夜のお散歩行きたい人〜〜!
と、みんなの部屋を回って声をかけたけれど、5、6年の女子なんか、
どうせ、あの怖くない肝試しなんでしょ?いかない。
なんて、すっかり、男子たちの目論見はバレている。
それでも、四年生以下の女の子たちは5、6人集合の玄関にきてくれた。
もう、こっそり隠れる男子たちは、オレたち先歩いてるね〜〜、と口々に言いながら、駆け出している。
四年生の女子たちもその男子たちの背中に迎って、
どーせ、隠れて驚かすつもりなんでしょう!?バレてるんだからあ!
と、声を張り上げる。
あああ。男子って、わかりやすい。
秘密の計画は、公然のネタバレになっている。
しかし、女子たちの言い方も、男女戦争勃発直前な雰囲気だったので、ちょっとわたしも
ねぇ!正しい事だから、なんでも言っていいとは限らないんだよ!
男子は、単純なんだから、騙されたフリをして、驚いてあげたら楽しめるでしょう!
っと、言ってしまった。
そしたら、女子たちは、
ああ、男子はバカだもんね。
みたいに、言って、歩いて行った先々で男子が飛び出してくるたびに、
キィヤ〜〜!!
と、声をあげてあげている。
わたしが最後に道を辿って、全員が揃っているところにいくと、
男子は、もうすっかり満足して鼻高々の顔。
そういうとこで、わたし、ちょっとイジワル心がでてしまう。
さあ。ここからが本当の肝試しです。
みんなでこれから、近くの神社かお墓に行ってみようよ。
と、言うと、
男子たちは、全員が全員、ギョッとした顔をして、
無理無理無理無理と、怯え
逆に女子たちは、一年生まで、いこう!いこう!と、乗り気で盛り上がる。
ポケットにあったスマホの地図で見てみると、神社やお墓は、ちょっと遠い。
目の前の山の中に続く細い道が地図にもない。ここを行ってみようかあ。
と、言うと、男子たちはいよいよ、地図にない道なんかヤバい無理無理無理無理、と言う。
まったく、普段威張ってる男子ほど、本当にこうだから面白い。
わたしの長女が年長の頃、普段暴れん坊で威張ってる男の子と二人だけの年長クラスだった。
お泊まりをしてきて、夜、肝試しをしたらしい。
本物のお墓に行ってらしいのだけど、男の子は、ぴったり長女の後ろに抱きついて歩いていたとの事。
それからは普段の生活で男の子が威張ってる姿を見ても、かわいく見えたらしいから、あの肝試しは、計画した先生の作戦だったのだろう。
さて、やっぱり、こちらの男子たちも同じ。
地図にない道の、先30メートルくらい行ったところの道の右側になにか札がかかっている。
それを読んでこよう!と、言うことになったのだけど、押し合いへしあい、みんなでくっついて、やっと札までいく。
札には、
鹿が出るので扉を閉めてください。
鹿避けの網の出入り口の札だった。
なあんだ!
みんなでホッとして、宿泊棟までの道を戻った。
半分くらいきたところで、街灯の下に、なにかよくわからない生き物がいた。
道に落ちた木ノ実を食べている。
食べるのに夢中なのか、人に慣れているのか、逃げる様子がない。
猫じゃないのはわかる。
たまに見かけるタヌキとも、全体的なシルエットが違う感じ。
アナグマだ。
男子の誰かがそういった。
そうか、じゃ、アナグマだ。
なんとなく全員でそういう事になった。
さっきのホントの肝試しでみんなで怖い思いをして、みんなの距離が近づいたから、珍しく意見が統一したのかもしれない。
そうなれば、もう、この小動物の本当の名前はなんでもいいって感じである。
と、みんなの部屋を回って声をかけたけれど、5、6年の女子なんか、
どうせ、あの怖くない肝試しなんでしょ?いかない。
なんて、すっかり、男子たちの目論見はバレている。
それでも、四年生以下の女の子たちは5、6人集合の玄関にきてくれた。
もう、こっそり隠れる男子たちは、オレたち先歩いてるね〜〜、と口々に言いながら、駆け出している。
四年生の女子たちもその男子たちの背中に迎って、
どーせ、隠れて驚かすつもりなんでしょう!?バレてるんだからあ!
と、声を張り上げる。
あああ。男子って、わかりやすい。
秘密の計画は、公然のネタバレになっている。
しかし、女子たちの言い方も、男女戦争勃発直前な雰囲気だったので、ちょっとわたしも
ねぇ!正しい事だから、なんでも言っていいとは限らないんだよ!
男子は、単純なんだから、騙されたフリをして、驚いてあげたら楽しめるでしょう!
っと、言ってしまった。
そしたら、女子たちは、
ああ、男子はバカだもんね。
みたいに、言って、歩いて行った先々で男子が飛び出してくるたびに、
キィヤ〜〜!!
と、声をあげてあげている。
わたしが最後に道を辿って、全員が揃っているところにいくと、
男子は、もうすっかり満足して鼻高々の顔。
そういうとこで、わたし、ちょっとイジワル心がでてしまう。
さあ。ここからが本当の肝試しです。
みんなでこれから、近くの神社かお墓に行ってみようよ。
と、言うと、
男子たちは、全員が全員、ギョッとした顔をして、
無理無理無理無理と、怯え
逆に女子たちは、一年生まで、いこう!いこう!と、乗り気で盛り上がる。
ポケットにあったスマホの地図で見てみると、神社やお墓は、ちょっと遠い。
目の前の山の中に続く細い道が地図にもない。ここを行ってみようかあ。
と、言うと、男子たちはいよいよ、地図にない道なんかヤバい無理無理無理無理、と言う。
まったく、普段威張ってる男子ほど、本当にこうだから面白い。
わたしの長女が年長の頃、普段暴れん坊で威張ってる男の子と二人だけの年長クラスだった。
お泊まりをしてきて、夜、肝試しをしたらしい。
本物のお墓に行ってらしいのだけど、男の子は、ぴったり長女の後ろに抱きついて歩いていたとの事。
それからは普段の生活で男の子が威張ってる姿を見ても、かわいく見えたらしいから、あの肝試しは、計画した先生の作戦だったのだろう。
さて、やっぱり、こちらの男子たちも同じ。
地図にない道の、先30メートルくらい行ったところの道の右側になにか札がかかっている。
それを読んでこよう!と、言うことになったのだけど、押し合いへしあい、みんなでくっついて、やっと札までいく。
札には、
鹿が出るので扉を閉めてください。
鹿避けの網の出入り口の札だった。
なあんだ!
みんなでホッとして、宿泊棟までの道を戻った。
半分くらいきたところで、街灯の下に、なにかよくわからない生き物がいた。
道に落ちた木ノ実を食べている。
食べるのに夢中なのか、人に慣れているのか、逃げる様子がない。
猫じゃないのはわかる。
たまに見かけるタヌキとも、全体的なシルエットが違う感じ。
アナグマだ。
男子の誰かがそういった。
そうか、じゃ、アナグマだ。
なんとなく全員でそういう事になった。
さっきのホントの肝試しでみんなで怖い思いをして、みんなの距離が近づいたから、珍しく意見が統一したのかもしれない。
そうなれば、もう、この小動物の本当の名前はなんでもいいって感じである。