「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

都市再生整備計画(稲梓防災拠点地区)では農振法(農振農用地区域)除外ができない理由(追記)

2024-09-05 19:43:18 | 下田市政
先日投稿の「都市再生整備計画(稲梓防災拠点地区)では農振法(農振農用地区域)除外ができない理由」について、追加資料画像を先日のページの末尾に掲載しました。

内容としては先日の事務次官通知の趣旨同様、都市再生整備計画において「都市計画法、農地法、自然公園法等の既存の土地利用規制の枠組みの中で事業を実施していくことは当然であり、厳しい土地利用規制が課されている地域において計画が作成されることは、あまり想定されていません。」などとの記述のあるQ&Aです。

なお、今回の下田市の計画では前市長時代に地元含めて検討された須原候補地での施設整備が外されています。(防災方針上の箕作候補地も下田北インター付近に変更)
須原候補地は道の駅整備の要望もあった場所であり、下田北インター付近と違って基盤整備していない不耕作農地が広がり災害マップ上でも液状化や土砂災害の危険もない安全な場所です。ハーフインターに挟まれアクセス条件も優れ、下田北インターとは僅か2分の距離。なぜ消えたのでしょう。
地元に経緯(国交省の指示とは言えないからか)の説明もなく方針を一方的に変更し強行しようとする現下田市政には不信と疑問しかありません。
「当然」でない計画について国交相や県に現在照会中ですが、これら回答を待って農水省の見解も伺いたいものです。

(平成30年度「下田市建設発生土活用検討会」資料より抜粋)

都市再生整備計画(稲梓防災拠点地区)では農振法(農振農用地区域)除外ができない理由

2024-09-03 18:50:23 | 下田市政
社会資本総合整備計画(防災・安全交付金)〔稲梓防災拠点地区都市再生整備計画事業令和6年1月〕が8月29日に市のホームページで公開された。
遅滞なく公表すべきと法定されているにもかかわらずこのタイミングというのもあそ末であるが、そもそもの計画自体が杜撰なものである。
目標数値など突っ込みどころはたくさんあるが、一番重要なことだけ明示しておきたい。
この計画は市のホームページでも制度の概要として記載されているとおり「都市再生特別措置法第46条第1項に基づき、市町村が都市再生整備計画を作成し、その計画に基づき実施する事業等の費用に交付金が交付されます。」というものであって、国からの交付金を得るための計画に過ぎない。すなわち、都市計画と違ってこの計画があるからと言って何ら制限がかかるものではないということである。裏返せば、この計画をもって他法(自然公園法、森林法、農地法など)の規制を解除できるわけではないということである。
まして、稲梓防災拠点とされている当該地は単なる農振農用地であるわけでなく、国のほ場整備事業で基盤整備した優良農地であり最も保護度が高く、さらに事業償還計画上40年でペイできる計画のもと整備され、まだ13年を残しているのである。(農道も補助金財産としても40年とされている)

さらに問題となるのは、そもそも農振農用地に計画していいのかということだ。
事業期間途中であっても自由に変更も可能な単なる交付金計画なので違法とまでは言えないが、明らかに国の通知(下写真)には背いているからだ。(下田市は最近でも農地法違反の前科あり)
しかも、姑息にも市の計画書には農振農用地であることが隠されている(記載がない)。
これでは国は知らなかったと逃れられても困るので8月30日に国交省のホームページから一応照会を行った。(後日、回答とともに公開予定)
下写真の通知は国交省自身の通知なので知っていて当然なのであえて通知の存在は伏せて、農振農用地事業計画に「国の補助金が交付されるのは問題では」と照会したが、どのような回答があるか楽しみである。
できればこの件は会計検査院に会計検査をお願いしたいくらいだ。


<平成16年4月16日国都まち第10号、国道政第5号、国住備第27号 国土交通省事務次官通知 「都市再生特別措置法に基づき創設された全国都市再生の支援のための基本的枠組みについて(技術的助言)」から抜粋>

R6.9.5資料追加:
<「改正都市再生特別措置法の解説Q&A」から抜粋>