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眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

宿題

2023-02-14 | 
その日生きていた呼吸たち
 或るはずの意識
  無音の優しさ
   そうして
  お昼寝の時間
 
   黙って封印した筈の空想は
    みんながおいしいごはんを食べれますように と
     可笑しいね
      そんな夢を見たんだ

      あなたを最近よく思い出すんだ
       愛用の鞄や
        嬉しそうに見せる
         論文の初稿や
          そういえば
         一緒に寝そべって
        懐メロを唄ったのは
      柔らかな記憶のお昼寝の時間
     愛用のルーペは何処にしまったのだろう?

      写真を眺めている
       ねえ
        僕にはいささか荷が重すぎやしないか?
         でもねたぶんね
          優しい笑顔を浮かべて
           大丈夫、と云ってくれるんだろうね
            いつもの様に

           冬の空気がきりっとしたので
          僕は珈琲を飲んだ
         暖かなものに触れたくて
    
        どうしてあなたのことばかり
       奇妙に考えるのだろう?
      お休みの昼寝の時間
     ワインを一本空ける時間
    仏壇のあなたのほうを垣間見る

   その日生きてた呼吸たちが泳ぎ出し

  僕は切なくてただ
 虚ろな微笑みで毎日をやり過ごす
あなたなら
 きっと解き明かした問題だ
  
    「宿題」

    弟がビール片手に呟いたのは
     やはりいつかのお昼寝の時間

      宿題なんだ



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エドガー・エンデ

2023-02-09 | Weblog
エドガー・エンデは、ナチス政権下のドイツの画家だ。
ミィヒャエル・エンデの父親といえばご存知の方も多いかも知れない。ミィハャエルは、「モモ」や「はてしない物語」を描いた世界的な児童文学作家だ。
父、エドガーの絵はナチスによって「退廃芸術」の烙印を押され長い間、闇の芸術とされ作品も散在していた。息子ミヒャエルの世界的な成功もあり、ミヒャエルはその幾つかを収集した。そして、父エドガーの作品展を僕の知る限り1度だけこの日本で行なった。
当時、ミヒャエル・エンデに傾倒していた僕は、長崎の美術館に五回足を運んだ。
なぜか、いつも雨の日だった。
路面電車に揺られて、僕は寮からエドガーの絵を観に出かけた。開催期間は限られている。しかし、寮の寮則で外出には外出届けが必要だったし時間も制限されていたので、美術館に行く為に脱寮するのはなかなか危ない橋をわたるようだった。
雨に濡れた学生服のまま、美術館に入った僕はエドガーの作品に釘ずけになった。
この親子の作品の背景には、必ずルドルフ・シュタイナーという人の神秘主義、思想が大きな影響を及ぼしている。高校生の僕にはいささか難解すぎるきらいがあって、シュタイナーについてはあまりよくわからなかった、もちろんいまだに難解だ。
沢山の本がでているようだ。日本でいち早く彼を紹介した子安みち子先生の娘はシュタイナー教育を受け、いまではエレキべーシストとして有名だ。
話がそれた。
ミヒャエルが亡くなったあと、エドガーの作品展を当時の規模で行なうのは素人の僕でもムツカシイと思える。いいもの見たな~とつくずくそう思う。
お金のない高校生の僕は、なけなしのお金をはたいてエドガー・エンデの画集を手にいれたのだった。いまでも、宝物のひとつだ。
画集を開くたびに、雨の石畳をとぼとぼ歩いた高校時代をおもいだす・・・。


コメント (2)
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