夏の間、仕事で留守の多い娘の家から我が家に避暑に来ていた小鳥たちとソンさんだったが、10/2に帰って行った。「ソンさん、また来てね」
ところが、17日夜娘から「ソンさん死んじゃうかもしれないって」というメールが届いた。ワンズとの旅行から帰った後、だんだんご飯を食べなくなってきて、ウンチもあまりでなくなり、お尻からの出血もあったので、ネットでソンさんのようなあまりメジャーではない動物も扱っている獣医さんを探し連れて行ったらしい。 麻酔して検査するということなのだが、獣医さんが混雑しいてたためいったん預け、その日のうちに検査できれば電話がかかってきて迎えに行き、検査ができなかったら1日預けることになったとのこと。 獣医さんからは夜遅くに迎えに来くるよう連絡があり連れ帰ったが、 先生がお尻を触るとキーキー鳴いていたらしく、痛がって暴れていたようだ。帰宅後のソンさん(↓以下3枚は、娘からの写メ) ふっくらしているように見えるが、ほとんど食べていないので貧血+栄養失調になりかけとのこと。
1週間後に出る細胞検査ではっきりしたことがわかるのだが、その時点での血液検査から疑われる病気として、慢性肝疾患、腎障害、腫瘍などが考えられるらしい。お尻の内側に腫瘍ができていて肛門がふさがりかけているのでウンチもでにくいとのこと。腫瘍が良性か悪性かは、この時点では不明。 フードを食べたくないソンさんなので、栄養価の高いものをいろいろ試す。(でも、やっぱりほとんどいらないらしい)
思えば8月半ばに→【こんな記事】(記事の真ん中あたりです)を書いていた私。 出血は治まったのでさほど気にしていなかったが、このときから腫瘍があったんだろう。
なんでもいいから食べれるようにといろいろ工夫してみたけど食欲は出ないようだ。
初診料1000円+皮下点滴1500円+切歯きり(下の歯が一本伸びていたので)1000円+小動物短時間麻酔3000円+細胞診染色検査1500円+レントゲン検査2枚3200円+血液生科学検査3800円+血液一般検査1000円+内服薬1680円+簡易超音波検査1500円+税=20139円 獣医さんはお金がかかるから多めに持って行きなさいよと言っておいたが、思っていた以上に高額だ。しかし、大事なソンさんのためだもんね。
翌日は仕事で帰りが遅かったが、19・20日は連休が取れていたので18日の夜遅くにソンさんを連れてやって来た。貧血なので鉄分をと、プルーンヨーグルトに薬を混ぜスプーンであげると上手に飲む。お尻を触らないよう背中で支えて抱っこ。少しでもお尻に触れるとやはりキーキー鳴く。
フードを食べてくれないため、ボーロをふやかして与えたり、工夫する娘。「コロちゃん、ソンさんのカゴに入っちゃいそう」「心配なんだよ」 衰弱しているようには見えなかったが、体重は激減したらしいので、頑張って食べるんだよと言う。 その後、帰宅した娘からは毎日ソンさんの様子のメールが届いていたが、とうとうヨーグルトに混ぜた薬以外口にしなくなってしまったらしい。
昨日、森林公園に遊びに行ったついでに、ソンさんの様子をチラッと見に行くことにした。 「ソンさん、大丈夫?」
検査結果はまだだろうと思っていたが、夜勤から帰ってきた娘が病院に電話してみると、結果は出ているから来てくださいと言われたため、私も同行することにした。青いケースに入り、獣医さんに行く。「コロちゃんたちは、お姉ちゃんちで待っててね」
結果は厳しいものだった。悪性腫瘍。腺がんとのこと。しかも癌は肛門の周りをかこむようにできていて転移の可能性もあるらしい。 手術するには大きな手術となりリスクが伴う。成功したとしても1週間は入院し、その後もケアが大変だが、ご飯は食べれるようになりウンチも出せるようになるだろうとのこと。 ただし、完治というわけではなく再発もある。 ソンさんは高齢らしいので、手術せずこのまま痛みを和らげるなどの薬を飲ませ続ける方法もあるが、お腹はすくのに食べれない、ウンチが出せないという状態なので飢餓状態になり、本人も苦しいし見ている方もつらくなる。 手術をするかどうかは、よく考えて決めてほしいが、するなら早いほうがいいとのこと。
完治できないのにリスクのある手術するより、家で最期を迎えさせてあげたい。手術が成功しても、知らない場所の知らない人の中で首にカラーをつけて、大好きなベッドにも入れず淋しい思いをさせるより、娘の家でペットヒーターを入れたケージの大好きなベッドでぬくぬく過ごさせてあげたい。だけど、だんだんやせ細っていくのを娘が見ていられるか。(帰ってきたソンさんを見るふたり)
再診500円+細胞検査(外注してあったもの)6500円+薬1680円+税=9114円
自宅に帰った後も、いろいろ考えた。 そして娘には内緒で、獣医さんに安楽死も選択肢の中の一つにあるかお尋ねしてみた。 結論から言うと、手術は難しいものなので、飼い主さん側の希望があれば、最終的な選択肢の一つとしてあってもいいとのこと。 このまま様子を見ていて、だんだんやせ細っていって痛みや苦しみがあるのなら、抱いたまま安楽死させることで、ソンさんは安心して天国に行けるんじゃないか…。が、電話を切った後、実際にその場の状況を想像すると、目の前でそして手の中で、まだ生きている子を死なせることに耐えられるか。そう考えると、胸が苦しくて涙があふれる。考えただけでそうなるのに、実際その現場にいたら… 娘はいつも私のブログを読んでいるので、安楽死について電話で聞いたことを知ったらなんて思うだろう。 娘の中には、その選択肢は入れられないかもしれない。 だけど餓死ということになったら、それを見ているのも辛いはず。 (獣医さんから帰った後、ソンさんを出してみた。 いつもならとびついてくるコロが、なぜか離れたこところから見ていた。 動物は勘がいいというが、何か感じ取るものがあったのだろうか)
今朝も娘から、「昨日から薬も全然飲んでくれなくて、何いれてもダメだし、怒るソンさんと40分も格闘したけどだめだった」とメールが届いた。
手術するのか、このままにするのか、安楽死を選ぶのか、ソンさんにとってどの道を選ぶことが一番いいのか。 今までは、頑張って薬を飲んで元気になるんだよって言っていたけど、もう言えない。 もう頑張ってきたたら、あとは神様、痛いとか苦しいとかになっていく前に、静かにソンさんを連れて行ってと思う。
追記
こんな記事を書いたあとだけど、今日はソンさんの家族記念日だったことを思い出した。 09年に我が家にやってきたソンさん。 のんびりとして、穏やかで、ワンズと一緒にいても平気で…。 日曜日、娘は仕事で留守だが、植木屋さんがみえるので、私が娘の家に行くことになっている。剪定の音が苦手なのでコロたちは連れて行かないが、そのとき家族記念日のお祝いをしてあげよう。 何か食べれるといいけど。(写真は去年のハロウィンのソンさん)