われらしんじんのこども

真人幼稚園の子どもたちの日々の様子や、
  楽しいエピソードなどをお伝えしています。

詩 『うんち』

2008-02-01 14:25:00 | Weblog
「うんち」
       まえだ かん

一歳を過ぎた娘のうんちは立派なうんち。
やや小さめではあるが大人の私と変わらない。
彼女は日に2回はうんちをする。
私はそれがうれしい。
うんちは大事である。
うんちを笑ってはいけない。
それは彼女が懸命に生きている証なのだ。
うんちには哲学も思想もないが
しかしそれは
一個の人間存在の力強い生命を主張する。
そこには愚かな野心の微塵もない。
それが私はうれしい。
そしてそんな娘のうんちのためにこそ
私は詩を書きたいと思うのだ。

今日も娘は立派なうんちをした。
私はオムツを替えたあと
そのうんちをトイレの便器に流す。
すると
ふいに私もうんちがしたくなった。
私はうんちをする。
一個の人間存在の力強い主張だ。
私のうんちと娘のうんち。
大きいのと小さいの。
ふたつのうんちが
便器の中で水に洗われくるくるとまわる。
うんちとうんちがダンスを踊る。
渾然一体となったふたつのうんちは
いま下水管を通り果てしない未知への旅に出る。

さらば、うんち
ありがとう、うんち。
われらは今日も生きている。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする