柴犬多頭飼い コクマチャどん

コロクロ日記で07年に開設したブログ。15年から『コクマチャ日記』、さらに24年から『コクマチャどん』になりました。

生前整理 最終回

2018-03-02 08:48:07 | 介護

1月中旬にケアマネさんと相談して、年末に体験入所してきた施設に2/1からお世話になることに決めた父。2月いっぱいはマンションを借りたままにして、毎日施設からマンションに通い片付けをしたというところまで書いたのだが、その間のことをまとめようと思う。

マンションに引っ越したとき、一人暮らしなのに前住んでいた家から荷物のほとんどを持ってきてしまった。が、父はすごく真面目な性格で、いいかげんなことが大嫌いなため、すべての荷物に目を通して仕分けをしないと気が済まないタイプ。なので、きっちり進めていきたいのだが、そうしたいと思っても、体が自由に動かないことと『思い出のものだから』とか『もったいない』の気持ちが強く、思うように片付けが運ばなかった。私は父の荷物に対して思い入れがあるわけではないので、退去する日にちから考えてさっさと片付けたいため勝手に仕分けしようとすると、口には出さないけれどムッとする顔をする父。日にちが足りないと言うことで、最初は土日も片付けに行き、しばらくは親子間で険悪な(?)雰囲気になることもあった。

(衣装ケースの大量の服も仕分けが大変だった。業者さんが来られる日より前に、押し入れの中もスッキリ)

遺品整理だと家族や業者さんで仕分けして処分するわけだが、生前整理となると本人がいるので「全部まかせるから片付けて」と言ってくれるタイプの人でないと、ものすごく大変だと言うことをつくづく感じた。また、持ち家の場合片付けに期限があるわけではないのでゆっくりできるが、賃貸だと片付けだけのために借りていれば、住んでもいないのに家賃を払い続けなければならないのでとにかく早く片付けたい。

(90近いおじいさんの一人暮らしとは思えない雰囲気の部屋(笑))

業者さんの見積もりのとき、綺麗に片付けなくてもそのままでいいですよ、こちらがやりますからと言っていただき私も父も気が楽になり、土日はマンションに行かないで休むと決めた。が、残り数日になったところで、やっぱりあれも持ってくこれも持ってくと言いだし、何度もマンションと施設を往復することになった。

(いらない物をまとめては縛ったり箱に入れたりして和箪笥の上にまとめ、持ち帰ったりエコステーションに持って行った)

搬出当日は、父が淋しい気持ちになると思い、私一人で立ち会うことにしたが、ちょうど娘も仕事が休みということで来てくれた。風もない暖かな日だったので、ドアが全開になっていても全く寒くなかったので助かった。かなりのものをリサイクルステーションに持って行ったり、ゴミとして出したりしたので、業者さんに持って行っていただくものは少なくなったが、それでも昔のずっしり重いたくさんの背広など運ぶのが大変な物など残してあったので、段ボール箱に何箱も持ち出されていった。

(マンションに来て一度も着ていないという、すごく重たい背広がたくさん入っているタンス。この中身はそのまま業者さんに処分をお願いした)

業者さんに持って行ってもらおうと思っていた本やCDは退去数日前に、スーツケースに詰め込んで買い取りのお店に持って行ったら、なんと8000円を超える金額になった。本は5~20円のものがほとんどで、高くても400円だったがCDは1000円で売れる物もあった。

(マンションに忘れ物をして、夜、取りに行ったときに見た夜景)

今はネットを利用し、自分で値段をつけて売ることもできる時代だが、写真を撮って送ってっていうことまでやる気力が無いので、せいぜい私にできることと言ったら買い取りのお店に持って行くことくらいだった。電化製品や家具などは綺麗でも、年数によって値段がつかない事が多いらしい。小型の家具を2つ持って行ってみたけど、300円と無料引き取りだった。

(父はこの6年間、天気のいい日は夕方ベランダに出て「今日も1日無事に過ごせました」と夕日に手をあわせていたらしい)

かなり片付けてあったにもかかわらず、エレベータでの移動と言うこともあり運び出しは2時間半近くかかった。

(家財道具の運び出しのあとのがらんとした部屋)

タンスの下に耐震用の強力ジェルを使っていたが、強力すぎてタンスが動かず、最終的にはタンスの板が剥がれた。あ、でも、このあと板もジェルもちゃんと剥がすことができたのでよかった。

(業者さんたちもこれのせいで、タンスや食器棚を動かすのに苦労されていたが、耐震効果は抜群ってことなんだな)

荷物がすべて運び出された翌日(2/28)父と、お世話になった同じ階の方や、父のことを気にかけていただいた方のところにご挨拶にうかがった。淋しいと言って泣いてくださる方もいて、そのときまでお会いしたこともなかったのに私までもらい泣きしてしまった。マンションの鍵を管理人さんのところにお返しする前に、一部屋ずつ「今までお世話になりました。今までありがとうございました」と言っている父の背中が淋しそうだった。

(マンションとお別れする時の父)

あとは父が施設の生活に慣れれば、今までのようにずっと一人きりではなく1日に何回かは人との交流もあるし、何かあっても職員の方が駆けつけてくださるので安心かなと思う。食事の心配をしなくていいこともホッとする。父の片付けを手伝ってみて、私自身も何年も使っていないいろんなものを、これから少しずつ整理していく気持ちになった。体が動くうちに、やれることをやっていこうと思う。といいつつ、テレビ・電気ストーブ・扇風機などいろいろもらってきてしまい置き場に困っているのだが

(結局いろいろ持ち込んだ施設の部屋。これからお世話になります)

2月は、自分のブログの更新以外ほとんどパソコン前に座る時間もありませんでしたが、また、皆さんのブログにもゆっくり訪問させていただきま~す

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