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老化細胞が炎症性物質を分泌する「SASP現象」 加齢に伴う病気の原因に

2019-04-21 | 医療、健康

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190420-00000012-ykf-soci

  「私たちの体の中に蓄積した老化細胞は、さまざまなタンパク質を分泌します。これらの炎症性物質を分泌する現象をSASP(サスプ)といいます。SASP因子が引き起こす炎症反応により、がんなどの加齢に伴う病気(別項参照)が起こりやすいのです」
 こう説明するのは、がん研究会がん研究所細胞老化プロジェクトリーダーの高橋暁子氏。細胞の老化と発がん、SASPのメカニズムを長年研究している。
 細胞の老化に、がんを抑制する働きがあることは前回紹介した。細胞の分裂周期を止める仕組みで、がんに変わる前の状態にとどめておく重要な働きをしている。ところが、ストレスなどで体内に異常に蓄積した老化細胞は、がん細胞を活性化させる炎症性タンパク質やエクソソームという膜小胞を分泌し、これらのSASP因子が加齢に伴う病気の原因になるのだ。高橋氏らの研究チームは、この細胞レベルのメカニズムを明らかにしてきた。
 「正常な細胞に過度なストレスが加わると細胞が老化して体内に蓄積してゆきます。ストレスによる遺伝子損傷が大きくなり、傷ついたDNAを取り除く仕組みが破綻した結果、SASPが起こり周囲に炎症を引き起こすのです」
 具体的にどのような臓器でストレスが細胞の老化を引き起こすのだろうか。たとえば、肺は呼吸によって常に外気にさらされ、汚れた空気や喫煙などでストレスを受けやすく、細胞の遺伝子損傷が起こりやすい。肺がんは、がん死因第1位で、50代後半から発症する人が右肩上がりに増える。
 また、腎臓は体内の水分や不要物を排出する重要な役割があり、やはり常にストレスを受けやすい。加齢に伴う細胞の老化が腎臓の慢性炎症を引き起こしていると考えられるが、詳しいことは分かっていない。
 「正常な細胞が老化する仕組みは、人間にとって必要なことです。重要なのは、遺伝子を傷つけるようなストレスによって老化した細胞が、いかに体の中にたまるのを少なくするか。その研究を進めています」
 その方法は、生活習慣病予防と同じ側面がある。当たり前のようだがバランスのよい食生活を心掛けストレスをためないこと。遺伝子を傷つけるのは、体内で暴走する活性酸素が関わり、ストレスによってその働きは強化される。
 「細胞レベルでは、常にストレスにさらされるのはよくありません。食生活や生活習慣の見直しの心掛けは大切といえます」
 
 ■体内蓄積の老化細胞が関わる主な病気
 □がん
 □動脈硬化
 □アルツハイマー病
 □骨粗しょう症
 □肺線維症(肺の組織が線維化して機能しなくなる)

コメント
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