アイドルは何歳までアイドルでいられるのか?それはイコールで「何歳までファンが己の理想を重ねられるか」でもあります。それが出来るのであれば何歳とか年齢はあまり重要ではなく、例えば桃子みたくヲタとアイドルの共存関係(共犯関係とも言える)が成立する。
昨年、二十歳を超えたあたりから真野ちゃんがマノフレとの距離感を意識した発言をしたり、意識した歌を歌うようになりました。あなたとはいつでも近い、気持ちでつながっている。そんなメッセージ。それは、真野ちゃんからの「アイドル期間延長宣言」でもあり、それをする事によって自ら硬い鎖をつないだままにしておくという所信表明でもあるような気がします。
いや、そこまで難しく考えてしまうと何かあった時に真野ちゃん自身も、マノフレも、「消したい記憶」に心を締め付けられかねない。そんな共犯契約はしなくても良いよと
思いながら、でもそういう存在が今だからこそ求められているのだとも実感しています。
なんだかんだ言っても、ハロプロの人気衰退が加速したのはOGメンによるスキャンダルが続いたあたりと一致する。そこで発生した精神的な難民を受け入れられる場所をハロプロは結局うまく作れなかった。「会いに行けるアイドル」に心の隙間を埋めてもらいに行き、接触現場史上主義になってしまった人だって少なからず存在する。
真野ちゃんは遅れてきた清純派アイドルだったのかもしれないけれど、インディーズデビューシングル「マノピアノ」発売からちょうど四年という日を迎え、そろそろ次の場所へ開放してあげても良いのではないかとも思うのが私の本音です。
奇しくも新曲のMVで、真野ちゃんは昔の自分のポスターを剥がすという行為を行なっています。それは過去への決別、新しい場所への出発を示唆するものなのか?ストレートに考えればそうであるけれど、そこで完結している訳ではないように思えます。次の場所へ行くけれど、自分はあくまで変わらない。マノフレと真野恵里菜の精神的共存関係は変わらず、むしろ次のステップ、オトナ真野恵里菜を演じていてもお互い関係性を変えないで行けるなら、真野ちゃんも、マノフレも、もっと大人な心でつながっていける。そういう事ではないかと思っています。
もっとも、マノフレのほとんどは人生経験豊富なオトナ。「大丈夫だよ」と苦笑いしている声が聞こえてきそうであります。オトナだからこそ、一時の感情で流されない強固な信頼が生まれるのは確かです。
真野恵里菜 「Song for the DATE」 (MV)
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