これまでに観たカモについてまとめてみた。
掲載の順序は「決定版 日本のカモ識別図鑑 氏原巨雄・氏原道昭著」の順に従い、特徴も同書から引用した。但し体長は「山渓ハンディ図鑑7 新版 日本の野鳥」から引いた。
写真は自前のものを使い、♂の成鳥を中心に掲載したが、♀も分かる場合は掲載した。
記載されていないカモは、まだ観ていない、または写真がないということ。年々更新していきたい。
水面採餌ガモ
■オカヨシガモ
Gadwall
カモ目カモ科マガモ属
Anas strepera
丘葦鴨/L50cm
マガモより小さく、ヒドリガモよりやや大きい中型のカモ。マガモよりスリムな体形で頭は丸みがあり額が高くなっている。嘴はヒドリガモより細長い。飛翔時は白い翼鏡が目立つ。

■ヨシガモ
Falcated duck
カモ目カモ科マガモ属
Anas falcata
葦鴨/L48cm
中型のカモ。頭部は前から見ると幅が狭く扁平。後頭の羽毛が♂♀ともにやや長く房状に伸びるが、♀はあまり目立たない。嘴と足は灰黒色。嘴は水面採取ガモの中では細長い。尾羽は短め。

■ヒドリガモ
Eurasian Wigeon
カモ目カモ科マガモ属
Anas penelope
緋鳥鴨/L49cm
中型のカモで、マガモとコガモの中間の大きさ。体形はずんぐりとしていて頸、嘴は短め。頭は丸みがあり、額が少し出っ張っている。尾羽は比較的長い。(下の写真は♀)


■アメリカヒドリ
American Wigeon
カモ目カモ科マガモ属
Mareca americana
アメリカ緋鳥/L48cm
ヒドリガモと同大かやや大きい中型のカモ。体形はずんぐりとしていて、頭の形は額が高く盛り上がり、嘴は太やや短めめ。青灰色で先端と基部に黒色部がある。足の色は灰色がかった黄土色、灰緑色、灰色。(下の写真は♀)


■マガモ
Mallard
カモ目カモ科マガモ属
Anas platyrhynchos
真鴨/L59cm
カルガモとほぼ同じ大きさの大型のカモ。水面採餌ガモの中では、太めのがっしりとした胴体で重量感がある。飛翔は、幅広い翼で比較的ゆっくりと羽ばたく。翼鏡は青く、それを挟むように前後に白帯があり目立つ。

■カルガモ
spot-billed duck
カモ目カモ科
Anas zonorhyncha
軽鴨/L61cm
大型のカモで、マガモとほぼ同じ大きさ。♂♀の羽色、模様は似通っていて違いが少ない。全身ほぼ黒褐色で顔と頸は淡色。嘴は黒く、先端に目立つ黄橙色部がある。足は赤味のある橙色。翼鏡は群青色で、翼鏡を挟んで前後に狭い白色帯がる。白色帯はマガモより狭く、大雨覆の白色帯はほとんどない個体も多く、個体差がある。大雨覆が通常より広い個体はマガモとの雑種の可能性も考慮する必要がある。

■ハシビロガモ
Northern shoveler
カモ目カモ科マガモ属
Anas clypeata
嘴広鴨[/L50cm
コガモより大きい中型のカモで、平べったい、しゃもじのような大きい嘴が最大の特徴。(下の写真は♀)


■オナガガモ
Northern Pintail
カモ目カモ科マガモ属
Anas acuta
尾長鴨/L♂75cm、♀53cm
他の水面採餌ガモに比べ体がスリムで頸が長く、尾羽も長い。(下の写真は♀)


■コガモ
Common Teal
カモ目カモ科マガモ属
Anas crecca
小鴨/L38cm
日本で見られる水面採餌ガモでは最小のカモ。飛翔は速くて軽快で、群れでの編隊飛行はシギチドリによく似ている。嘴はほぼ黒く、足は黄土色、緑黄色、緑灰色。

潜水採餌ガモ
■ホシハジロ
Common pochard
カモ目カモ科ハジロ属
Aythya ferina
星羽白/L45cm
キンクロハジロより大きく、スズガモと概ね同大。嘴の付け根が分厚く顔がやや長い。頭部は横から見ると、中央部が高く盛り上がり、山型に見える。しかし潜水の前後などに羽毛を寝かせると額が低くなり、嘴から一直線になだらかなスロープを描くオオホシハジロに似た形状になるので注意が必要。嘴は先端と基部が黒っぽく、その中間部に淡い青灰色の帯があるのが特徴だが、♂エクリプスや幼鳥、夏期の♀ではこの淡色部が縮小もしくは消失して嘴全体が黒っぽく見えるため、オオホシハジロとの識別は他の特徴も総合して判断する必要がある。翼鏡は灰色~灰褐色で、遠くを飛んでいてもキンクロハジロやスズガモとの区別に役立つ。

■キンクロハジロ
Tufted duck
カモ目カモ科ハジロ属
Aythya fuligula
金黒羽白/L40cm
スズガモより一回り小柄でコンパクトな印象を与える潜水採餌ガモ類。横から見た頭部は正方形~円形の印象で、後頭に房状に垂れ下がる冠羽がある。嘴先端部の黒斑はスズガモより広く、ホシハジロより狭い。年齢・性別を問わず、体上面がスズガモ・コスズガモより暗色傾向である点が、識別の目安の一つになる。

■スズガモ
Greater Scaup
カモ目カモ科ハジロ属
Aythya marila
鈴鴨/L45cm
キンクロハジロより一回り大柄でがっしりした印象を与える潜水採餌ガモ類。嘴はキンクロハジロやコスズガモより基部が厚く頑強に見える。頭は前頭部が盛り上がる丸い形状で、冠羽はない。翼上面には次列風切から初列風切に及ぶ白い翼帯があり、キンクロハジロのパターンと概ね同様で、次列風切のみが白いコスズガモとの有効な識別点の一つになる。(下の写真は♀)


■ミコアイサ
Smew
カモ目カモ科アイサ属
Mergus albellus
巫女秋沙/L42cm
カワアイサやウミアイサより小型で全体に短い体型。嘴は短く灰色。中・小雨覆の白色部が大きな楕円形のパッチを形成し、飛翔時に目立つ。(写真は♀)

カモの観察は3月に入っても続けていく予定。
掲載の順序は「決定版 日本のカモ識別図鑑 氏原巨雄・氏原道昭著」の順に従い、特徴も同書から引用した。但し体長は「山渓ハンディ図鑑7 新版 日本の野鳥」から引いた。
写真は自前のものを使い、♂の成鳥を中心に掲載したが、♀も分かる場合は掲載した。
記載されていないカモは、まだ観ていない、または写真がないということ。年々更新していきたい。
水面採餌ガモ
■オカヨシガモ
Gadwall
カモ目カモ科マガモ属
Anas strepera
丘葦鴨/L50cm
マガモより小さく、ヒドリガモよりやや大きい中型のカモ。マガモよりスリムな体形で頭は丸みがあり額が高くなっている。嘴はヒドリガモより細長い。飛翔時は白い翼鏡が目立つ。

■ヨシガモ
Falcated duck
カモ目カモ科マガモ属
Anas falcata
葦鴨/L48cm
中型のカモ。頭部は前から見ると幅が狭く扁平。後頭の羽毛が♂♀ともにやや長く房状に伸びるが、♀はあまり目立たない。嘴と足は灰黒色。嘴は水面採取ガモの中では細長い。尾羽は短め。

■ヒドリガモ
Eurasian Wigeon
カモ目カモ科マガモ属
Anas penelope
緋鳥鴨/L49cm
中型のカモで、マガモとコガモの中間の大きさ。体形はずんぐりとしていて頸、嘴は短め。頭は丸みがあり、額が少し出っ張っている。尾羽は比較的長い。(下の写真は♀)


■アメリカヒドリ
American Wigeon
カモ目カモ科マガモ属
Mareca americana
アメリカ緋鳥/L48cm
ヒドリガモと同大かやや大きい中型のカモ。体形はずんぐりとしていて、頭の形は額が高く盛り上がり、嘴は太やや短めめ。青灰色で先端と基部に黒色部がある。足の色は灰色がかった黄土色、灰緑色、灰色。(下の写真は♀)


■マガモ
Mallard
カモ目カモ科マガモ属
Anas platyrhynchos
真鴨/L59cm
カルガモとほぼ同じ大きさの大型のカモ。水面採餌ガモの中では、太めのがっしりとした胴体で重量感がある。飛翔は、幅広い翼で比較的ゆっくりと羽ばたく。翼鏡は青く、それを挟むように前後に白帯があり目立つ。

■カルガモ
spot-billed duck
カモ目カモ科
Anas zonorhyncha
軽鴨/L61cm
大型のカモで、マガモとほぼ同じ大きさ。♂♀の羽色、模様は似通っていて違いが少ない。全身ほぼ黒褐色で顔と頸は淡色。嘴は黒く、先端に目立つ黄橙色部がある。足は赤味のある橙色。翼鏡は群青色で、翼鏡を挟んで前後に狭い白色帯がる。白色帯はマガモより狭く、大雨覆の白色帯はほとんどない個体も多く、個体差がある。大雨覆が通常より広い個体はマガモとの雑種の可能性も考慮する必要がある。

■ハシビロガモ
Northern shoveler
カモ目カモ科マガモ属
Anas clypeata
嘴広鴨[/L50cm
コガモより大きい中型のカモで、平べったい、しゃもじのような大きい嘴が最大の特徴。(下の写真は♀)


■オナガガモ
Northern Pintail
カモ目カモ科マガモ属
Anas acuta
尾長鴨/L♂75cm、♀53cm
他の水面採餌ガモに比べ体がスリムで頸が長く、尾羽も長い。(下の写真は♀)


■コガモ
Common Teal
カモ目カモ科マガモ属
Anas crecca
小鴨/L38cm
日本で見られる水面採餌ガモでは最小のカモ。飛翔は速くて軽快で、群れでの編隊飛行はシギチドリによく似ている。嘴はほぼ黒く、足は黄土色、緑黄色、緑灰色。

潜水採餌ガモ
■ホシハジロ
Common pochard
カモ目カモ科ハジロ属
Aythya ferina
星羽白/L45cm
キンクロハジロより大きく、スズガモと概ね同大。嘴の付け根が分厚く顔がやや長い。頭部は横から見ると、中央部が高く盛り上がり、山型に見える。しかし潜水の前後などに羽毛を寝かせると額が低くなり、嘴から一直線になだらかなスロープを描くオオホシハジロに似た形状になるので注意が必要。嘴は先端と基部が黒っぽく、その中間部に淡い青灰色の帯があるのが特徴だが、♂エクリプスや幼鳥、夏期の♀ではこの淡色部が縮小もしくは消失して嘴全体が黒っぽく見えるため、オオホシハジロとの識別は他の特徴も総合して判断する必要がある。翼鏡は灰色~灰褐色で、遠くを飛んでいてもキンクロハジロやスズガモとの区別に役立つ。

■キンクロハジロ
Tufted duck
カモ目カモ科ハジロ属
Aythya fuligula
金黒羽白/L40cm
スズガモより一回り小柄でコンパクトな印象を与える潜水採餌ガモ類。横から見た頭部は正方形~円形の印象で、後頭に房状に垂れ下がる冠羽がある。嘴先端部の黒斑はスズガモより広く、ホシハジロより狭い。年齢・性別を問わず、体上面がスズガモ・コスズガモより暗色傾向である点が、識別の目安の一つになる。

■スズガモ
Greater Scaup
カモ目カモ科ハジロ属
Aythya marila
鈴鴨/L45cm
キンクロハジロより一回り大柄でがっしりした印象を与える潜水採餌ガモ類。嘴はキンクロハジロやコスズガモより基部が厚く頑強に見える。頭は前頭部が盛り上がる丸い形状で、冠羽はない。翼上面には次列風切から初列風切に及ぶ白い翼帯があり、キンクロハジロのパターンと概ね同様で、次列風切のみが白いコスズガモとの有効な識別点の一つになる。(下の写真は♀)


■ミコアイサ
Smew
カモ目カモ科アイサ属
Mergus albellus
巫女秋沙/L42cm
カワアイサやウミアイサより小型で全体に短い体型。嘴は短く灰色。中・小雨覆の白色部が大きな楕円形のパッチを形成し、飛翔時に目立つ。(写真は♀)

カモの観察は3月に入っても続けていく予定。