あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: しなまみ上島町_連泊ツーリング(2)

2009年01月13日 | 旅するシーカヤック
2009年1月11日 3連休二日目。 初日は強風で海に出られず、自転車での島巡りを堪能したが、二日目の朝も起きてみると強い風が吹き続けている。
『これは、今日も海に出るのは無理そうですね』 『残念だけど、今日は歩いて島を巡ってみましょうか』 ということで、残念ではあるが、岩城島散策と弓削の『とんど』見物でプランを立てる事にした。

まあ、こんなもんさ。 風の吹くまま、気の向くままの自由な旅である。
***
朝食を終え、ゆっくりとコーヒーを飲み、クルマで港へ。

いったん因島に渡る。 昨日は『青丸』だったが、今日は高速船で土生から岩城島まで移動。

まずは、岩城島名物の一つである『芋菓子』工場へ。 『今日は日曜日だから休みなんでしょうね』 『ああ、そうか。 今日は日曜日ですね。 休みだったらスミマセン』

工場は稼働していなかったが、中で作業しておられる方々が居られた。 『すみません、今日は開いてないですよね?』
『工場は休みじゃが、芋菓子は買えるで』 『そうですか』と、せっかくなので工場の中に入った。 休みの今日は、どうやら工場や設備の清掃をされているようだ。

『どっから来たん?』と聞かれたので、『私は呉からです。 これは長男。 こちらは四国からです』
『ほお、呉と四国か。 どんな関係?』 『はい、カヤック仲間なんですよ』
そこから、芋菓子の作り方やシーカヤックの話などなどで盛り上がった。
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『芋ケンピと芋菓子の違いは何ですか?』 『そうよの。 普通は全部自動で作りよる。 ここじゃあ、揚げるのも、砂糖蜜をまぶすのも、全部人がやりよる』 『芋が違うても揚げ方は変えんといけんし、自動じゃ上手うできんよ』
『この細いのと太いのは、どう違うんですか?』 『細い方が簡単よ。 だれでもできる』 『なるほど。 太いと中まで均一に火を通したりするのが難しいんですね』 『ほうよ。 それを一つ一つ見ながら調整する』

『今日はカヌー日和じゃないよな』 『ええ、今日は風が強すぎて。 仕方なく船で来ました』
『上島町は、マリンレジャーに力を入れようという話もあるようや。 カヌーもええんじゃないか?』 『ええ、年に何度も漕ぎにきますが、ここはシーカヤックにええと思いますよ! ぜひ、シーカヤックをやって欲しいですね』

私の持っているペリカンケースを指差しながら、『あんたの持っとるんは何ねえ?』 『これは防水ケースです。 カメラや貴重品を入れとるんですよ。 これは頑丈やし、水に浮かぶし、少し高いけどええですよ』

芋菓子工場は休みだったが、いろいろなお話を伺えて良かった。 『ありがとうございます。 いろいろとお話を伺えて楽しかったです。 また、工場が動いとる時に来ます!』
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再び集落を散策。 散策好きな”まささん”と一緒に、岩城島の細い路地を歩き回る。
 
途中で見つけた、『島の神さま』と『水神さま』 なんとも良い感じ。

雪がちらついてきたなか、岩城島の八幡さまへお参りし、お昼ご飯は『よし正』さんへ。
今日は日曜日なので、残念ながら定番の『よし正』定食はなかったが、そのおかげでこれまで食べた事の無かったメニューを開拓。
長男は『島豚を使った焼肉定食』 私は、これまた島豚を使ったカツカレー。 特に、長男が頼んだ『島豚の焼肉』が絶品。
『おお、これはおいしいなあ!』 『いやあ、今日はよし正定食がなかったけど、そのおかげで新しいメニューにトライできて良かったよ』
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再び高速船で弓削に戻り、港から歩いて『松原海岸』へ。 開始時間から半時間ほと経っていたが、まだ『とんど』の火は燃えていた。 『まだ燃えてますね。よかったなあ』
『どうですか。 お汁粉ありますよ』 『ありがとうございます。 いただきます』 海岸で、おいしいお汁粉をいただく。 『うん、美味い』

まささんが、地元のおばちゃん達と話しているので近寄ってみると、とんどの灰をブリキのバケツに入れていた。
どうやら、とんどの灰は家に持ち帰り、家の周囲に撒いて『魔除け』にするのだとか。 ふうん、そんな習慣があるんだなあ。 聞いてみるものだ。
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とんどの見学を終え、今日はゆっくりと弓削ロッジのお風呂に浸かる。 その後、因島の土生の裏道を散策して生名島に戻った。

キャンプ場では、差し入れに頂いた生名島名物の一つである『杜仲茶ようかん』を食べつつ、しばしの休憩。
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夕食には、これまた差し入れでいただいた採りたての『なまこ』と、岩城島で仕入れてきた『島豚』の焼肉。
なまこは、まるまる一匹をいただき、オピネルで捌いて柚子ポンで味付けした。 『おお、これはおいしいねえ』
島豚の焼肉は、軽く焼いてこれまた柚子ポンでいただく。 『うん、これは旨い!』

そして酒は『村上水軍』 これで『しまなみ』らしい夕食になった。 もう何も言うことは無い。 満足満足!
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翌朝。 最後に期待していた最終日の朝も、これまでの二日以上の強風が吹き荒れていた。
『まあ、こんな時もありますよ。 ここなら比較的近いから、何度でも来れますしね』

と言う訳で、朝はゆっくり過ごして出発。 『お疲れさまでした。 次回は一緒に漕げると好いですねえ』

帰りには『太華園』に寄り、おいしい中華そばを食べて、3連休の旅の〆。

珍しく3日続けて吹き荒れた強風で残念ながら海には出られなかったが、これまで行きたくて行けなかった上島町のディープなスポットをゆっくりと巡ることができた。 自転車を漕ぎ、集落を歩き、船旅も楽しんで大満足の3連休。
『あるくみるきく』の旅になった、しまなみ_上島町連泊ツーリング。 やっぱり、ゆっくりとできる連泊の旅は楽しいな。
『まささん』、今回は漕げませんでしたが、一緒に遊んでいただき本当にありがとうございました! また、機会があればよろしくお願いします。

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