(今回は前の記事を御覧になってから見てね。)
2011年6月19日・・・色んなコトがありましたがついにその日がやってきてしまいました。
Mの出場する試合は当日の5番目。ただ観客席にいるだけなのに心拍数がやたらと上がり、それから逃れる為にも早く試合をやってほしいような、また永久に保留にしてほしいようなアンビバレンスな感じ・・・
いよいよMの出番!こちらが拍子抜けする程落ち着いた様子でリングインするM。リングにあがり周囲に一礼するその姿が輝いて見えたのは何か身体に塗っていた訳でも照明のためだけもなかったとように映りました。
相手は普段は視力障害者の為にマラソンの伴走に励む心優しきランナー。長身でかなり引き締まった体躯・・・特に肩口あたりのしっかりとした筋肉が油断ならない雰囲気を漂わせている。
正直言ってこの時我々湘南神奈川の応援団が一番恐れていたのがオープニングヒットを食らって以前の弱気の虫がこの本番で蘇ってしまう事・・・
いよいよにゴングが鳴る!両者リードブローでの牽制し合いから・・・相手の鋭い右ストレートがMの顔面を直撃!
我々応援団が一番恐れていた展開に背中に冷たいモノが走る!
私”やばい~!目つむって横向いちゃって打ち込まれる~!”
長老K”気合いだぁ~!取り敢えず気合いで何とかしろ~~!!”
元アマH”・・・やっぱ残念会かぁ~、会場どこにしますぅ~?”
とほぼ全員がおのおの悲痛な叫びをあげる開始30秒!
私個人的にはこの直後が最も印象に残っているシーンとなる・・・
何とMはその被弾を全く意に介さず右リードでリズムをとり、すぐさま左ストレートで反撃に出たんです!この瞬間Mはこれまでの彼を超えたのです!(多分!)
Mがこれまで積み上げた豊富な練習量、柴田トレーナーと研究してきた技術、そして何より”変わりたいという想い”が過去の弱気な彼を見事にKOしたのです!
その後の両者やや力みながらも相手は長身を利したワンツー、Mはロングの右フックを打ち合うなかなか緊張感のある展開で第一ラウンド終了!ややMの右フックが有効に見えました。
続く第二ラウンドは固さのほぐれた両者のパンチが交錯し合う激しい展開となるのですが・・・次回に続きます。