さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

先に行っててよ 鍋沼の秋は静でした

2013-12-21 | 日記


 
10数年昔の思い出の写真です。


 4・5台しかおけない小さな駐車場に車を止めてドアを開けて「先にいってて」とエリーにいうと、エリーはちらっとじじいの顔を見て走っていって沼を見ていました。誰もいない場所でのエリーはいつもリードフリーでした。じじいの指示をきちんと守るエリーでしたから。

 
鍋沼の秋の紅葉はきれいでした。


 弟の事もあって散歩もコンデジ撮影の楽しみもままならなくなりました。しばらくは愛犬の思い出を懐かしみたいと思います。

子どもの頃に帰れたと涙を流す弟に

2013-12-19 | 日記

「いましばらく幸せの命下さい」私はことばなく神に祈りました


 6時間近い前立腺がんから転移したと思われる膵臓と胃の初期がんの摘出手術に耐えて、2ヶ月の闘病の末見違えるように元気なって退院して3週間近く、今また弟は病院のベット横たわっています。昨晩甥からの電話の知らせに私は絶句してことばが出ませんでした。

 「手術後の腸の癒着、一週間ほどの入院治療」主治医の先生の診断書にはそうありました。

 数日の痛みと嘔吐の苦しみも今は治まって活字が読めるようになった。すまないけど新聞と文春を買ってきてくれと弟は言いました。

 私は幼かった日のことを思いました。 堅雪渡り(豪雪地帯の春、融けて湿った雪が凍てついた朝の寒さに氷って雪原が自由に歩けるようになります」を弟と楽しんでいたとき、弟は堀の上の薄い雪を踏み外して深い堀の底に落ちて泣いていました。私は必死に堀の穴の入り口を探して弟を助け出しました。

 その日のことが思い浮かんで、老体の私だけれども強くなって、そして辛いけど弟の心を支えてやらなければと思う今日でした。

れんげ菜の花この世の旅もあと少し 時実新子

2013-12-18 | 日記
 思わぬことで時実新子(ときざねしんこ)の句集有夫恋(ゆうふれん)を手に入れました。ふと、巻末を開いたらこの句が目に入りました。そして心がゆれました。

 私にだってレンゲの花や菜の花がなかったわけじゃない・・・
散歩道、寒々とした冬空の青に輝いている柿の実の美しさに心うたれながらそう思いました。



 うるうると遠い日の夢が輝いているような冬の空の柿にしばらく立ち止まった散歩道でした。