虚構の壁
2013-09-24 | 詩
世界の言い訳を侮蔑した
僕らは僕らだけの約束を信じた
そんな夜
間違いだらけの寄り道に
青い月明かりが優しく降り注ぐ
ただゆっくりと音も無く降り注ぐ
やがて辿り着いた地平に於いて
友人達は大人と呼ばれた
皆哀しい目をしていた
果たさされない約束の多さに辟易とする午後
お湯を張った湯船で鎮魂した
その陽だまりには私は居ないの
君はそう呟いた
あなたは在るけれど私は無いの
まるで珈琲に入れる砂糖の分量の様に
君は僕に的確に指示した
打電される文法には
僕は全くの不得手だったのだ
優しい微笑が哀しい嘲笑であった事実に僕は気付けない
いつか侮蔑したはずの世界の法則が
高い壁のように立ちはだかるのだ
巨大な建築物を目の当たりにして
僕はため息をつき煙草に灯を点ける
君が云った通りだね
愛しているけれど愛されていなかった
夕暮れの繁華街に消える君の後姿を凝視し
やがて辺りが暗くなり青い街灯の灯が灯る頃
やけっぱちになってポケットウイスキーを舐めた
間違いだらけの路地裏
だがしかし其処に真実があるような気がして
僕は永遠に彷徨い続けていた
ごらん
そういうのを彼らは見逃さないんだ
職務質問の合間に空を眺めた
けっして見えない星空
喫煙を注意された僕は
口寂しさを誤魔化す為口笛を吹いた
あの誰も居ない廃墟の遊園地にて
あなたは在るけれど私は無いの
君の懐かしい声に発狂したくなる
恐れるのは
僕が居なくなることではなく
君の存在が薄明かりに消えてゆくこと
薄明の余韻
ブレス記号を見落として
ふいに呼吸困難が訪れる瞬間
舞台に立ち尽くした僕に
優しい微笑みに似た哀しい嘲笑が降り注ぐ
今夜の雨の様に
だめだよ
お願い
消えてしまわないで
許されるのならば
僕は泣く
虚構の壁に囲まれた廃墟の中で
僕らは僕らだけの約束を信じた
そんな夜
間違いだらけの寄り道に
青い月明かりが優しく降り注ぐ
ただゆっくりと音も無く降り注ぐ
やがて辿り着いた地平に於いて
友人達は大人と呼ばれた
皆哀しい目をしていた
果たさされない約束の多さに辟易とする午後
お湯を張った湯船で鎮魂した
その陽だまりには私は居ないの
君はそう呟いた
あなたは在るけれど私は無いの
まるで珈琲に入れる砂糖の分量の様に
君は僕に的確に指示した
打電される文法には
僕は全くの不得手だったのだ
優しい微笑が哀しい嘲笑であった事実に僕は気付けない
いつか侮蔑したはずの世界の法則が
高い壁のように立ちはだかるのだ
巨大な建築物を目の当たりにして
僕はため息をつき煙草に灯を点ける
君が云った通りだね
愛しているけれど愛されていなかった
夕暮れの繁華街に消える君の後姿を凝視し
やがて辺りが暗くなり青い街灯の灯が灯る頃
やけっぱちになってポケットウイスキーを舐めた
間違いだらけの路地裏
だがしかし其処に真実があるような気がして
僕は永遠に彷徨い続けていた
ごらん
そういうのを彼らは見逃さないんだ
職務質問の合間に空を眺めた
けっして見えない星空
喫煙を注意された僕は
口寂しさを誤魔化す為口笛を吹いた
あの誰も居ない廃墟の遊園地にて
あなたは在るけれど私は無いの
君の懐かしい声に発狂したくなる
恐れるのは
僕が居なくなることではなく
君の存在が薄明かりに消えてゆくこと
薄明の余韻
ブレス記号を見落として
ふいに呼吸困難が訪れる瞬間
舞台に立ち尽くした僕に
優しい微笑みに似た哀しい嘲笑が降り注ぐ
今夜の雨の様に
だめだよ
お願い
消えてしまわないで
許されるのならば
僕は泣く
虚構の壁に囲まれた廃墟の中で