを降りました。カオリさんは、新生タンポポのメンバーとして残る事になっている石川さんに、タンポポへの想いを託して「タンポポの飯田圭織」を卒業した。そしてヤグチも、この時のステージの熱い気持ちを、自分のラジオ番組で熱く語った。

 その後、2003年春の保田圭卒業赤サイリウム祭へと続き、卒業公演とサイリウム祭は今や恒例になってしまいました。その流れ自体はいいと想っているけど、あの日の黄色い客席を見つめて感極まった想いを超えるものは無いなと、正直思っています。
 高輝度を使ったのは、あの日だけだった事もあるけれど、あの鮮やかな輝きは脳裏に深く焼き付いて離れないのです。あの日、客席に咲いたタンポポ畑よ永遠に。

  今回のBGM   I & YOU & I & YOU & I  / タンポポ

コメント (2)
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