1968年(昭和43年)のきょう12月10日、東京・府中市の東芝工場で起きた「三億円事件」、金融機関の現金輸送車に積まれた約3億円の現金が、白バイ警察官にふんした男に奪われた事件でした。
この事件が起きてから、「給与振込」は、国から銀行界へ要請があったことなどから、多くの会社が給料の支給を口座振込に切替えるようになり、本人の同意の上、銀行口座に振り込まれるようになり、私の給料も昭和50年頃より振り込まれるようになりました。
1983年(昭和58年)、千葉工場へ責任者として赴任してみて、振り込みが行われていたのは事務員のみで、その他の従業員は給与袋に現金を詰めて本人に手渡すことでした。給与支給日には銀行から金種をそろえて受け取り、1人1人給与袋に入れる作業でした。
悩まされたのは、袋に金種別に給料を入れ終わると、最後に1円残り、また1円不足するなどで、はじめからやり直す作業が度々で、担当者の悩みの種でした。
従業員のうち、大型トラックの運転をする人が多く、給与支給日に街中の銀行前の駐停車禁止の路上へ大型車を止めて受け取ることができないという理由からでした。
この問題は、銀行が時間外にも引き出すことができるようになったことで、従業員も徐々に給与振り込みを認めるようになって、数年がかりで給与は全員へ振り込みとなりました。