A whiSper Of memOrieS

☬Murmure de mémoire☬

Urayasu-571

2024-04-30 | Urayasu
勝手にブックリレー。|①『体験格差』(今井悠介著、講談社現代新書、2024年)☞タイトルから様々に想像が掻き立てられる。家庭収入の格差は親の体験格差を作り出し、それは子どもの体験格差に直結する。|②『日本の税は不公平』(野口悠紀雄著、PHP新書、2024年)☞日本社会で現在施行されている不公平な税制により、政治家は非課税⇒庶民は増税の方向性が決まっており、国民の負担は増えつづけ、貧困化が一層深刻化している。①に絡めれば、大人と子供の体験格差は自然発生的なものでは全くなく、現行制度ならびに為政者が作り出している。第1章「税を誤れば国は滅びる」と第2章「気がつけば、いつの間にやら負担増」必見。|③『世界と比べてわかる 日本の貧困のリアル』 (石井光太著、PHP文庫、2023年)|

犬HKニュースでは、ここ数日の間に、にわかに能登被災地関連の話題が増えだした。しかし、Twitter上に溢れている住宅地の広大な瓦礫の山の映像や断水状況の改善等の「惨状」はほとんど報道されない。そのあまりに牧歌的なニュースを見ていると、被災地にはすでにもとの生活が戻り、被災者は立ち直ったかのような錯覚さえ覚える。無論そんなはずはない。同局は、政府・行政の復興対応の遅さへの批判に結びつかないように、大阪万博開催中止の機運が盛り上がらないように、すなわち視聴者の批判精神を刺激しないように、巧みにコントロールしている。我々が知りたいのは、政府や自治体の復興計画の進捗状況や見通しであり、そういう根幹に触れずに被災者の生活の細部ばかり取り上げる報道は小手先のごまかしである。|

政府に対する忠犬ぶりと視聴者の報道への突き上げの両方に挟まれながら苦慮している様子も少しだけうかがえるが、王道である「政府広報テレビ局」は変わらない。例えばその証拠に、「いまこのタイミングで外遊なんかして金をばらまいている場合でしょうか?」という多くの国民が素朴に思っている疑問にはまったく触れない。そして、客観報道なぞと称して「外遊の成果」を無批判に宣伝するであろうことが火を見るより明らだからである。庶民の上げる声は、政府批判でないものだけを丁寧にピックアップしているくせに、為政者の言動は「客観的事実」なので無条件に報道価値があり、そのまま垂れ流していいというわけだ。為政者が裏金問題等でこれだけ間違った行動を取っているのに、まだ彼らの行動には客観性があり、正しいと思っているとは完全に庶民感覚と乖離している。|
犬HKの報道姿勢に対しては、視聴者の不満と怒りが日増しに膨れ上がっている。他のメディアをそれなりにチェックすれば、そこかしこで小細工していることがバレバレなのである。こんな視聴者を馬鹿にした有料放送がいつまでも通用すると思っているのか。|

ピッチャーに例えるなら、投手がようやくマウンドに上がり投球を始めたのだが、絶対にストライクゾーンに球が行かないように、(目立ちすぎるので)暴投にもならないように、極めて慎重に球筋と球速をコントロールし、打者(視聴者)に打ち返されないようにコースを外している。その頓珍漢なファーボールをいつまで続けるのか。すでにブーイングの嵐なのに聞こえないフリか。|
※前記したが、強制的に視聴料金を払わされていなければ、私はここまで熱心に批判はしない。有料のテレビ局の報道が、視聴者の知る権利を満たすものではなく、相も変わらず政府に対する忖度や広報ばかり流しているから言ってるまでのこと。|
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