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ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

田中れいなバンドという入学式

2012-11-20 21:36:21 | ハロプロ(娘。)

 その話を知った時に何故か頭の中にギターが激しく鳴り響いていた。まだどんなメンバーがいて、どんなサウンドを聴かせてくれるかもわからないのだけれど、何故かハードロックが頭の中で鳴り響いていたような気がする。

 あまり驚きはなかったのは、きっとバンドを結成するという決定事項が既にあったからだろうと思う。ただバンドを結成するというだけで、まだどんなジャンルを志向して、どんなコンセプトで活動をしていくかはわからないけれど、なんとなくサウンドの方向性は予測出来る。そこしかないという確信めいた予測。

 モーニング娘。はアイドルであり、歌手である。改まって書くのは、今まで卒業していった何人ものメンバーの中で「本業歌手」として活動を続けていけた人が少ないからで、それは多分ソロである事から後からいくらでも軌道修正出来る身軽さ、或いはソロであるからいくつも「副業」を増やせる身軽さがあるからだろうと思う。安倍なつみさんが良い例で、歌手として活動をしていきながら舞台の仕事も積極的に取り組み、現状に照らし合わせながら軸を変えていった。

 さて、れいなはこれからも歌い続ける。ソロではなく、今度はバンドとして歌を歌っていく。勿論バンドを続けながらタレント活動も出来るが、やるからにはバンドに集中してほしいし、音楽に生きてほしい。おそらく本人も今は歌を歌っていく事しか頭にない筈だと思いたい。これはベストな選択であり、ベターな卒業なのだ。
 私は密かに期待している。モーニング娘。を卒業した後でも歌手として売れる道はあるのだという実例を、れいなが作ってくれる事を。そういう人がいる事でモーニング娘。の存在意義が見えてくるのだ。モーニング娘。は歌手なのだから。
 今の時代、もはやCDが何枚売れたかで競争しているのはアイドル界だけである。音楽としてのツールはCDに限った話ではないのだから、本来アイドル歌手は様々な手法で歌を届ける事が出来るのだが、チャートという概念がそれを許さないのが現実なのである。
 しかし、バンドを結成して売っていこうというその先には、握手会商法などといういかにもアイドル界な短距離走を用意しているとは考えにくいし、あくまでライブを精力的にこなし、そこで儲けを生み出していくのだと信じたい。これはれいなにとって、現役モーニング娘。メンバーにとって素晴らしい道筋ではないか。

 卒業という言葉にはどこか感傷的な響きが付随するけれど、田中れいなモーニング娘。卒業は本当の意味での発展的卒業、未来に向かう卒業、音楽と売上という理想と現実への新たな挑戦に挑む卒業、そういう前向きなものなのだ。全力拍手で送り出したいという意味で、こんなにも力強く気分を高揚させられる卒業は、もしかすると初めてかもしれない。学校を卒業して社会に出る時、不安はあったとしてもそこに感傷的な思いはいらないように、れいなバンドの未来を明るく迎えるものと受け止めたい。これは卒業式より入社式なのだ。

田中れいなバンドメンバー発表! モーニング娘。


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