4月の県本部の会議で、新日本婦人の会の呼びかけ人 羽仁説子さんの「これからのエチケット ー政党支持の自由についてー」の資料をいただきました。
新婦人は1962年10月19日の設立なので、設立準備中に書かれた文章ということになります。
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「1962年4月15日付 新しい婦人組織のための連絡ニュース」より
「政党支持の自由の原則」ということばは、もう何年来うたわれるようになっています。しかしこの原則を正しくみんなが自分のものとして理解し、行動してきたかというとまだまだ不明確だったと思います。
私たちの会の性格(案)は、「思想信条をこえて目的に賛成ならば誰でも入会できます」私たちの思想や信条は、この会に入ってからその運動をとおしてお互いに変化し成長していくことでしょうが、大切なことは、いつでもこれは、だれの前にも開かれていて、つぎつぎといろいろな思想や信条をもった人が入ってこられるものでなければならないことです。
私たち婦人の問題は、日々の小さいなやみから、大きな民族的な問題まですべて政治につながっているということはいいすぎではないでしょう。
まだ草案ではありますが私たちが目的としてかかげ、それをめざして力をあわせていこうとしている五カ条(憲法改悪に反対し…日本の独立をかちとり…民主主義をまもり…平和をうちたてます等々)もすべて政治にかかわる問題です。
私たちが大きく手に手をとりあってこれらの目的の実現のため努力していくならば、その一歩一歩が、小さな政治活動であり、全体として大きな政治力になるでしょう。そして、各政党と協力していくことは、日常の問題になります。
こうして私たちは、自分たち婦人の問題のため闘っていく過程で、どの政党とどのように協力出来るか、どの政党がどの問題では味方であるかを、単に選挙期間中でなく、日々、身をもって学ぶことになるでしょう。
政党支持の自由ということは政治からの逃避でないことはいうまでもありません。いかなる政党の人もこの会に入ることができるし、政党員としてのその人の政治活動は自由であり、保障されなければならないのです。
「あの人は自民党に投票したらしいとか」「あの人は共産党の応援演説をしていた」とかいうことで非難したり、片付けたりしないで、おたがいにその主張や話を落ちついてききあう寛大な気持ちをもつことが、これからのエチケットだと思います。
これらのことを、おたがいがはっきりと心にとめ、しっかりと身につけていくならば、きっと私たち新しい婦人組織の間でこそ、正しい政治活動のスタイルが生み出されていくことと信じます。
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4月の県本部の会議では第167回中央委員会決定の学習をしたのですが、決定の中には今年夏の参院選について具体的な方針がありました。
班会などで読み合わせしていると、「政治的なことが書いてあると自分と遠い問題に感じる」と言われる方がけっこういるんです。
でも、羽仁さんの文章を読んで、自分たちのしあわせのために活動していると必ず政治的な問題にぶち当たってしまうものだとあらためて思いました。
「安倍政権の退陣」が明記してあることについても、新婦人の「5つの目的」にことごとく反する政策をすすめ、国民からの反対意見をききもしない、反省もしない安倍政権は退陣してもらうしかないという方針なんですね。
【新婦人「5つの目的」】
◎核戦争の危機から女性と子どもの生命をまもります
◎憲法改悪に反対、軍国主義復活を阻止します
◎生活の向上、女性の権利、子どものしあわせのために力をあわせます
◎日本の独立と民主主義、女性の解放をかちとります
◎世界の女性と手をつなぎ、永遠の平和をうちたてます
野党が共闘するという、今までにない動きも出ています。
公約も憲法も守らない政権は要らない!の声を大きくして、安心してくらせる政治をしてくれる政権を望みます。