Sera の本棚

感動した本のことや映画を見たり、コンサートへ行ったりした感想、高槻の写真など記録できたらいいなあと思います。

「太陽の塔」

2008-06-28 20:15:13 | 

2003年第十五回日本ファンタジーノベル大賞受賞作「太陽の塔」を読みました。先日読んだ「新釈 走れメロス 他四篇」の作者森見登美彦さんのデビュー作です。妄想には妄想をと私も主人公に負けないように、登場人物のあることないことを妄想して楽しみました。森見登美彦さんの文章は声に出して読みたい本に推薦したいぐらいリズムがあって読みやすく感動します。「新釈 走れメロス 他四篇」の『山月記』の主人公斉藤秀太郎さんを思い出したり、『藪の中』の長谷川さんを思い浮かべたり、本の内容は全然違うものなのに、そのシルエットを探したり、その後の消息を知りたくなります。違う作品にも同じ香りが漂っているというか、環境が似ているというか、このように感じるのが不思議ですし、初めて持つ感情です。それだけ主人公に愛着を持っていて忘れられないからだと思います。不憫に思ったり、切なかったり、愛おしく思ったりした主人公です。心のどこかに引っかかっているのでしょう。もっと森見登美彦さんの作品を読みたいと思いました。そしてもっともっと斉藤秀太郎さんや長谷川さん、鵜山さん(藪の中の登場人物)、芽野史郎さん(走れメロスの登場人物)などと親しくお話したいと思いました。

写真は私が2005年2月に撮った太陽の塔です。太陽の塔の前と後ろの写真です。

お気に入り度:★★★★★  図書館資料 分類番号:D/913/モリ

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「素晴らしきラジオ体操」

2008-06-18 13:11:29 | 

 

三男にラジオ体操は体に良いのでするようにと勧められました。それで2007年の2月から毎朝6:30にNHK教育テレビを見ながらするようになりました。私は低血圧で朝は目が覚めずぼんやりしていたのが、体操すると目がすっきりと覚めて気持ちが良く、今日まで続いています。先日、図書館で「素晴らしきラジオ体操」ー高橋秀実著ーの本と出会い借りてきました。ラジオ体操に行く人のことを自称『ラジオ体操人』と言うそうです。主に東京のラジオ体操人のことが書かれているのですが、年中欠かさずラジオ体操に行き、決まり文句は「槍が降ろうがラジオ体操」だそうで、雨に濡れても風邪はひかないらしいです。なぜなら「ラジオ体操していますから」犬を連れてラジオ体操にやってくる老婦人は一日おきに人工透析を受けておられても「健康です」と言われ、隣の老婦人と乳房を揉み合い、転移した乳ガンの話に花を咲かせたりして、作者が「本当に大丈夫ですか?」と問うと「あたしは誰が何と言おうと、ラジオ体操のおかげで健康です」と仕舞いには怒られるそうです。また、この本にはラジオ体操の歴史が詳しく書かれています。ラジオ体操の発祥はアメリカのメトロポリタン生命保険会社でした。毎朝気持ちの良い音楽にあわせて体操をし、より多くの人を加入させ、加入から満期まで死なせずに確実に保険料を払い込ませるのが課題でした。日本のラジオ体操も戦争をはさんで紆余曲折があったようです。私は歴史より何よりラジオ体操人にビックリしました。ラジオ体操が終わると、朝のラジオ体操のリズムの余韻で今度は歩かれます。ほとんどのラジオ体操人は一日一万歩のノルマを自らに課しておられるそうです。その上、ラジオ体操人は朝だけでなく一日に何回もラジオ体操をしているそうです。恐るべしラジオ体操人!ラジオ体操人を一目みたい気持ちもあります。大阪でもラジオ体操人、健在なのでしょうか?あぁ~私はテレビ体操人でよかった。

お気に入り度:★★★★★  図書館資料 分類番号:781.4/タ

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「ADAGIO RAINBOW CONCERT]

2008-06-14 20:17:16 | コンサート&ミュージカル他

第5回 ADAGIO RAINBOW CONCERT 
2年に1回ある友達の歌の発表会です。

Polaさんはかわいらしく「Like I Do (レモンのキッス)」を歌われました。

ri-butaさんはオペラ「Ombra mai fu」を歌われました。

RICKYさんは小椋佳の曲「6月の雨」を歌われました。

Pumpkinさんは「小さな竹の橋」を歌われました。フラも拝見したかった~

お美しいMさんは「人生の扉」を歌われました。

最後は全員で「Oh Happy Day!」を歌われました。

カメラのWBの設定を「晴天」にしていて色が悪かったり、下手に撮ってごめんなさい。
お気に入り度:★★★★★ 2008-6-14 12:00~ 高槻総合交流センター8F 

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「池袋ウェストゲートパーク」

2008-06-03 17:49:26 | 

石田衣良作「池袋ウェストゲートパーク」を読みました。主人公は工業高校を卒業した真島誠、家業の果物屋を手伝ってお小遣いを稼ぎ、空いている時間は池袋西口公園のベンチに座って、ただぼんやりと過ごす19歳の青年です。学校の成績は悪かったようですが、頭は抜群にいいなと思いました。何が起こっても臨機応変にすばやく対処できるのです。私には19歳だとはとても思えません。そして人脈が広く、警察からやくざ、風俗嬢、頭脳明晰ひきこもり青年まで。仲間を適材適所に配置して見事に事件を解決していきます。文章はやわらかく、スピーディーでとても面白かったです。石田衣良さんが、もちろん取材されたからでしょうが、若者に詳しく、流行に詳しく、ところどころに出てくる流行物が新鮮でした。やさしい穏やかな印象の石田衣良さんが書かれた小説というのがちょっとピントきませんでした。でも、頭が良く、冷静で洞察力がある方だと思いました。

お気に入り度:★★★★★     知人の本:文庫本

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