とにかく日記

とにかく何でもいいから書く日記。3人の子へは仕送り、更新頻度は下がり、書き続けられるのか?(コメント等は承認制です)

母も母なら子も子?

2007-04-26 01:42:20 | 育児
話は昨晩、雷が激しかったことに始まる。
子供部屋で寝ていた娘二人が「おかあさん、かみなりが怖いから一緒に寝たい」
と私の布団にやってきた。
その時、どうもリリ(次女、5歳)の呼吸が怪しいなぁと思ったのだが、そのまま
何もせずに寝てしまって朝を迎えた。

朝、6時半に起きた。
リリと朝食にホットケーキを作る約束をしていたのだ。
しかし、起こしてみるとリリの喉からはっきりくっきり喘鳴が聞こえる。
・・・ひさしぶりの、喘息発作だ。
他の子たちを起こして、リリに吸入薬を用意して吸わせた。

リリが吸入している間、ララ(長女、7歳)が「ララも作りたい」とボウルを出したり
卵を割ったり、とホットケーキを作り始めてしまった。
半泣きで起きてきたルル(長男、3歳)も、泡立て器で混ぜ始め、
吸入していたリリは完全に出遅れてしまった。
リリはもともと朝、機嫌が悪いことが多いのだが、今朝はもう最悪。
吸入が終わるなり「リリが作るんだよ!リリにやらせて!!」と怒る。
3人で交代でやりなさい、と言って順番を待たせてもリリはずっと怒っている。
いつまでも交代しないのはインチキ、と弟の手から泡立て器をとりあげたり。

コンロにフライパンをかけ、ホットケーキを焼く段階となった。
ララに濡れぶきんを用意してもらい、私がお玉で生地を流し込んだら、
リリは「リリがやりたかった~」と文句を言い始めた。
今、思うとやらせてあげても良かったのだが、私にはその余裕がなかった。
最近、ホットケーキを焼こうとしたらいつもフライパンで焦がしてしまう。
今日は焦がさずに上手くホットケーキを焼きたかったので、適当に焼くので
はなく、ホットケーキミックスの箱に書かれた説明文通りに、私自身の手で
間違いなく焼くつもりだったのだ。
「見ててごらん、プツプツ穴があいてきて、いい匂いがするよ」と子供の
気をそらしてごまかしたつもりだった。

リリは踏み台を持ってきて、ホットケーキが焼けるのを見ていた。
もっと背が低いルルが同じ踏み台に乗ろうとすると、リリが怒る。
「リリが持ってきたんだよ!ルルは乗ったらダメ!」
ダメといわれたルルが泣き出す。
弟の方が小さいんだから乗せてあげなさい、と私に怒られてリリはやっと、従った。

機嫌の悪いリリは、ララがすることにも次々と文句をつけてばかり。
焼きあがったホットケーキのためにお皿を持ってきたララに、バターを塗って、
と私が頼んだら「リリも~~バター塗りたかったのに!」と怒る。
じゃあ次に焼けた分をお願いね、とお皿を持ってくるようにリリに言ったら
「いやだ~!リリはバター塗りたいの!」という調子。
お皿を持ってきた人にバターを塗ってもらってるんだよ、と説明しても
リリは声を荒げてくりかえすばかり、とうとう床に仰向けに寝転んで泣き出した。

これには私も完全に怒った。
刻々と貴重な朝の時間が過ぎていくのに、何をわがまま言って泣いているのか。
そうやって泣いて邪魔するのなら、あっちへ行け、と台所からリリを追い出した。
追い出されたリリはもっと激しく泣いた。
「お~~かあ~さ~ん!や~め~て~~!!」
リリの激しい泣き声にますますいらだって、私の堪忍袋の緒は切れた。

「わかった。リリがやめて、って言うから、ホットケーキ作るのやめる。」

コンロの火を消した。
泣き叫ぶリリをそのままに「リリがやめてっていうからやめたんだからね」と
念を押すように言い放って、二階の寝室に戻って布団をかぶった。

・・・リリがホットケーキを作りたいっていうから、ホットケーキにしたのに。
朝から喘息のリリに、吸入もしてやったのに怒って泣いて我侭ばかりで。
もう私は知らない。私がフライパンで焼いたのがリリは気に入らないのか。
しかし、私ではリリにフライパンで焦げないように焼かせてあげられない。
亭主だったら私よりも上手に作らせてあげられるだろうから、亭主と作ればいい。
そんなことを考えながら、布団をかぶっていた。

階段を上って来る子供の足音がして、ララとルルが着た。
「おかあさん、リリとけんかして、ごめんね」とルルが言う。
・・・いいんだよ、ルルが悪いんじゃないよ、お母さんはリリに怒ってるんだよ。
そう口に出して言いながらも、こんな小さな子供を心配させてしまった自分の怒り
の噴火を後悔する。
ララは「いいこと考えた!」と部屋を出て行った。リリの懐柔策でも考えたのか。
確かに、ララが行ってしばらくしたらリリの泣き声は止んだ。
部屋に残って心配そうに私に身を寄せていたルルと一緒に、台所に戻ることにした。

戻ってみると、リリは亭主と一緒にホットケーキを焼いていた。
私もいつまでもすねてるのも大人気ないと思い、ホットケーキがすべて焼きあがった
のを機会に、家族そろって食卓についた。

亭主がリリと焼いたホットケーキは案の定、焦げている。
あのフライパンでは、濡れぶきんでちゃんと冷ましてやらないと焦げるのだ。
私が焼いた2枚だけは焦げておらず、リリは焦げてない方がいい、と自分が焼いた
分は食べずに私が焼いたホットケーキを食べていた。

食事の途中、リリが私の顔を見て、言った。
「リリは、おかあさんとホットケーキつくりたかったんだよ。」
おかあさんと、というのは、フライパンで焼く所をやらせてほしかったのだろう。
亭主がさせていたように。
「でも、お母さんはリリが『やめて』って言ったからやめたんだよ」と答えたら
ララが「リリが言ったのは、怒るのやめて、ってことでしょう」と解説した。
リリは黙ってうなずいた。

・・・そうだったのか。それは全然、わからなかった。

「やめて」とリリに言われて、ああこれで朝からリリにギャンギャン泣かれて
不愉快だったホットケーキ焼きからやっと開放される、というのが私の本音だった。
完全に私の願望が入った解釈をしてしまったのだな。
リリがやめて欲しかったのは私が怒ることだなんて、思いつきもしなかった。
「全然、わからなかったよ」と弁解した。
「そういう時は『おかあさん、怒るのやめて』って言わないとわからないよ」と
一応言ったが、こんな子供相手に怒りを爆発させてしまった自分も恥ずかしかった。
「リリ、怒ってごめんね、お母さんもリリと楽しくホットケーキ作りたかったのに、
リリが泣いたり喧嘩してばっかりだから、イライラしちゃったんだよ。
お母さんもイライラしないようにするから、リリもすぐ泣いたり怒ったり
しないで、ちゃんと言葉で説明してね」と言った。
これで仲直り、母と子の喧嘩は終了。

本日の反省、その他。
食事作りやお菓子作りでも、段取りが私自身よくわかっていることならば子供に
させてあげることができるのだが、今回のホットケーキのように説明文をみなが
ら出来具合を気にするような時には、私には子供の手出しは邪魔以外の何者でも
ない。今後、子供と何かをするときには、自分が習熟していることを共有する
よう気をつけようと思った。

それから、言葉をことさらに「文字通り」にとらないよう、注意しなければ。
「やめて」というのが、ホットケーキを作ることをやめることを意味するのか、
それとも他のことを意味するのか、もう少し冷静に考えるようにしなければ。

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