眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

時間

2006-07-31 | 
やがて暑い季節がやって来た
 一年前のこの季節も
  やはり暑かった

  記憶は
   やがて世界の果てに辿り着き
    水平の地平はがけになっていて
     その虚無へと全てを洗い流す

    忘れられないこともある


    この一年は色々な感情との闘いだった

    言葉にするのが難しい
     感情

    蝉の声が止まない


     _(PS.しばらく自分を取り戻すためにお休みしようと
         想います。いつも覘いて下さる方々、コメントを下さる
          皆様。いつも本当にありがとう。
           言葉に出来るようになったら、すぐに戻ってきますね。
            お体に気をつけて・・・。

            またね!)



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パントマイム

2006-07-23 | 
身振り手振りのパントマイムの
 背後の情景は
  いつだって灰色の香りのした
   無音の背景

それらが求める刹那の
 子供の頃に観る世界の美しさは
  成長の隙間からこぼれをちた一滴の雫

  在るだけの声を枯らし
   その他の誰かは
  永遠の静かでひんやりとした世界を望み
   深い眠りにつく

   街灯の下で
  彼はまるでマネキン人形の様に動かない
 5分眺めたけれど瞬きひとつしなかった
安ホテルの部屋の鍵をしっかり掛けて
坂の多い異国の空気にまどろんだ

  ある筈のものを探し
  ある筈のものを見失う
   
   そうしていつしか動けなくなったんだね
    まるでパントマイムの様に
     月明かりも街灯の妖しさに消えた
      午前0時

   パントマイムの唇が僅かに動いた
    「THANKIYU FOR COMINNG
PULESU HElPU ME・・・」

  手を上げたけれどタクシーは止まってくれない
「阻止せよ
  どんな手段を用いても」

   呆然としたのは
    見失ったんだ
     なにかたいせつなものを
    ジョルジョ・デ・キリコの様な
   長い影が伸びる
  いつまでも
  
   パントマイムは
  多分 いまだってあの場所で
 身じろぎもせず立ち尽くしている

  同じだ



    
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相談者

2006-07-18 | 
かすれた声が受話器ごしに呟く
 それはささやかな日常の偏屈であったり
  皮肉に自嘲めいた笑いであったり
   絶対の秘密事項であったりもするのだが

  人は
   どうしてこんなにも弱いのだろう?
    壊れ物だ
     取り扱い注意の印の入った
   そうして
  やがて腹が減り
 深夜に冷蔵庫の食べ物の残骸を探し始める

   悩んでばかりも要られないのだ

     忙しい話だ

   太宰や三島が良き理解者だったのは
    太古の昔
   思春期の危うさは
  時を経て酔いどれの調子はずれの鼻歌にかき消さる

     どちらがしあわせなのだろう?
    ガラス細工の美学と
   せわしない日常の暮らしと
  どちらにせよ
 僕は縁側でビールを飲み煙草を燻らせ
彼等は何処かへ逝ってしまった訳だが

  ね 聴こえているのかい?
 電話の声に同じ言葉を返そう

  ネ 聴コエテイルノカイ?

   相談者は何時しか自制がきかなくなり
    自分の悩み事に集中し始める

     そんなに強くも無いさ
      解りきった事
     一年中強いなんて
   週休二日制の労働基準法に反してる
  
 胃袋の痛みを忘れる為に酒を飲む
  もちろん褒められた行為ではないが

    ネ 聴コエテイルノカイ?


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音楽

2006-07-16 | 
はじめは
乾いた音だった
その拍手は
ぱらぱらと降ってきた
そこでは
我々と彼らが
哀しいくらいに
演じ続ける
ガラス玉より透き通った
その こころ
嘘だらけの世界で
そのことだけは
きっと
確かな気持ちだったはずだ

ただ願う
この想いがずっと
消えて
なくなってしまわぬように
僕は馬鹿だったから
その意味がわからなかった

     二度目の歌声は
     聞き取れるか
     聞き取れないか
     わからないくらい
     か細い
     少ししめった拍手は
     なんだか 優しかった
     僕らは
     力の限りに
     歌い続けるべきだったんだ
     どうか
     ひとりぼっちじゃ
     ありませんように

     ばいばい と
     君はつぶやいたので
     三度目の音楽は
     すこし哀しい
     夢が終わる

     ばいばい 
     僕は
     こころが
     ずきっとした

              どうして 君と
              離れ離れにならなくちゃあ
              いけないのか
              僕は 知らない

              全てが夢だったなら
              ただ君と
              いたかった
              終わりがないみたく
              いたかった
              この想いがずっと
              消えて
              なくなってしまわないように
              みんな
              哀しい
              音楽だった

                         やがて終わりの
                         くる日までに
                         その意味がみつかったなら
                         いつか こっそり
   答えを
                         交換しあおう






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捨て猫、あるいは野良犬

2006-07-15 | 
捨て猫
暖かさを求めて、じゃれつき蹴りつけられる
ただ
暖かなミルクが欲しいだけなのに

野良犬
雨の中で びしょ濡れになった三本足の君
街で最後に野良犬を見かけたのは
果たしていつのことだったのだろう?

君の哀しい瞳を
直視することが出来ない

街角にたたずみ
何かに おびえた

懐かしい記憶
思い出したもくない昔の話

あの頃
よく履いていたブーツは失くなった
いっぱしのロックンローラー気取りの僕らは
いつだって
捨て猫や野良犬のようだった

もう
街で見かけない
でも
暖かさが欲しくって
何かに すがりつきたい



   こころが壊れそう


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回復

2006-07-09 | 
回復期に必要な物

  1.ご飯
  2.大切な人たち
  3.深い眠り

  クーラーの効いた部屋で
   好きな音に身を浸す

   眠りたい


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暴風域

2006-07-09 | 
台風の日
 子供達は嬉しそうにはしゃぐ
  風に向かって靴を飛ばす
   追い風を受けていつもより速く走れる
    
  災害も農作物の心配も
   大人の仕事
    祝祭の鼓動の激しさといったら
     この島の
    強烈な色彩感覚は
   天候の不具合を鮮やかに彩る

  台風の日はお休み
 それにもうすぐ夏休みさ

   坂道を駆け下りた
    傘をめいいっぱい広げて
     風の勢いで真剣に身体が浮き上がる
      そんな確信に満ちていた
       飛べると信ずる

   台風の日
  懐中電灯を忘れずに
 いつ停電するか分からないからね
  
   世界は停電しやすい
  忘れがちな最先端の機械の盲点

   非日常に近いのは
    子供の特権
    大切な権利

   僕は子供じゃないので
  暴風域のど真ん中でウィスキーを一口
    大人の特権

   風が震えている



  
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噴水のある風景

2006-07-05 | Weblog
噴水には水がなかった
空は高く
澄みとうっていたけど
コートのポケットに
手をつっこんでしらんぷりした
心のどこかが震える
傷口をなぞるとなんか
にぶい痛みが走った


     通りすがりの自転車の
     小人みたいな女の子は
     こっちを向いて
     不思議そうな顔をする
     煙草をくわえて
     隣のおじさんは
     美味そうに
     煙 吸い込んだ
     大切な
     なにかがあるのさ

噴水には水がなかった
通りすがりの人達が
いろんなものを
抱え込んでるので
  「世界」
と思った


傷口をなぞるとなんか
にぶい痛みが走った
そんな風景
それだけ

     心のどこかが
     震える
     傷口をなぞるとなんか
     にぶい痛みが走った


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2006-07-02 | 
白黒のフィルムは
 映し出すだろう

  凍え震えている

   閉ざした時間の数だけ
    貴方が哀しく見える

  消え行く静か過ぎる沈黙

 かつて
  ざわめきが僕を捉えていた
   擦れた木々の歌声
    ちからない鳥の飛べない羽
     窓から射し込む
      冬の日の弱弱しい旋律
       そうして
        何処ともしれぬ遠い街角

       かつて
      僕はどうしようもなく途方に暮れていた

     真夏の正午
     海辺の風景

    照りつける哀しげな日の斜光
   風は切なさを漂わせて
  想い描く古い時計台が
 静かに鐘の音を響かせる

  
                ここは一体何処なのだろう?
               一抹の不安と
              こころを騒がす絶望的な郷愁
             
             あの人々は何処へ行ってしまったのだろう?
            あの瞬間へと誘ってくれた彼等

           廃墟の町の誤算は空気が薄い

          たたずんでいるんだ

         いつか


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