リリーの他のコロナ臨床試験は、継続とありましたね。
本日の全国の感染数・推移
神奈川88人、大阪61人、埼玉47人、千葉31人、北海道20人、沖縄20人
兵庫19人、愛知16人、福岡13人
10月14日 新たに確認された感染者数(NHKまとめ)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data/
●日本の状況
→東京都の推移
東京都 新型コロナ 2人死亡 新たに177人感染
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201013/k10012661111000.html
----
都内で新たに177人が新型コロナウイルスに感染
都の基準で集計した14日時点の重症の患者は13日より2人減って25人
92人はこれまでのところ感染経路が分かっていない
感染が確認された2人が死亡
1) イーライリリーの抗体を用いた臨床試験が安全性の懸念で一時中断
2) プロメテウス:投与後6か月持続し、コウモリ由来のコロナウイルスを広く中和する抗体を開発中
3) ファイザー:ワクチン治験対象を子供に拡大
4) 米国:飲むワクチンの治験が開始
5) 米国で患者急増で医療体制逼迫の懸念
6) パリのICUは来週にも飽和の可能性
7) 世界の感染者の14%は医療従事者
●イーライリリーの抗体を用いた臨床試験が安全性の懸念で一時中断
→リジェネロンとイーライリリーの抗体製剤は最近、FDAにEUA申請したばかりですが・・・
イーライリリーの抗体とレムデシビルを併用した臨床試験「ACTIV-3」が安全性の懸念で一時中断との報道です。
どのような有害事象が出たのかは詳細不明。
米イーライリリー、コロナ抗体医薬の治験一時中断 安全に懸念
→ACTIVE-3試験は300人を対象としたLY─CoV555の併用効果を検証する試験です。
レムデシビル投与を含む標準治療に、モノクローナル抗体のLY─CoV555投与、もしくはプラセボを投与。
→リリーの工場の品質管理に重大な欠陥判明という報道も・・・
FDAは最も深刻な法令違反と位置付けているようですが、査察自体は昨年11月のようです。
ほぼ1年前。うーーむ、良く分かりません。
・昨年11月のFDAの査察で品質管理に重大な欠陥
・製造仮定のさまざまな段階でデータが消去され、適正な監査も行われていなかった
・FDAは最も深刻な法令違反を意味する「公的措置が望ましい」と分類
リリーのコロナ抗体薬製造工場で品質管理に重大な欠陥判明
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-elililly-idJPKBN26Y376
●モノクローナル抗体製剤開発の現状
→トランプ大統領に使用されたモノクローナル抗体製剤
彼の劇的な回復はその効果に期待を抱かせます。
最近の報道で年末までに100万回分は製造可能で、しかも無償供与するという話でした。
→年内に100万回分!!
この米国のすさまじい製造能力に驚いたわけですが、どうやら現実は全く異なるようです。
以下はNYTの抗体製剤に関する記事です
プロメテウスという研究チームが、コウモリ由来のコロナウイルスを広く中和する抗体をすでに作成しているようです。
かなり出遅れていますが、最終的にはこれが最も希望の持てる研究になりそうという内容になっています。
https://www.deepl.com/translator
・数十以上の研究チームが、ワクチンの代替戦略としてモノクローナル抗体の開発に取り組んでいる。今月、トランプ大統領がリジェネロン社の抗体カクテル製剤の投与を受け、その回復を抗体のおかげだと言い「治療法」とさえ呼んだたため、急激に注目を浴びるようになった。
・モノクローナル抗体は回復患者の血液から分離される。感染の初期に投与、あるいは予防として曝露前に投与することで、迅速な免疫能を賦与することができる。
・トランプ大統領はこの研究段階の薬剤を、必要とする人に無料提供すると約束した。しかし抗体製剤の製造は難しく、非常に高価なのだ。
・リジェネロン社は現在5万人分を確保しているのみに過ぎず、当面は数百万人を超える供給などできそうもない。
・すでにリジェネロンとイーライリリーが、FDAに抗体製剤のEUA(緊急使用許可)を申請している
・プロメテウスは競争から数か月は遅れているが、最終的に最も強力な抗体を作成するかもしれない。プロメテウスとは米国陸軍感染症医学研究所とAdimab社の共同研究である。
この抗体製剤は年内には臨床試験にも入れないと思われる。しかし、登場を待つだけの価値がある。
投与後は数週間で消失してしまうリジェネロンとイーライリリーの抗体とは異なり、プロメテウスの抗体は6か月以上は有効性を維持する事を目指しているのだ。
・マウスやin vitroの研究では、プロメテウスの抗体はSARS-CoV-2のみでなく、SARS-CoVや類似のコウモリのウイルスに対しても防御能を示し、将来出現するコロナウイルスにも防御能を持つ可能性が示唆されている。
・昨年報告された研究では、中国で約400のコウモリ由来のコロナウイルスが確認されており、そのうちのいくつかはすでにヒト感染例も起こっている。
・研究者の中でもChandran博士とPrometheus博士は、致死的病原体に対する重要な洞察をもたらした素晴らしい研究で有名である。彼らのチームは、エボラウイルスのヒト細胞への新しい侵入経路を発見し、その知見から主要なエボラウイルス株のすべてに有効な抗体の組み合わせをデザインした。
・作られる抗体は人によって異なっている。中和能力はもちろん、ウイルスのどこをターゲットとしているのかも異なっており、強力な中和抗体を産生する人がいる一方で、一部は自己抗体を産生して自己免疫疾患を発症してしまう人もいる。
・モノクローナル抗体は、患者が自然に産生した抗体の中から最も強力な作用を持つものを人工的に合成したものである。2月下旬にAbCellera社は患者から抽出した550種の抗体の中から、最も強力な抗体を選び出した。その約3か月後にパートナー会社のイーライリリーが合成抗体の最初の臨床試験を始めた。
リジェネロンの製剤は2つの抗体のカクテルである。1つはシンガポールの患者から発見されたもので、1つは合成ウイルス断片を用いてマウスで作成したものである。
・プロメテウスのグループはパンデミックの初期に、ウイルスを入手することができなかった。サンプルのほとんどは連邦政府から大規模な製薬企業へ手渡されていた。そこで、プロメテウスの研究者らは変わったアプローチを選んだ。2003年のSARSの生存者の血液から研究を始めたのだ。
・3月にMcLellan博士は新型コロナウイルスの構造をサイエンス誌に発表し、Adimab社にウイルスが感染の際に用いるspike proteinを提供した。Adimab社はこの蛋白を餌として、患者の血液から200種の抗体を選び出した。
Chandran博士とDye博士により、これらからSARSとSARS-CoV-2の両者に結合する7種の抗体を抽出した。その後、Adimabの研修者らは、1つの抗体を、すべてのSARS familyの有効性を保持しながら、中和能力を約100倍向上させることに成功した。
エボラの時と同様、現在のウイルスだけでなく、SARSのような過去のウイルスや、コウモリが保有している将来のウイルスに対しても効果をもつ抗体を見つけることが最終目標だった」と、Adimabの免疫学者でdirectorであるLaura Walker氏は述べた。
・リジェネロンは今後数ヶ月以内に30万人の製剤を確保できると予想している。ロシュと提携することで最終的には世界で年間約200万本が生産できる可能性がある。イーライリリーは今月下旬までに10万本の確保を目指している。米国のハイリスク群に投与するためだけでも、最低で2500万人分が必要である。
・生産能力をどの程度の速度で拡大できるかは不明である。製造にも莫大なコストがかかる。
・リリー社のような単一抗体だとウイルスが変異して無効になってしまうリスクがある
・プロメテウスは最初の抗体をテストしている段階であるが、2つ目の特異抗体と組み合わせたカクテル製剤を作る計画だ。抗体の量が増えるとより多くの製造能力を要し、時間とコストが増加する。
「現時点では、コウモリ由来のコロナウイルスを広く中和する単一の強力な抗体を開発することが最優先事項である」とChandran博士は述べた。「次のコロナウイルスの流行が起こるかどうかではなく、それがいつ起こるかが問題なのだと、我々は考えている」。
●ファイザー:ワクチン治験対象を子供に拡大
→個人的には成人での安全性がしっかり確立してからが望ましいと思うのですが・・・
米ファイザー、コロナワクチン治験対象を子どもに拡大
●飲むワクチンの治験が開始
→低温管理が必要な通常のワクチンと異なり、常温保存が可能で運搬が容易だと。
経粘膜曝露なのでIgAを誘導できるだろう点は、経鼻ワクチンと発想は同じかもしれません。
ロタワクチンのような既存の経口生ワクチンにspike proteinを発現させる?
https://news.livedoor.com/article/detail/19052766/
新型コロナ「口から飲む」ワクチンの治験開始 アメリカの製薬会社
バクサートの初期の治験結果は今後、数週間で明らかになる見通しです。
→米国で患者急増で医療体制逼迫の懸念
9月に1日3万人まで減った新規感染者数は現在5万人まで戻っている。
過去1週間の患者数は全米30以上の週で、その前の週を上回った。
PCR陽性率は13週で10%超
入院数は9月20日の2.9万人から3.5万人に増加中。
→パリのICUは来週にも飽和の可能性
予測では10/24頃までに、最低でも収容可能上限の80-90%の入院数になると。
パリの集中治療室、来週にもコロナ患者で飽和の恐れ 規制強化へ
→世界の感染者の14%は医療従事者
ただし、マスクや防護服の供給不足解消や感染防止策の徹底により感染率は経時的に減少していたようです。
感染者の14%が医療従事者 WHO推計、新型コロナ
https://news.yahoo.co.jp/articles/36aac366e73624315d14f4fc94e4a6e5378d7f03
2017-18年はインフルエンザの大流行で大きな超過死亡を反映した波が確認できます。
そして現在、非常に不自然な超過死亡の波ができており、これは間違いなくCOVID-19による死亡で良いでしょう。
インパクトがインフルエンザと同等というレベルではないことは、統計学データから明らかです。
日本学術会議への人事介入の件だが、保阪正康氏は、これは学問や表現の自由に対するなんていうレベルではなく、安倍政権下で右傾化が進みそれを菅政権が継承し、敗戦直後の「レッドパージ」に類する弾圧。ファシズムが日常化しつつあると警告している。同感。
https://access-journal.jp/53718
<記事紹介>「日本学術会議への人事介入は『レッドパージ』の再来である」(『サンデー毎日』10月25日号)
南極物語のタロとジロは他の犬の肉を食らって生き延びていた、というのは全くの嘘で、本当は果敢にもペンギンをハンティングしていたことが状況記録で判明しているよ。