寄り道
2009-04-22 | 詩
ふてくされた表情で少年が云う
だって、僕のせいじゃないのに
少女は幼い言葉に辟易し
黙って返事もせず窓から空を眺めている
沈黙が冷徹な意思表現だと分かるには
少年は経験が足り無すぎたのだ
こわいものなど何もなかった
失う哀しさ
得たものは全て自分の手柄だと信じ込む
空想の産物が彼のレゾンデートル
信じなかったのだ
全てが移ろいやすいことなど
もう帰らない
蛇行する直線でハンドル操作に誤り
壁は音を立て
境界線の端をうろうろと日に迷う
どうしてまっすぐ走れないんだい?
少年が呆れ顔で無難に前輪駆動を操る
寄り道は
寄り道は嫌いかい?
僕は瓶のビールに口をつける
そうじゃないけどさ・・・
彼はまたもやふてくされる
もう返らない
説明文はよくお読みになられた方が宜しいでしょう
図書館の中年の司書がこちらを伺う
図書館をでて右に曲がった
どうして左に曲がるのさ?
少年が大声で問いただす
右じゃなかったのか
少女が何も云わず
てくてくと左の路地を歩き出す
僕は道にただ立ち尽くした
少年は右に
少女は左に
そうして僕は
右と左が分からない
沈む夕日がやがて夜のとばりを告げ
僕は悪戯にただ混乱し錯綜す
寄り道は嫌いかい?
影が長く伸びる夕暮れ時の
何故か知らない何時かの岐路
寄り道は嫌いかい?
だって、僕のせいじゃないのに
少女は幼い言葉に辟易し
黙って返事もせず窓から空を眺めている
沈黙が冷徹な意思表現だと分かるには
少年は経験が足り無すぎたのだ
こわいものなど何もなかった
失う哀しさ
得たものは全て自分の手柄だと信じ込む
空想の産物が彼のレゾンデートル
信じなかったのだ
全てが移ろいやすいことなど
もう帰らない
蛇行する直線でハンドル操作に誤り
壁は音を立て
境界線の端をうろうろと日に迷う
どうしてまっすぐ走れないんだい?
少年が呆れ顔で無難に前輪駆動を操る
寄り道は
寄り道は嫌いかい?
僕は瓶のビールに口をつける
そうじゃないけどさ・・・
彼はまたもやふてくされる
もう返らない
説明文はよくお読みになられた方が宜しいでしょう
図書館の中年の司書がこちらを伺う
図書館をでて右に曲がった
どうして左に曲がるのさ?
少年が大声で問いただす
右じゃなかったのか
少女が何も云わず
てくてくと左の路地を歩き出す
僕は道にただ立ち尽くした
少年は右に
少女は左に
そうして僕は
右と左が分からない
沈む夕日がやがて夜のとばりを告げ
僕は悪戯にただ混乱し錯綜す
寄り道は嫌いかい?
影が長く伸びる夕暮れ時の
何故か知らない何時かの岐路
寄り道は嫌いかい?