お昼時に涼を求めてオフィス敷地内の庭園を散歩しました。
木々にはたくさんの蝉や蛻(もぬけ:セミの抜け殻)が止まって、まあその煩いこと煩いこと。
ところで、「蝉」という感じは虫偏(むしへん)に「単」と書きます。
オフィスに戻り「蝉」の字源を調べると、「単」は「ぶるぶる震える」という意味があるそうです。「蝉」はそのような
事情があってその漢字を当てはめられたわけですから、その声がうるさいのはこれはもう仕方のないことなんですね。
私はてっきり「単純」な虫、地上に出てきて直ぐに死んでしまう虫。
あ~、なんて短い命なのだろう的な意味から来たのかと思いましたが、これが違うんですね。
ついでに「虫」じゃなくて「人」、すなわち人偏について考えてみます。
「犬」を添えて「伏す」ってありますね。
これは「犬」が「人」に寄り添う様が目に浮かびますね。ご主人の横に座っているか寝そっべている感じ。
羊飼いの犬とか、軍用犬や警察犬でもいいのですが、昔からの人間と一緒にいるという雰囲気がありますよね。
また、「件」って漢字。
これは「くだん」と読むのですが、これは日本古来の半人半牛の妖怪の名前だそうです。
さて、思い返しても人偏(にんべん)に「単」って漢字はありませんよね。
やはり、人間って「ぶるぶる震えている」だけの単純な生き物ではないからでしょうか。
我々アマチュアボクサーはリングに上がる前、「よ~し!一発かましたろうかい!」と気負いながらもやはり、膝や心がぶるぶる震えてしまい、
ついつい蝉のようにオシッコをしたくなるわけではありますけれどね。