素振りブログ。

一般でスピーチできる話の素振りのはずなのに、無理な話がほとんどのブログ。

チャンピオンREDの感想ですが。

2014年12月24日 19時37分38秒 | 日記
連載再開のDEAD TUBE、再開一発目、これまでで一番面白かったかもしれない。

人を見下し馬鹿にしくさった思い上がった人間が、自分が逆にハメられているとも知らずに調子に乗り。
自分が狩人ではなく獲物だと知ったときの絶望の表情。

倫理観なにそれふくすーの?といった作風はそのまんま。
これで爽快感感じたら良くないのは分かってるんですけどさ。

爽快でした。
(クズ同士の共食いみたいなもんなんですけどね)

特に、主人公をハメていると思い込んでいたグループの首謀者・先輩の大島監督。
さいっこうに見苦しくて良かった。

やったことが最低ですからの。
自分は選ばれた人間だから、カスみたいなヤツは私の踏み台になって当然、と思い込んでて。
モテないかっこ悪い貧弱と、その存在に価値を感じられない主人公を、惨たらしく惨めに死ぬ役目に抜擢。
テメェ、何様よ?

で、立場が逆転して。
プライドかなぐり捨てて、命乞いのために全裸で土下座して主人公の靴を舐めてましたけど。
そのときの表情の醜いこと。

やっぱこの作画担当の人、画力高いですねぇ。
エロい絵だけじゃなくてさ。表情の描き方が。
引き出しが多すぎるといいますか。

まぁ、話がえげつないからさ、そうでないとギャグになってしまうんですけどね。


で、それだけではなくて。
脚本というか、原作もいい。

主人公が監督の裏切りに感付いた理由がね。
イカしてますね。

こういうエッセンスが重要ですよね。
主人公、決して弱者じゃないんだよと。カメラという一点に置いて、彼は一流なんだよと。

監督の素人レベルの合成写真を即座に見破って、真相に感付く。
感付いた理由は「ピンボケの仕方が合成以外ありえない」って。

合成写真を見抜くとっかかりなんて、写真に興味がある人間しか知りませんもんね。
こうやって、最低行為を読むクチになっている読者のクチの中に、別の味がするものを放り込んでくるわけだ。

こういうのがいいんですよね。
なんだか、主人公がものすごく知的でキレるやつみたいに見えますし。
(実際、キレるんだろうけどね。あの状況で先輩への情欲に負けて、目が曇ったりしなかったわけですし。彼)

悪そのもので、どこにも人間の善性など見当たらない話でしたけど。
面白かったですわぁ。