死にたくなることは
なくなりました
急に
泣き出してしまいそうに
なります
こわれた時計は
分解されるしかありません
わかりきっていたことです
あなたの残り香が
美しくて
しばし 僕は
まどろみ
そしてゆっくりと
涙を流すことでしょう
こわがりやさんですね
なんにも
ないのにね
それが やたらに
怖いのですか?
つぶやく言葉の
1つ1つは
けっしてお酒や薬のせいだけでは
ないのでしょう
指のないギタリストや
耳のきこえないピアニストに
ひどく
憧れます
こわれたものは
不自然で
優しくて 愛おしい
あなたや
僕のようですね
まるで
あなたは
歌うことを止めましたが
僕は
いつだって歌を
創っています
あなたが
歌ってくれるよう
祈りながら
紙を折って
飛行機をつくる
雨に濡れて
動かなくなる
そんな
気持ちです
電話の音が
止みません
しゃべり声がします
それが
ひどく 僕を
怯えさせます
消えて
なくなればいいのに
いっそのこと
あなたの
今日の
暮らしを想う
大切なものを
なくさないように
最後の
言葉でした
2人あわせて
300円しか
持っていなかった
あの頃に
とても
戻りたくって
そんな
気持ちです