野性派でいこう!

日々の徒然です。子供四人。自然派。遺跡発掘事務所でお仕事。遺跡発掘調査で働き、やっぱり描いたり書いたりする日々。

夏の学童の話。その8。本当の肝試しやら、アナグマやら。

2017-10-09 21:53:50 | 子育ての事
夜のお散歩行きたい人〜〜!

と、みんなの部屋を回って声をかけたけれど、5、6年の女子なんか、

どうせ、あの怖くない肝試しなんでしょ?いかない。

なんて、すっかり、男子たちの目論見はバレている。

それでも、四年生以下の女の子たちは5、6人集合の玄関にきてくれた。

もう、こっそり隠れる男子たちは、オレたち先歩いてるね〜〜、と口々に言いながら、駆け出している。

四年生の女子たちもその男子たちの背中に迎って、

どーせ、隠れて驚かすつもりなんでしょう!?バレてるんだからあ!

と、声を張り上げる。

あああ。男子って、わかりやすい。
秘密の計画は、公然のネタバレになっている。

しかし、女子たちの言い方も、男女戦争勃発直前な雰囲気だったので、ちょっとわたしも

ねぇ!正しい事だから、なんでも言っていいとは限らないんだよ!
男子は、単純なんだから、騙されたフリをして、驚いてあげたら楽しめるでしょう!

っと、言ってしまった。

そしたら、女子たちは、

ああ、男子はバカだもんね。

みたいに、言って、歩いて行った先々で男子が飛び出してくるたびに、

キィヤ〜〜!!

と、声をあげてあげている。

わたしが最後に道を辿って、全員が揃っているところにいくと、
男子は、もうすっかり満足して鼻高々の顔。

そういうとこで、わたし、ちょっとイジワル心がでてしまう。

さあ。ここからが本当の肝試しです。
みんなでこれから、近くの神社かお墓に行ってみようよ。

と、言うと、

男子たちは、全員が全員、ギョッとした顔をして、
無理無理無理無理と、怯え

逆に女子たちは、一年生まで、いこう!いこう!と、乗り気で盛り上がる。

ポケットにあったスマホの地図で見てみると、神社やお墓は、ちょっと遠い。

目の前の山の中に続く細い道が地図にもない。ここを行ってみようかあ。

と、言うと、男子たちはいよいよ、地図にない道なんかヤバい無理無理無理無理、と言う。

まったく、普段威張ってる男子ほど、本当にこうだから面白い。

わたしの長女が年長の頃、普段暴れん坊で威張ってる男の子と二人だけの年長クラスだった。
お泊まりをしてきて、夜、肝試しをしたらしい。
本物のお墓に行ってらしいのだけど、男の子は、ぴったり長女の後ろに抱きついて歩いていたとの事。

それからは普段の生活で男の子が威張ってる姿を見ても、かわいく見えたらしいから、あの肝試しは、計画した先生の作戦だったのだろう。

さて、やっぱり、こちらの男子たちも同じ。
地図にない道の、先30メートルくらい行ったところの道の右側になにか札がかかっている。
それを読んでこよう!と、言うことになったのだけど、押し合いへしあい、みんなでくっついて、やっと札までいく。
札には、

鹿が出るので扉を閉めてください。

鹿避けの網の出入り口の札だった。

なあんだ!

みんなでホッとして、宿泊棟までの道を戻った。

半分くらいきたところで、街灯の下に、なにかよくわからない生き物がいた。

道に落ちた木ノ実を食べている。

食べるのに夢中なのか、人に慣れているのか、逃げる様子がない。

猫じゃないのはわかる。
たまに見かけるタヌキとも、全体的なシルエットが違う感じ。

アナグマだ。

男子の誰かがそういった。

そうか、じゃ、アナグマだ。
なんとなく全員でそういう事になった。

さっきのホントの肝試しでみんなで怖い思いをして、みんなの距離が近づいたから、珍しく意見が統一したのかもしれない。

そうなれば、もう、この小動物の本当の名前はなんでもいいって感じである。