われらしんじんのこども

真人幼稚園の子どもたちの日々の様子や、
  楽しいエピソードなどをお伝えしています。

心をひとつにする

2008-02-15 16:30:40 | Weblog
 ひとつのお芝居をクラスのみんなで作り上げていくこの発表会の活動を通して、私たちが子どもたちに伝えたい事柄がいくつかあります。その最も重要なもののひとつに、「心をひとつにする」ということが挙げられます。実はこれが一番難しく、また指導していく上でも神経を使うところなのですが、子どもたちにはぜひとも体験させ、その先にあるすばらしい感動を味わってもらいたいものと願っています。
 では、心をひとつにするということはどういうことなのか? 一言では言いにくいのですが、あえて言葉を選んで申しますと、それは「自分の役柄をわきまえて、誠実に実行する」ということなのだろうと考えます。劇の中ではそれぞれが自分の役柄を与えられていますが、みんながそれを忠実に実行することによって初めて芝居が成り立つのです。自分勝手な振る舞いや、台本を無視したおこないをしていては芝居は成り立ちません。長く複雑な物語になればなるほど全体の流れを熟知して、どこでどう動けばいいのか、他の者と呼吸を合わせてセリフを言うにはどうしたらいいか、自分の番でないときにはどう振舞えばよいのか、ひとりひとりがそれぞれに心得ていなくてはなりません。たとえばひとつのクラスのお芝居の中にもさまざまな取り決め(台本にのっとったルール)があるのです。それをどんな形でクラス全員で作っていくのか? 練り上げていくのか。みんなの気持ちがひとつにならなければ到底うまくはいかないのです。そしてそれこそが、私たちがあえて彼らに課す大切なテーマでもあります。したがって出来上がった芝居が上手とか下手とか、そういったことはあまり重要ではないのです。もちろん、上手であることに越したことはありませんが、何より大切にしたいのは、全員が集中して取り組んでいるか、心をひとつにしようとして努力しているか、ということなのです。少なくとも幼児にとっての教育的演劇活動においては、ひとりひとりが自分の役を全うするという経験が何より重要なことであると私たちは考えています。それは、別の言い方をするならば、彼らが彼らなりに自らの責任を負う、ということなのです。責任のない人はいつまでも成長しません。責任感が人間を成長させるのです。彼らにとってはひとつの大きなテーマではありますが、この活動を通してまた一歩、大きく成長を遂げてくれることを私たちは願ってやまないのです。

 さて、先週は年長組の子どもたちが素晴らしい発表会を披露してくれました。堂々と晴れやかなその立ち振る舞いに心が洗われるような思いがし、私も瞼に溢れそうな涙を何度もこらえなくてはならない場面がありました。本当に素晴らしい年長児たちです。もはや彼らに伝えなくてはならないことはなくなった、といま感じています。
 
 そして、今週はいよいよ年中組の出番がやってまいりました。火曜日から始まった運動場での本格的な練習も真剣に誠実にそしてパワー全開でおこなっておりました。どうしたらより良いお芝居ができるのか、見に来てくださるお客様にどんな姿を見ていただきたいのか、互いに考えあい、意見を出しあいながら作り上げてきたようです。そして、今や年長組をも圧倒するような見事なお芝居が出来上がりました。もう何の心配も要りません。この子どもたちもやがて立派な年長児となることでしょう。これまでの活動を振り返り、そんな確信を持つことができました。

 どうぞ、保護者の皆様、明日はご家族おそろいでお楽しみにおいでください。
 心よりお待ち申し上げております。

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子どもの発表会(19年度も も)

2008-02-15 16:25:03 | Weblog
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子どもの発表会(19年度きいろ)

2008-02-15 16:23:50 | Weblog
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子どもの発表会(19年度すみれ)

2008-02-15 16:23:09 | Weblog
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