長々と書いた、私の体験した多頭飼いの記事におつきあいくださった皆様、ありがとうございました。 仲良くなれば楽しく幸せいっぱいの毎日で、うまくいかなければ悩み多き日々になる多頭飼い。 そのどちらも経験してきて思ったことを、最後にちょっとだけまとめてみます。(今日の写真は、記事とは関係ありません)
多頭飼いについて調べると、性別や犬種や年齢によって“こういう組み合わせは難しい”と、いろいろな例があげられていることがあります。特に♂同士は難しいというのはよく聞きますが、♂同士でもとても仲よく暮らしている子たちがいます。犬種、大きさ、年齢差でもケースバイケース。 同じ犬種でも、性格は個体によっていろいろですし。 多頭飼いで一番重要なのは、個々の性格と『相性』なんじゃないかと思います。
ただ、相性といっても、先住犬と会わせてから新しい子を迎えることができるということって、なかなかないですよね。(会わせたとしても、そのときはよくてもあとでダメとか、その逆もあると思いますが) なので、相性がどうなるかは、迎えたあとでわかることがほとんどです。上の子がフレンドリーで、あとから来た子も穏やかだったりした場合、何の問題もなく、すぐにお互いを家族として認めあえる確率は高い気はしますが、上の子が甘えん坊で飼い主さんベッタリのような子だったら、新しい子を迎えることで大きなストレスを抱えるかもしれませんし(クロのタイプ)、ヤキモチをやいて攻撃的になるかもしれません。 また、新しく迎えた子の性格が強すぎる場合(マロのタイプ)、先住犬との上下関係がなかなか作れないかもしれません。 また、性格とは関係なく、ただ相性が悪い場合もあるかもしれません。 でも、迎えてしまった以上、『うまくいかなくても投げ出すわけにはいかない』という覚悟が必要です。
仲良しになった場合
・最初からうまくいけば万々歳で、楽しい多頭飼い生活ができます。楽しさは無限大!?
・仲間がいれば、いつも遊び相手がいるわけですし、お留守番も淋しくないと思います。(お留守番しているときは1頭でも多頭でも、たぶんほとんど寝ていると思うので、待っている間の淋しさはあまり関係ないかもしれませんが)
・くっついて寝ている姿、楽しそうに遊んでいる姿を見ていると、とても幸せな気分になれます。
うまくいかない場合
・それぞれが安心して過ごせるスペースを確保できるかも大切な気がします。 気に入らないと、相手の姿が見えるだけで威嚇しあったりすることもあるからです。もしそうなってしまったら、お互いが見えない場所に生活する場所を作ってあげないと、それぞれの子が落ち着かず安心して過ごせないでしょうし体調を崩す場合もあります。
・飼い主さんにもストレスが、かなりかかる気がします。 多頭飼いしていても別々に生活させればいいと割り切ってしまえば別ですが。
仲が良くても悪くても
・お金は犬の頭数分かかります。 特に高額になるのは獣医さん代です。 狂犬病予防、混合ワクチン、フィラリア予防の他に、怪我や病気になればその費用もかかります。 フード代ももちろんかかります。 どうしても預けなければならないときのホテル代、頭数が多ければ多いほど、一度に驚くほどの出費となります。(2~3泊でもホテル代にビックリしましたが、万が一、飼い主さんが長期入院とかになったりして、家族も忙しくてお世話できず、ホテルで何泊もさせなくてはいけなくなったら、頭数が多いととんでもない額になると思います) トリミングに出す場合も同様に大きな出費となります。(我が家の子たちは節約のため、シャンプーは自宅、爪切りだけお店にお願いしています。毎年年末に、年に一度のトリミングに出していましたが、ついに4頭になったので今年からはそれもやめようかと考え中です)
・見ていないところで吐いたり下痢をした場合、どの子かわからないことがあります。 ひどい場合は、そのとき誰かわからなくても症状が繰り返されたり、元気がなくなるのでわかりますが。
・1頭だけなら、その子に全愛情をあげられるけど、何頭もいるとやっぱり愛情も分散する気がします。 なので、1頭1頭にかけてあげる言葉や時間は、頭数が多ければ多いほど大事にしてあげたいと思います。
・抜け毛の多い犬種の換毛期は大変なことになります。 さっき掃除したのに、もう毛だらけ~みたいな。
・頭数が多いと一度にお散歩に行けません。私は一人で行くときは2頭ずつにしています。なので、お散歩の時間は倍かかります。 が、コロが行かないときは黒3頭で。 ただ以前、首輪抜けしたワンちゃんが突進してきたとき、2頭は抱き上げましたがクロはそのまま私の足元で吠えました。 飼い主さんが追いかけてきてすぐに捕まえてくれたので良かったですが、何かあったとき多頭連れだと対処できない場合もある気がします。
・たくさん飼っていて、その子たちの年齢が近いと一斉に介護が始まる場合があります。(我が家では2頭ずつ年が近いです) 私は結婚前にも何頭かの犬たちと暮らしていましたが、『犬の介護』の経験はありません。 私の親が犬たちの面倒を見ていたということもありますが、病気だったり、病気じゃなくても介護をする状態にならずにお別れしてきました。 今いる4頭は、私が初めて自分自身で育てた子たちなので、いつか自分がこの子たちを見送るわけですが、介護に関してはいろんな方のブログで拝見していても体験していないので、実際にはどうなっていくのかわかりません。 ただ、介護で大変な状態になったとしても、最期まできちんと見守り見送ることが飼い主の責任なので、そのようにしてあげたいと思っています。
・犬たちを連れてお出かけするとき、車からの出し入れは1頭飼いより注意が必要です。 犬の数が多ければ多いほど、同伴者の人に先に出した犬を見ててもらい次の子を出すなどしないと、うっかりリードが手から離れてしまって次から次へ…なんてことになってしまったら大変です。 また、雨の日のおでかけや旅行など、車の中がとんでもないことになる可能性も。 頭数が多いと泊まりでの旅行の荷物も多くなります。 またペットOKの宿でも、多頭はNGのところもあります。
飼い主として
・我が家では一番の年長者はコロですが、コロはお散歩嫌いなのでお散歩に関しては、お留守番していることもよくあります。 が、一緒に出かけたあとの足ふきは一番です。 ブログで、お皿にいれたオヤツを一斉に食べさせている写真を載せることがありますが、ふだんは上の子から順にあげています。そんな感じで、犬たちの中での上下関係は別として、飼い主さんはやはり先住犬を優先させてあげることが大切だと思います。 小さい子、新しい子が来るとそちらに気持ちが行きがちですが、飼い主さんが先住犬優先と決めていると、何かしてもらうときの順番待ちもだんだんできるようになります。飼い主さんが先住犬を優先することで、上の子たちのプライドも守れますしねっ。
ちょっとだけのつもりが、長~くなってしまいました。 一頭飼いには一頭飼いの、多頭飼いには多頭飼いの楽しさや素晴らしさが、それぞれにあると思います。 上の子たちだけだったきは、『多頭飼いは素敵』と、ただそれだけ思っていましたが、新しい子を迎えうまくいかなくなったとき『こんなに大変で辛い思いをすることもあるんだ』と悩み、もう一頭迎えて、それぞれがいい関係になってきたけど、『お金と時間かはたくさんかかる』ということをあらためて実感。
ひとことで多頭飼いと言っても、多頭飼いしている方の数だけいろんなパターンがあるので、私の体験したことや感じたことは、そのたくさんの中のほんの一例にしかすぎません。 が、もしいつか多頭飼いをしてみようと思われたときに、少しでもお役に立つ部分があればいいなと思います。