美女学では今毎週9期メンバーを追っています。四人もいれば実力にも個人差があるのは当然で、しかもまだスタートラインに立とうかという段階だからわからない事だらけ。
そういうメンバーの焦燥や葛藤を描くのはASAYAN以来の定番コース。エッグでステージ経験を積んで来ているフクちゃん、オーディション時からダンススキルの高さを見せていたさやし、前所属事務所でダンス経験のあるえりぽん、この三人は新人なりの速度ではあるが着実に歩き始めている。だが一人だけダンス未経験なメンバー鈴木香音ちゃんがダンスレッスンで苦戦している。
思い返せば、期待の大型新人だった後藤真希さんだって加入当初はモーニング娘。のレパートリーを全部覚えなくてはいけない事に苦戦しとていたし、そういう「苦しむ新人」を見せていくというのはファンが新人に思い入れを持つための通過儀礼みたいなもの。そういう部分を敢えて見せるのはアイドルというジャンルに於いては大いに有りだと思います。思えば六期以降はそういう見せ方の工夫が足りなかった(五期もかもしれませんが)。もう少し新人時代の苦悩を見せてほしかった。今更そんな事を言ってもどうにもならないのが残念ですが。
そんな流れで、私も美女学を見る度に鈴木ちゃんが気になり始めて、始めは馴染めなかった「ズッキ」というニックネームも今は、「愛嬌のあるキャラ」と「ダンスに苦しむキャラ」のどちらの魅力をも表現した語感、つまり楽しげな響きとちょっと間の抜けた響きのどちらにも合うニックネームだなと気に入り始めました。
(そうなると、9期のニックネームで馴染めないのは「ヤッシー」だけだ苦笑。「ヤッシー」だけは駄目ですね。「さやしー」とかで良いのに。)
そのズッキちゃん、目がタレ目なのでとりあえず普通にしていても困り顔に見えたりします。ダンスの先生に注意をされながら、少し(かなり?)頭の中を混乱させながらレッスンに臨むズッキちゃんが愛らしい。
(思えばオーディションの時から困り貌を見せていた訳です)
新人が右も左もわからないまま周りについていけずに焦る姿は、テレビを見ている人生の先輩方(そう、あなたです)が「ああ、自分も新入社員の時はこんな感じだったなあ」と思い出のページにアクセスさせてくれます。アイドルは自らの想いとか、時には自らを重ねて更に思い入れが増していくものです。きっとズッキちゃんの姿は多くのヲタの共感を得ているに違いない。そんな事を思いながらも、レッスンで良くも悪くも見せ場が少ない生田ちゃんも気になり始めて、「えりぽんの存在感が地味すぎ」と、ズッキちゃんのダンスに続いて新たな心配も生まれてくるのでした。