私の周りの友人たちが一家ごと病に倒れだして、直接あっていなくても、今の時代は、メールで、
ブルータスお前もか!!
と、感じるくらい風邪とインフルエンザが世間で猛威をふるっている様を肌で感じていた。
そして、ついに、止めどなく流れ落ちる鼻水。
花粉症であって欲しいような、しかし、この尋常でない鼻水の流れっぷりが一ヶ月もの間続くのなら、いっそ風邪であって欲しい。
ついに、願いは聞き届けられたのか、夜間に発熱。
いや、しかし、インフルエンザとなると、厄介だ。ただの風邪であって欲しい。
という願いも聞き届けられて朝には、平熱。
しかし、身体中が未だモヤモヤ、スッキリしない。
這うように、寝床を抜け出て、階下に行ってみると、ぐちゃぐちゃのテーブル、洗濯物の山、流しは食べ散らかした食器の洗い物の山。
ああ、私がダウンし止まっていても、世間の人の活動は続いていたのだな、と打ちのめされるような感覚に襲われる。
自分の完治の感覚は遠のく。
イマイチのまま。娘の習い事の送り迎え。一晩あけて、息子のサッカーの送り、そのまま息子は出かける。
なにか、暖かいものを、体は欲する。
モスバーガーのドライブスルーで、
「まことに申し訳ないのだが、カフェオレだけを一杯所望す」
「はい。260円になります。お車前に進めてお待ちください。」
明るいお姉さんの声。
車を前に進めて待っていると小さな窓がカラカラとあいて、
「お待たせいたしました。260円になります。こちらレシートになります。
こちらカフェオレになります。熱いのでお気をつけくださいませ。
ありがとうございました。いってらっしゃいませ。」
天使は実在したのだ 。正しい明るさ、健全さ、満ち溢れる感じ。
お姉さん、私ももう少し寝たら、お姉さんみたいに輝けるかな。
モスバーガーのお姉さんをしばらくジッと見つめてしまった。
カフェオレはとってもあったかかった。
ああ。帰って、洗濯しなきゃ。